8話 パーティーのその後
「強すぎて隠してました!?」のように更新が不定期になります。本当にごめんなさい!
1人の少女が姿を現わした瞬間声が上がった。女性からは冷たい目線を、男性からは恋情の目線を向けられなんとも居心地が悪そうだ。そしてまた1人男性が顔を出す。今度は少し違う。女性からは恋情の目線を、男性からは冷たい目線、だが叶わないと諦めた目線を頂戴している。2人ともとても居心地が悪く、顔色が少し悪い。そんな少しガヤガヤしているところに現れた2人がこの雰囲気を破いた。
「ん?二人ともどうしたのだ?顔色悪すぎだぞ」
「お前は全く…我が弟ながら恥ずかしい…空気を読め。馬鹿カイル」
学校主催のパーティーで最も注目を浴びた2人。居心地が悪そうにしていたのは波縷とユウである。その2人が、いや全員が振り返った。
「「殿下」」
殿下。殿下とはこの国で7人がそう呼ばれている。王族の直系だけではない。血が繋がっている公爵家の子供達もそうなのだ。公爵家では3人の人間が殿下と呼ばれている。例えばこの2人のように。
「お二人ともどうされたのですか?」
「あぁ、二人の様子が気になってな……うちのカイルが」
「そうですか……」
カーネス・シュラウデル。シュラウデル公爵家の跡継ぎである。そしてもう一人はカイル・シュラウデル。カーネスの一つ下の弟だ。ちなみに魔法騎士団所属予定のユウの護衛対象でもある。最近は波縷も護衛に参加していて仲がいいのだ。
「あ、ハル。今度また日本のこと聞かせてね〜!」
「えぇ、もちろんです」
淑女らしい返事をする波縷。これを家族が見たらどう思うだろう。うん、白目を剥いて倒れること間違いなしである。それは勿論波縷の言動が問題である。例えばアニメを見ながらヒッヒッヒとどこぞの悪役令嬢か?もしくは魔王?という笑いかたをしたり、中学時代なんて普通にアニメや小説を見ながら「掴まれ!俺の左腕!」などのセリフ厨二発言を繰り返していたのだ。それでも学校で避けられなかったのは厨二発言を控えてコミュニケーションを大事にしていたのだろう。家族全員がいつ波縷の本性がバレるかヒヤヒヤしていたものだ。
「で、王立高等学校にいるはずの殿下達が何で王立騎士魔法学園にいるんですか?」
ユウが非常に迷惑そうな顔になる。
「いや〜ね、ハルとユウの護衛の様子を見てるとどんな授業するのか気になって来ちゃった⭐︎」
テヘペロ⭐︎しながら絶対悪く思ってないだろう笑顔で波縷とユウに目線を向ける。カーネスは頭痛がするようで頭を押さえている。波縷もユウもジト目だ。だが、公爵家の跡取りと次男だ。来たとしても叱れるのは公爵家と王族くらいだろう。
「はぁ〜、学園長とは?」
「カイルがとっくのとうに見学申請をしていたらしい。本当にすまない」
「いや、殿下が頭下げないでください。いつもお疲れ様です」
苦笑気味にカーネスを慰める。半泣き状態のカーネスだがあっちこっち行く天真爛漫な弟に振り回されているのでよく我慢してというかよく一緒に来たものだ。
「じゃあ、今日はよろしくね⭐︎」
カイルはいつも通り、いやいつも以上に興奮しながら学園の門を通ったのだった。
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