婚約破棄された伯爵令嬢の行き先
婚約破棄、悪役令状のジャンルを読み、辺境のデブに嫁がさせられることが絶対に嫌と言った感じで描かれることが多いので。その先になんとか幸せを見つけたいなと思い書いた作品です。
誤字脱字等あるかもしれませんが短い作品なのでどうか最後までお願いします。
では、本編どうぞ!!
ニョホ。私はドルムンド王国で辺境伯を務めさせて頂いておりますデップと申します。巷ではデブ。豚。糞虫と呼ばれています。
ニョホホホ全く貴族の皆様にはかないませんなぁ。
そんな私の婚約者候補として何やら伯爵令嬢様が今日来るそうですな。私楽しみで今から笑いが止まりません。ぐふふ。ニョホホホホ
まさか齢45を超えた私にこのような話とは運が良い存分に迎えて差し上げましょう。
伯爵令嬢様が来たのは昼を超えたあたりでした。牢屋にでも入っていたのか受刑者が着るような服を着ておられる。それでも美しい。
グフフ。これから存分に可愛がってあげましょう。ニョホホ。
「お初にお目にかかります。私デップと申します以後お見知り置きを」
「・・・キィ!!」
紳士たるものまずは礼から。
それにしても。おほぉ、怖い怖い。今にも噛み付かれそうなほど睨んでいらっしゃる。グフフこれからその顔がどんな風に変わっていくか見ものでありますなぁ。ニョホホ。
まず手始めに。うちのシェッフが用意する最高級ランチを振る舞ってあげましょう。
「グフフ。どうぞ召し上がれ」
「こんなもの!死んでも食べないわ!!どうせやらしい薬でも入ってるんでしょ!!」
グフフ。よぉくお分かりですなぁ。その中には我々が開発した各種栄養剤がふんだんに入れられています。食べてどんどん肥えてもらわないといけませんからねぇ。
「食べさせてあげなさい」
「やめ、やめなさい!!」
メイドに指示し、無理やり令嬢様の口に料理を入れる。満足にご飯も食べれていなかったのか少し痩せ気味の彼女に抵抗などできるはずもない。グフフ。
「美味しい。・・・じゃなくてこんな食事程度で私をものにできると思わないで頂戴!!」
「ニョホホ期待していますよ。グフフ」
十分に食事を取られた令嬢を連れ、抵抗されたのでメイドに頼むんで無理やりですがつぎはその体を・・・グフフ。
「ではお願いしますよ?」
「離しなさい!!私をどうするつもりなの!!何この部屋!!離しなさい!!」
メイド達は令嬢様を風呂場に無理やり入れる。グフフ勿論私は外で待ってますよ?風呂上りの彼女はさぞ美しいでしょうなぁ。今から楽しみで仕方がありません。
「くぅぅ。こ、こんな程度で!!」
風呂から上がってきた令嬢からは我が領土で開発した石鹸の匂いがします。替えの服を用意するまで身を包んでいるのは使用人用の服です。
「グフフ。よく似合っておいでですよ」
「ど、どうせこの後私を部屋に連れ込むんでしょ!!わかってるわ!そんなことこのデブ!!」
ニョホホ。よぉくわかってらっしゃる。
もちろん風呂に入って身を清めた後やることと言ったら決まってますよなぁ。グフフ、ニョホホ。
また抵抗する令嬢様をメイド達に連れて来させ一つの部屋に無理矢理連れ込む。
「楽しみですなぁ。取り掛かってください」
メイド部隊が厳選された寝巻きを複数種類持ってくる。令嬢様は先ほどからずっと目を瞑っておいでだ。
「好きなものを選んでください」
「何!?私にプレイを選べというのか?」
「何を言っておられるのですか?グフフ。どれも素晴らしいでしょう。至高の寝心地を追求し、開発した寝巻きですよ」
我々が開発した寝巻きは一種のブランドになっている。勿論のことだが露出はほぼない。あたまと手足くらいのものばかりだ。グフフ、素晴らしいお顔なので何を着ても似合いそうですなぁ。
ニョホホホ。
「使用人の物だと寝づらいと思いますよぉ?」
「くっ!・・・赤のやつ」
「赤!すぐに取り掛かりなさい」
「や、やめ!はなせぇ!!」
数人の使用人を連れ更衣室に入ってゆく。丈の調整とかありますしねぇ。グフフ。楽しみですなぁ。
すぐに丈も調整し終わり出てくる。
「ニョホホよぉくお似合いですよぉ!」
「気持ち悪い!!やっとね私を汚れものにするんだわ!!」
「グフフ」
私は、屋敷の突き当たりの部屋へと案内する。部屋に入るのはもちろん私と令嬢二人だけ・・・グフフ。
「このベッドで私の純血が無くなるのね。いいベッド悪くないわ」
「そうでしょう。そうでしょう。我が領地開発の低反発のものでして、こだわりの一品です」
「この鏡は?私のあられもない姿を・・・」
「グフフ、女性には必要だと思い取り付けました」
「・・・」
「何か他はありますかな?」
「・・・特にないわ」
令嬢様は何か小刻みに震えている。ニョホホなるほど。
「この部屋には特殊な石が埋め込まれていまして、この板で操作するだけで調整自由となっていますどうぞお使いください」
少し肌寒かったですかな。温度を少し上げておきましょう。
「おや、もうこんな時間。では。ぐふふ」
「くっ!!」
「おやすみなさい。なにかあればそこのボタンを押していただければ私や使用人に伝わりますのでどうぞ」
「・・・??」
安らかな睡眠を、ニョホホ。
次の日の朝。寝癖で髪がぼさぼさの令嬢様の髪を直させ、最高級のシェッフの朝食を取った。
「あれの準備を」
「あれ?いよいよね!!このデブ!!」
「楽しみにしておいてください。グフフ」
またも抵抗するのでメイドに連れて来てもらいある部屋に入る。
「好きなものを」
「・・・なにこれ」
「最高級の素材で作られたお洋服でございますよ。貴族の礼服よりも町娘の服に近づけております。動きやすさもとても大事ですからなぁ。例えばこれなんかは最高級の糸を使用し、伸縮肌触り全て一級品となっております。さわってみてください」
「・・・気持ちいい」
「そうでしょう。ではこの中からどうぞ好きなものを。迷うのであればメイドに聞いてください。私のメイドはファッショォンのスペシャァリストでもあります」
私は外に出る。何を着ても似合うでしょうなぁ。どんな風になるのか楽しみで仕方がありませなぁ。グフフ
部屋から出てきたときはそりゃ驚きました。格好は町娘のようでありながらとても美しい。可愛らしいお嬢さん。グフフ。食べてしまいたいくらいですねぇ。
「・・・この程度で私を!」
「グフフいつまでその口ぶりが続きますかねぇ?ニョホホ」
それから数日後。どうやら家に慣れてきたのか前よりは会話が増えた気がしますなぁ。
「ニョホホ。令嬢様。貴方にいいお話がありますよ。あとで身を清めて、私の部屋に来てください」
「やっと本性を出したわね!!いいじゃない!行ってやるわよ!!」
私が部屋である人物と話しているとドアが急に開き、令嬢様が入ってくる。
「言われた通り来たわよ。身を清めて・・・え?」
「この方は隣国の元貴族でここの領地で暮らして頂いている。ユリウス様です」
「初めまして、私の名前はユリウスと申します」
ユリウス様は私がこれまで見てきた男性の中でもピカイチで美形これなら。グフフ
「ひゃひゃい」
グフフそんなに顔を赤くして。いい顔ですねぇ。
「よろしければ私と婚約していただけませんか?」
「わ、私とですか?何で?」
「私がよくしていただいているデップ様がご紹介してくださり、写真を見た瞬間一目惚れでした」
「いいの?」
「グフフ、選ぶのは貴方様ですよ」
「私なんかで良ければ」
グフフ、婚約成立ですね。素晴らしいお顔です。幸せそうな、涙を流して。まったく手間をかけた甲斐があるというものです。
数年後
グフフ。デップです。
「お父様。もうご飯ですよ」
あの令嬢様は今ではもう私のことを父と呼んでくれています。もう私の虜ですなぁ。いや、私が虜かもしれません。
「ニョホホ、わざわざ迎えに来なくてもいいですよ。それにそんな怖い顔をしていると幸せが逃げてしまいますよ」
「それは困るわ」
「ハハハ。お父様あまり妻をからかわないでください」
「ニョホホ。それはそうと本当に来なくても構いませんよ。それに大事な時期でしょう?」
令嬢様は幸せそうに自分のお腹を撫でる。あのあとユリウスと結婚し、第一子を今身ごもっています。
「ぐふふ、さてあなたがその子を生んだときはどんな顔をするんですかねぇ?」
きっとそれは私が望んだ世界一の笑顔であろうことを願っています。
なんか自分の文章力の無さってものを痛感しますよね。もう少しデップの暖かさというか、そんなものを表現できたらよかったのですが。まぁ、成り行きで書いた作品なので後悔は特にしてません。
書くのは楽しかったです!!!