第1話 始まりの朝
いつからだろう?俺が鬼に復讐心を抱いたのは…
全てはあの日...そう今でも思い出す...
少年は夜に澄みきった空を見てそう呟く
終わりなんてない鬼との戦い...
そして散りゆく仲間たちを見つめながら彼は願い続けた。この戦いの先にある結末はきっと今ある苦難の先に幸せがあるのだと...
そう、願い目の前にある絶望をその刃で斬り裂いた。
1568年(10年前)…
あの日に起きた出来事を俺は…忘れないだろう。村中煙におおわれ、建物は燃えている。
周りを見渡すと人の悲鳴や物音が聞こえる。
女の人が俺を抱いたまま村はずれの崖へ走っていき崖から落とす前に女の人がこう言った。
「鐵也、お前だけでも…生きるんだよ。この刀を持って」
と女性は言い、俺を川に捨てた。
俺は大声で「母ちゃん~」と叫んだと同時に母親の悲鳴が聞こえた…
川の流れが激しくなり、母親の姿すら見えなくなっていく。
そして徐々に意識が薄れていった。
10年後(1578年)…
鴬のさえずりが聞こえる。
清らかな水をしぼった布のようなものがおでこに当たる感覚がした。
目を開けるとそこには見覚えがある人がいた。
「大丈夫か?鐵。」
そこには下流の近くで住んでいる。
浅館富士三郎がいた。
富士三郎は鐵也に事情を聞いた。
すると富士三郎は焦った顔でどこかにいった。
数分後に富士三郎は猫の仮面をかけた男とともにかえってきた。
その男は腰に刀とひょうたんをつけていた。
続く