第7話 リファイン・アーマー
自衛手段ですので以下は気にせず、飛ばしてください。
無断転載禁止
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今話題の2CHRead無断転載問題、五分で出来るちょっと痛快な自己防衛対策のすゝめっ!
作者:MITT様よりお借りしました。
五代神が一柱、恋愛の神プリシェラは、長きに渡る戦で疲弊した民を憐れみ生まれた五代神の中で最も若い女神である。
女神曰く、愛こそが世界を救い愛こそが全てに報いる手段である。隣人を愛し、草木を愛でよ。愛を育むべし。
◆
貴族からのクエストを受ける事にした俺たちは、準備の為街へと買出しへ行く。待ち合わせを兼ねて大衆食堂に遅めの昼食を食べに来ていた。その食卓でまだ食べているにも関わらず語り出すヴァレンティナ見習い神官は流暢に語る。
「我が女神プリシェラは、縁結びの成功率がそれはそれは高く女の子の心強い味方なのです!」
聖職者ヴァレンティナ嬢が鼻息荒くご高説を垂れていらっしゃる。女の子限定なんじゃ、関係無いッスネ。
「……あ、そ」
答えた後、サジに乗った朝食の最後の一欠片を口に運び飲み込む。
「女の子の味方と言ったが男性側の願いとかはないのか?」
「あぁ、男性に関しては、ある理由から特にプリシェラが支援すると言った事はないですねー」
「それでは、不平等ではないのか?」
「男性の戦神が兼任してると聞きますのでー」
「え? マジで? 聞いた事ないけど」
「私も初耳だ」
「お二人とも恋愛と縁遠いとこにいたのですねー」
「「ほっとけ!」」
シュツルム先輩と心の叫びが被った。とても微妙な気持ちだ。告白はされたが、条件付きでオーケーでマスクを脱ぎたがらない。今も上下に分かれるマスクで食事してるッス。それサビねーの?
「仲がいいんですねー」
「インスピシェアの影響だろう。あまり長くシェアリングしてると脊髄反射が似て来ると言うしな」
「そんな副作用が?」
「面白いですねー」
「まぁ、それは、いいから二人とも早く食べなよ。俺ァ支度して待ってるッス」
そう言って、その場を立ち去る事にしたッス。このまま居ると恋バナとか巻き込まれそうッス。過去の悲惨な恋バナ披露とか勘弁ッス。退散するッス。
「そんなに慌てて行かなくても、依頼主と会うのは午後だぞ?」
「買い物があるッスからね。じゃ、お先ッス」
◆
アリュフが去ったテーブルで残り僅かな朝食をそのままに騎士が切り出した。
「聖職者ヴァレンティナ。先程話していた支援の件ですが、信徒でなくとも受けられますか?」
「ええ、関係はありませんよー。女騎士シュツルム」
「ならば! 何か支援を受ける事は出来るだろうか!?」
「落ち着いてくださーい。そうですねー極々弱い気付かれにくい奇跡がありますからー」
「そ、それは! どど、どどどう言ったものがあるのだろうか」
女とぱっと見分からない式典鎧の騎士が一瞬声が裏返り、声の大きさに自ら驚いた様な調子でマスク上から手を当て周りを見回し声のトーンを落として聞き直す。
「女神の如く神々しいオーラを纏う"ガッデソーラ"、目で射殺す様に魅了する"クパイダローズ・アイ"、天使の様な美声になる"エンゼル・ボイス"。どれも目標にのみ効果を及ぼします」
「す、素晴らしい。早速それを使いたい」
「分かりました。ですが効果時間は限られていますから」
「報酬はお布施で良いだろうか?」
「いいえ、女神プリシェラは恋する乙女の味方。その行為も無償であれば尊きものと考えておられます」
「なんと!」
女騎士シュツルムは感動のあまり、女神プリシェラに祈りを捧げた。それを見て口元を歪める聖職者ヴァレンティナ。
◆
街の雑踏に耳を傾けながら、北東へ傾いた自分の影に目を落としていた。二人が中々出てこない。それほど料理の残りは多くもなかったはずだ。お陰でこのあと回る店のルート確認も軍資金の確認も済んでしまった。
「お待たせー」
「遅……いよ?」
顔を上げ文句の一つも言ってやろうと思っていた矢先に目に入ったのは妙に艶かしい式典鎧となったシュツルム先輩だった。そして、鎧の眼窩の奥からの瞳に射抜かれた。蛇に睨まれたカエルの様に身動き一つできなくなった。
「すまない、それではどこから回ろうか」
トドメとばかりに耳朶を打つ美声。いや、おかしい。何かが違う! しかしながらその考えが打ち消されそうなほど鎧のシュツルム先輩に心を揺さぶられた。
その時、腰に下げたジゼルが一瞬シュツルム先輩に光を放った。次の瞬間にはいつものシュツルム先輩に戻る。
「なんだ? アレ?」
「ちょっと! ジゼルさん邪魔しないでよ!」
「ど、どうなったのだ? 私は今どうなっている?」
ヴァレンティナの発言に目を奪われ、シュツルム先輩の悲鳴に視線を戻すとシュツルム先輩の鎧にどこか違和感が現れた。
「え? 別に何処も……変わって……」
ヴァレンティナがそう言おうとした時、歪む様に鎧が変形した。胴ががくびれ胸と腰が女性らしいフォルムになり、さっきより艶めかしい感じになった。
「か、変わった……私にも分かるほど変わった」
「「バカな!」」
「今まで一度も体型など変わらなかったのに!」
「鎧がこんなにも艶かしいなんて!」
「ジゼルさん! 一体何をしたんですか!」
大衆食堂横の街路樹の下でわいのわいのと騒いだ為に衆目を集めた。
「うわ! 見ろよあの式典鎧! ぴったりしてて体型がバッチリでエッロ!」
「ヒューヒュー! 良いケツしてんな! 姉ちゃん! 兜も取って顔を見せてくれよ!」
途端に下品な野次が飛んで来た。
「え!?」
見る見るシュツルム先輩の鎧がピンク色になって行く。
「おお、色が変わった。なんか可愛く見えてきたぞ!」
「スゲー! どうなってんだ」
観衆に晒されて羞恥に耐えられなくなったシュツルム先輩は、僕らの首根っこを掴んで跳躍すると観衆を飛び越え走り出す。
「ちょちょちょ、ちょーっ待っ」
「ままま、待って! 待って! 待ってー!」
シュタタタタと信じられない位の速度で静かな音がする。地響きがしそうな速度なのに。シュツルム先輩は街を疾駆し、そのまま店に入った。
◆
涼やかな呼び鈴が鳴り、店の奥からお爺さんが出てきた。この店は、革製防具まで扱う旅装店。布製の服はレンタルが多い中珍しく売る店だ。因みにこれから回る店のリストには入ってない。
「おや、おや。いらっしゃい」
お爺さんは優しい声で出迎えた。
「あの! 外套をください! 私の身体がすっぽり入るくらいの!」
シュツルム先輩の身体は確かにこのままだと刺激的過ぎる。
「ほっほっほ、若いモンは羨ましいのぉ。どれどれ、これなんかどうかの?」
「あら、意外と素敵ですねー」
「と言うか、そろそろ降ろしていただけないッスか?」
「あ! ご、ごめんなさい!」
首根っこ掴まれたあと脇に抱えられていた。シュツルム先輩のこういうトコ初めて見たかも知れない。ヴァレンティナ嬢と共に優しく降ろして貰えた。
「ほっほっ。つけてみなさい」
「あ、では、遠慮なく」
肩当ての裏にあるボタンが丁度合う。白を基調にした鎧に合うメタリックな光沢の青いマントだ。そして似合いすぎて見惚れた。
「こ、これください」
「了承しました。ありがとうございます。お値段10グシート40スディスになります。冒険者カードもご利用になれます」
値段を聞いて固まる。高い。ほぼ一月分の中級の宿代と言えば解ってもらえると思う。
「では、これで」
「冒険者カードですね。畏まりました。少々お待ちを」
事も無げに冒険者カードを出して支払う。その姿にますます惚れそうになる。いやいやいや、ホントに格好良いんだって。逆玉狙ってないって。
◆
買い物も揃え、ヴァレンティナ嬢とシュツルム先輩がジゼルに詰め寄った。
「何故、邪魔をしたんですかーっ?」
「私に何をしたんだ?」
二人の疑問にまた文字を浮かべ答えるジゼルさん。いい加減俺にもわかる様に簡単に喋ってほしい。その文字を読み取る二人は声に出さず目元をぴくぴく、肩が細かく震え、怒りと困惑と言葉にならない混沌とした感情がスパゲティの如く渦巻いた雰囲気を醸し出す。二人がこちらを睨みつける。いや、なんで矛先がこっちになるの?
「「アリュフ(さん)のエッチ!」」
突然の咆哮にトバッチリですよを大袈裟に表現するポーズをして主張するが、どうにも通用しなかった。正直、シュツルム先輩の、女体鎧は本当にエロカッコいい。コレのことだろうか? ジゼルが余計な事を言ったのは確かだろう。
これから、クエストだと言うのに。ヤレヤレだぜ(一回言ってみたかった)
◆
「何故、邪魔をしたんですかーっ?」
「私に何をしたんだ?」
小娘共が生意気にも詰問して来たので、真実を突き付けてやることにした。
『主人に好かれようなどと、姑息な真似をする。鎧の貴様の呪いを少々組み替えて主人の好みの姿にしてやったまでよ。それと繁殖花畑司祭はせいぜい、露出の高い服でも着て主人の目を楽しませることだな。そうすれば妾くらいには認めてやっても良い』
む? 何故、主人を睨む?
「「アリュフ(さん)のエッチ!」」
何故、罵倒に似た言い方をする? 繁殖アピールをして来たのは小娘共ではないか? 納得がいかんのぉ……我に肉の身体があれば直ぐにでも主人を鍛え直して、部族の長に相応しい男に仕立て上げ、子もたくさん宿そうと言うに……
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恋愛の神プリシェラについて
縁結びの神ですが男尊女卑文化にありながら珍しい
女性支援推しの神様です。と言うのも戦争ばかりで、
人口が減る一方の世界。なのでレディーファーストの
概念がある最前線の土地で生まれた神です。
女性が居なければ人は生まれる事も育つ事も難しい
ので繁殖の大元である恋愛至上主義を掲げ人口増加に
大いに貢献しているのです。その結果が、アレかよと
言われると辛いものがありますね。
お金について
100銅コイン=1銀コイン
100銀コイン=1紙幣
ほぼ共通通貨で出回り、この他は証券(株式)でお金
を集める機構が出来上がった頃でもある。
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お読みいただきありがとうございます。
次回もお楽しみに