マザコンの理由
「だ~終わらねえ」今、目の前の資料に嘆いている俺。
名前は一馬陽翔、歳は22、職業は刑事。
なぜ俺がこんな遅くまで資料とにらめっこしているかと言うと
最近多発している連続殺人事件の調査をしているからだ。
この殺人鬼は被害者を無差別に襲い判別もつかないほどグチャグチャにすることから俺の勤めている神奈川県警本部ではこの殺人鬼を
「白狼」(はくろう)と呼び調査を進めることにした。
(早く帰りて~)そんなことを思っているとうしろから「ドゴ!!」
っと背中を押された「お~す!!進んでる~?は~るちゃ~ん」
「いって~な、香織!!!」
このやたら馴れ馴れしい奴は和巳香織、歳は20、職業は俺と同じ刑事だ、いわゆる幼なじみと言う奴で小さい頃は何をするのも一緒だったが俺も男である中学に入った頃はうっとおしくてしかたがなかった。高校は別々になって家は近いけど交流がなくなった。夢だった刑事になり頑張ろうと思った矢先また目の前にあいつが現れた。それから後輩のくせにいつもタメ語だ。うっとおしいことこの上ない存在である!「ご飯おごって~」だの「一緒に帰ろ~」とか言われたが、にこやかにかわして帰ってやった(無視したとかじゃないよ)俺は自転車通勤なので片道50キロ離れた実家に毎日帰っている。夜中の人どうりの少ない道を走りながら空を見上げて走るのは気持ちがいい、今日は黄金色の満月が雲なしの空に独り浮かんでいる。「綺麗だな~なんかちょっと贅沢」なんて言っていると時間がたつのは早いもので実家についた。
玄関を開けると母さんが(家には父がいない)俺を出迎えた「お帰りなさい陽翔」母さんの頬には赤!と言うよりは黒ずんだ粘着質な液体が垂れ下がっている、よく見ると真っ白なエプロンではなく赤黒い液体で所々汚れていた…
何を隠そう俺の母さんが今、俺が調べている連続殺人事件(白狼事件)
の犯人だ俺は調査が進まなくて困っていたのでなく、母さんが犯人とばれないように隠そうと必死に考えていたのだ。そしてもう一つのカミングアウトをしよう俺はマザコンである!!!!なので他の女に興味がない。だから母さんを守るために俺も努力しているのだ。母さんが殺人鬼だと知ったのは中二の夏だ、見る景色がよどんで見えるくらい暑い日家に帰るといつも聞こえる母さんの声が聞こえなかった「出かけたのかな?」と思っていると家の居間からグチャ、グチャグチャと粘着質な音が聞こえた。「なんだよ?」と恐る恐る扉を開けると母さんが裸体で男?をカッターで刺していた首もとから吹き出た血が蛍光灯の光を反射してルビーの輝きを放つ宝石の花火となるのを俺は見た。血しぶきを正面から浴びて全身が血だらけの母さんのくちもとは裂けたように薄笑いを浮かべ見開かれている目の奥には狂気を感じさせられた。俺を襲ったのは恐怖でもなく怒りでもなかった「美しい…」ただただそう思った。美しいものが生よりも死を連想させるように死もまた美しさを連想させる。俺はこの世のどんなものよりも、人間の手が指が美しい物を創造してきたのは言うわけもないが、壊す、崩す、殺すがもっとも美しいそう俺は思った。
わからない?君も時間をかけて作ったドミノなどを崩す瞬間「ゾクッと」しないか?それと同じ感覚だと俺は思っている。刑事がこんなこといっていいのかわからないが、人間いつか死ぬのだいくら美しい花だって後にわ見る影もなく醜く枯れ落ちていく人間も同じだ、だから長生きだけが大切なものではないのだ。何かを得れば何かを失う、誰かが死ねば誰かが生きながらえそしてこの世に生まれ落ちてくるだから俺は母さんの行為を認めているし母さんもそれを知っている。
「ご飯出来てるから~食べましょう」と母さんに呼ばれる俺もちょうど着替え終わったので「わかった」と返事を返しキッチンに向かった(家ではどんな状況でも二人で飯を食べるルールがある)
母さんの料理はかなりうまい、さっき血だらけだったのは気になるがこの誘惑には勝てない(と言うよりそのことにあまり興味がわかない)
今日のメニューはつやつやの米、だしの香りが身にしみるシンプルな味噌汁、香ばしい匂いをただよわせる焼きサンマ、米のおともに甘~いたくあんこれだけで米を3杯いける(いやマジで!)しかも俺が太らないように栄養バランスやカロリーにも気を使ってくれている。
だから俺は母さんのことが大好きです!でも一時期は母さんの料理が食べられなかったなぜかと言うとその時期母さんはカニバリズム(人食主義)だったからだ(今は違う、そう思いたい!)まあそんなことを考えながら綺麗に完食米粒ひとつも残しません。「今日はもう寝るわ…」そう母さんに言い、自分の部屋に戻って泥のように眠った。
次の朝、今日は仕事は休みのはずなのに目覚まし時計はきっかり6時にうるさく鳴き散らす俺は薄目で時計を見つめ寝ぼけた頭の片隅で何かを思い出した「やべえ!!今日、家に香織が遊びに来るんだった!」
香織と母さんは仲が良い休日はよく遊びに来ている、酷いときは泊まっていく(俺の部屋で寝るんだなんでだよ!)あいつは勘が良いので俺的には母さんのことがばれないかハラハラしている寿命がちじみそうだ。
アイツが来るのは12時今は6時あと6時間の有余がある母さんのことがばれないように家を片っ端からかたずけられるぞ!!
「あ~!!こんなところにも!!」「ここにも!!」「あんなところにも!!?」
~6時間後~
俺と証拠物件との壮絶な戦いが終わった…「ぜぃぜぃ…はぁはぁ…疲れた」あと30分で12時なんとか間に合った、アイツは時間に律儀だから約束の時間ピッタリに来るんだ。
「お~じゃましま~す」陽気な声で香織が入ってきた(俺の気も知らないで)今からアイツの気がすむまで俺はゲームなどに付き合わされ色々なところにつれまわされるファミレスで香織と二人で飯を食べていると(俺が全額負担)「いや~はるちゃんはラッキーだよ職場での人気No.1の美少女といつもいられるんだから」「20で自分のこと美少女とか言うなよ」(俺は母さんloveなんだよ!)でもまぁ自分で言うだけあって確かに香織は女として魅力的なのかもしれない、ふあっとしたセミロングの髪に一度も日に当たったことのないような白い肌、ぱっちりとした大きな目、体つきも並み以上であろう。たしかにこいつは職場での人気がある同僚にも香織狙いは何人もいる、だから俺がひがまれている意味がわからない俺はこいつのお守りをしてその結果みんなに妬まれる全くもって不敏である!一日遊び回り俺の財布がからになった頃やっと香織も満足してくれて家に帰ることが出来た(泊まっていくってなんだよ人の金で遊びまくりやがって!)玄関を開けると鼻を良い香りがつつく
疲れた体もこの匂いを嗅いだら60兆個の細胞が歓喜の声をあげる。
それは香織も同じらしく俺より先にキッチンい走っていた。
「本当に美味しいよねお母さんのご飯!」「おめぇの親じゃねえだろ!俺の母さんだ!!!!」「はるちゃんは本当にマザコンよね。他の女性に興味がないんだから!」「母さん以上の人はいないね」俺はそっけなく答えた「たしかにお母さんは美人だし優しいしとどめに胸も大きくてスタイル抜群だけど!私も自分にはそれなりに自信があるわ!」なぜか興奮ぎみに香織は言った。「はいはい。喧嘩しないで食べたらお風呂入って寝てね」優しいし口調だがなぜか迫力があったので俺らは返事をする他なかった。
「べ~だ。はるちゃんと一緒にお風呂はいってあげないいんだから」
「誰が入るか!!歳を考えろ馬鹿!!」俺は大声で言った。
~30分後~
俺は部屋で本を読んでいた、そこに香織が神妙な顔をして入ってきた。
「はるちゃんこれなに?」「何が?」顔をあげると香織の手に血の染み付いたエプロンが!?!??(ななな、なんで洗ったはずなのに。まさか母さん俺たちが遊びに行ってる時に殺ったのか!?!?)
とりあえず今は、世間的に言うと絶体絶命と言う奴なのか?
~To be continued~
小説を書くのは初めてだし。まだ14なので文章が
おかしかったり字が違ったりなどのミスがあるかもしれませんが
皆さんが面白いといってくれるような作品を作りたいです!
(マザコン刑事の憂鬱続編出します!)