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新聞に載っていた聖王クラウディアの写真に、レグルスはなんだか寂しそうな、泣きそうな、そんな表情を浮かべていた。
自分を踏み台にした相手を、今でもレグルスは...。
「なに、そなたを咎めているわけではない。
...誰もが私を素晴らしい人間だと崇めてはいるが、そんなことはない。
なにもかも取りこぼしてばかりの、ただのマヌケだ」
少しだけ、アネッタはわかったような気がした。
聖王クラウディアと、レグルスは似た者同士だったのかもしれない。
誰かのために、自分をただ犠牲にするところが。
「これからも、あやつのそばにいてくれるか?」
「言われるまでもありません。
...それと、一つよろしいでしょうか?」
「いいだろう」
アネッタはバクバクする心臓に鞭を打ち、震える足に力を入れた。
「レグルスさんのことを、どう思っていたのですか?」
「...15も下でなければ、と思ったこともあったな」
「そうですか」
本当は、レグルスのことで文句の一つでも言ってやりたかった。
けれど、二人の間にある確かな絆に、アネッタは割って入れる自信がなかった。




