表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
書き込み日記  作者: ほな
1/42

二月二十八日

 お、光ってる。

「うんうん」

 隣でお母さんが頷くのを他所に、まじまじと見詰める。見た目は普通のピアスだ。パッケージには『書込み日記』って書いてあった。電池を入れただけで日記を書いてくれると、言っている。

「耳に付けてあげる。お母さんに貸して?」

「うん。」

 ピアス開けた記念に買ってくれたんだけど、個人的にはもう少し普通のピアスの方がいいと思う。色も変えられるって書いてるから、余計に初めてとは似合わない感じがする。

「似合うじゃん」

 お母さんが嬉しそうに、にひひと笑う。その笑顔の右には今付けたのと同じ物が光った。きらり、と。

「似合う似合う」

 後ろから肩に手を乗せたパパも同じく一言。

「ん、いいかも。」

 結構お洒落な形をしてるけど、悪くない。

 しゃらしゃら。

 お洒落だけど、邪魔じゃない。

 しゃらしゃら。

 動くと音がするなこれ。

 しゃらしゃら。

 音は邪魔かも。

「お揃い……ふふ、娘とお揃いのピアス…」

「耳痛くない?」

 しゃらしゃらと顔を動かしまくると耳が心配なのか、パパが優しく問い掛けてきた。お揃いのピアスに気を取られているお母さんとは全く違う。

「大丈夫。」

 少し強めに頭を撫でる手に従って頷く。

「よかった」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ