ポチ
俺は鈴木拓人。何度目でしょうか。俺は今、修羅場に巻き込まれている。修羅場と言うか、恐怖体験です。
紙とペンがない。そう言って家から出たのもつかの間、すぐに外にいる謎の竜みたいなものに気づきました。その後すぐに、その竜と目が合いました。目と目があったら勝負かよ!
そう思っても遅かった。今、捕まっています。竜に。
どうしようか。こういうときは、そうだ。謎の力を使おう。
というのも、女神に想像したものが現実になるみたいなことをお願いしたはずだ。
「ライド◯ン!!」
力の限り叫んだ。某有名ゲームの合言葉を。
その瞬間。竜らしき言葉が聞こえた。
「なんだこれは。竜王の僕がこんなに人に仕えるなんてはじめて聞いたぞ。」
俺もはじめて聞いてるよ!
結論 竜はしゃべった。
なんと言うことでしょう。あんなに荒々しかった竜の一人称が『僕』だなんて、なんと言うこと。でもこれでいいことがありそうだ。
「君は男かい、女かい?」
「男だよ。っていうか僕に何したの!やめてよ」
「そんなことよりも!紙とペンがある場所わかる?」
「知らないよ!でも、町ならわかるよ。」
「よし、じゃあ『ライドオン!リオ◯ウス』」
「何いって、うわぁ。」
竜はそのまま飛び出した。
「ちょっ速いって。たんまたんま。」
「意地悪されたんだから簡単には終わらせないよ。」
「っていうか何て言う名前。」
「ポチだよ。」
飼い犬のような名前だったーー
驚きと共に、何かポチとは一緒に過ごせそうな安心感があった。