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第1話 駆出し冒険者と熟練冒険者

 自衛手段ですので以下は気にせず、飛ばしてください。


 無断転載禁止


 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 現在、2chRead 対策で本作品「作品名」につきましては、

 部分的に本文と後書きを入れ替えると言う無断転載対策を実施しております。

 読者の方々には、大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解の程よろしくお願いします。 

 Copyright © 2018 すあま All Rights Reserved. 

 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



 今話題の2CHRead無断転載問題、五分で出来るちょっと痛快な自己防衛対策のすゝめっ!

 作者:MITT様よりお借りしました。




 マジック サーヴァント マイスターと同じ世界で普通の街の方の話を書きたいと思い、書き出しました。イレギュラーな人達が類は友を呼ぶ如く集まって行き、ドタバタとクエストをこなします。


■登場キャラクター紹介■

 アリフレット·スニーフ·ネットハーツ

 種族:人間(18歳) 身長:182㎝ 体重:70㎏

 髪:金髪 虹彩:青地に紺の瞳紋

  駆出しと言われるのもそろそろ終わる頃の冒険者。

 デュオ·アームズ適正者で2つの異なる武器を同時

 に熟せるが本人は双剣士が好きなようでシミターを

 二本扱う。それでも、取得スキルが多い為に成長が

 遅く、パーティに入った新入りとの前衛ポジション

 の競争で本人は負けたと思い込みパーティ脱退。

 以来、ぼっちで依頼をこなしている。


 シュツルム・タンツェン

 種族:人間?(?歳) 身長:180?㎝ 体重:?

 髪:? 虹彩:灰に五花弁の朱華紋

  白銀の華奢な感じのする式典鎧の人物。

 剣でなくナイフ型の魔合器装備しか持たず、魔術・

 魔法に特化したデュオ・アームズ。

 ランク以上の実力者である可能性が高い。

 頑なに鎧を外さない等、人に言えない秘密や過去

 がありそうだ。


_____

 先の悪魔族との大戦でアーティファクトの有用性を体験し、させられた。大戦には大敗したものの、皆が競ってアーティファクトの開発を進めた。当時は貴族しか手にする事のなかった炎を纏う大剣(フレイム・グレート・ソード)氷の棘盾(アイシクル・スパイク・シールド)雷を穿つ戦槌(サンダー・ウォー・ハンマー)等がこの開発競争により一般の冒険者や傭兵も手にすることができる様になる。


 それらの作成技術のノウハウをまとめた魔術師にして鍛治師、天才と謳われたエジンベルグは、遂に変革を(もたら)す発明をした。“魔合炉”と名付けられた発明は、比較的安価に魔導武器を作れる事を可能にした。その魔導武器を冒険者達が魔合器と呼んで40年。


 小競り合いの続く前戦や国境の膠着状態にこの魔合器は光の民の戦力増強に大いに役立ち、後方の生活も豊かにする道具ともなった。今尚そのスペックの全容は計り知れない。

 それは、この魔合器と呼ばれる武具は使用者と共に成長する為だった。


 ◆


 冒険の準備


 アリフレット・スニーフ・ネットハーツ

 俺の名前だ。没落貴族の末っ子だからミドルネームなんてもんがあるんだが、駆出しに毛が生えた程度の冒険者だ。

 誰もが夢見る冒険者になって一攫千金! を俺も夢見ていた頃が懐かしい。本当の命を懸け、やっと手にする報酬はその日の終わりにほぼ使われ終わる現実。


 そして『選ばれし勇者』なんて狭き門の夢を早々と捨て去り、ただ、生きるために冒険者を生業とする様になる。

 真面目な奴は、せめてシルバーAランクの、俗称『エキスパート』を目指し鍛錬する。適当な奴等はそいつを中心にお零れ狙いでパーティーを組む。エキスパートほどでないが一端の称号を持つそいつらが、冒険者ギルド本館1階ロビーの依頼掲示板の前で睨めっこしながらガヤガヤと依頼用紙を奪い合っていた。

 かつては俺もその一人だった。


 カッパーBランクでソロの俺が貼り付けた依頼に誰も手なんか着けやしない。依頼を受けた後でも予めでも……ソロになってからいつも利用する即席パーティーを組む依頼制度。不人気職やコミュ障の冒険者の生還率をあげる救済処置としてのシステムだ。


 だが、もう、2時間待っている。コミュ障のつもりはないがそもそも受ける依頼が安いソロ向け。同じ様な依頼を受けた本気でコミュ障やハナっからガチソロはとっくに出発していた。固定メンバー探し用とか出会い系などと揶揄されるが、パーティーの効率の良さを知れば固定メンバーは探したくなるものだ。


 助っ人は現れない。そろそろ出発しないと今日中に終わらせるのは難しくなるだろう。そうなれば明日稼ぎたい分が稼げなくなる三段落ちの最後は冒険者廃業だ。後10分待って助っ人が現れなければソロで今日も行くしかない。


 無意識に貧乏ゆすりして居た足を投げ出した。深いため息を一つ。リラックスを強要する為に硬いベンチを独り占めする様に背もたれに両肘をかけて無理に大の字になり目を瞑る。


 そのまま感覚だけで装備を確認。薄手の普段着の上に買い集めた安物の胸当てを初め、両肩、脛当て、籠手のプロテクター達。


 俺の適正スキルは双武器使い(デュオ・アームズ)。一見魔法剣士でしかも二刀流。なんてお得でカッコ良い! と、喜び勇んだものの現実は甘くなかった。


 先ず、魔法と剣士の二つの職能分の知識と経験が必要になるその分成長が遅くなる。次に武器。魔法剣士と聞くと格好良さげだが、剣に魔法を乗せた攻撃なんて50年前ならいざ知らず、ギルド支給の魔合器を成長させながら冒険する今じゃ誰でも属性攻撃が簡単に出来る。古代の技術で宝箱から出現すると言う廉価版魔導武器って物がある(罠の一種で増長させて強いモンスターの部屋へ入らせやすくするって言う高度な嫌がらせだと言われる)が、魔合器の合成素材(エサ)に最適なだけだ。


 魔合器はギルドが一つだけ駆け出し冒険者に支給してくれる武器で、適正職診断後に手渡される。俺にも勿論支給はされた。しかし、デュオ・アームズの二つ目の武器はなんと有償でいきなりギルドに借金を課せられた。


 金のかかる不遇職のスタートはマイナスからだったのだ。

 オマケに初めての冒険で支給された武器をモンスターに突き刺したところ、そいつとともに谷底へ。

 結局二本の今の武器は自己負担だ。

 コレは俺のドジだから仕方ないんだけど……。


 そんな訳で、剣のスキルコーチング、魔法のスペルコーチング、一通り受け終わると更にギルド負担が膨れ毎日ジリ貧を強いられた。それでも仲間がいた頃はプラスに少しずつ近付く勢いがあったが、俺達は稼ぎを焦るあまりにギリギリ受けられるが身の丈に合わない報酬の依頼を受けた。


 その時の俺のミス……防具が買えないのが大きな理由だったが、双剣で凪きれず、勢いを殺しきれない一撃を受け、俺は大怪我をした。前線を維持できず、死にかけたのだ。


 その所為でパーティーは半壊し、偶々シルバーのBランクが小遣い稼ぎに後からやって来てくれたから誰1人死なずに済んだが、その後のパーティーの雰囲気は最悪で報酬も失敗した為に貰えず。ヒールをかけてもらう為に教会にも借金をした。


 その後、治癒魔法のコーチングも受け、なるべく怪我は自分達で行えるようにした。しかし、魔法と剣の両方を伸ばすこの職の成長の遅さは両手剣の比ではない。仲間は決定力を求め、新メンバーを入れる話を持ちかけて来た。そして迎え入れた新メンバー。不遇職で失敗の多い俺と、盾を使いこなす上に雑用もソツなくこなす新メンバーではお話にならなかった。自然俺はパーティーを離れた。


 回想が長かったかな。愛剣を手に取り、刃こぼれをチェックして仕舞う。バックパックの中身を確認する。松明3本、魔力切れの時のためのヒール・ポーション×2、1人用鍋、水筒、塩、パピルス製チラシ、着火装置、砥石(エッジング)、解体用ナイフ。半分にした毛布。鍋からはもしも、期間内に帰れない脱出できない場合の自作サバイバルキットだ。


 さて、依頼をキャンセルして出発しよう。


 立とうと顔をあげると近付く者が現れた。


 ◆


 疾風剣舞(シュツルム・タンツェン)

 それがこの冒険者の通り名だ。

 掲示板から処理可能と思ったのだろう。二枚の依頼用紙を引っ手繰るように剥がし、受付に近付き、依頼用紙を2枚置く。


 車椅子に乗った妙齢のドワーフ婦人がそれを受け取ると、軽く受ける資格があるかチェックした。もっとも腕が立たなきゃソロなんて出来ないのがこの業界だ。荷物持ち(ポーター)さえ連れず、使い込まれた、分散して装備したポーチや雑納がソロを物語る。


 シュツルムさんは全身鎧を着込み、フルフェイスヘルムのまま無言で資格証を見せる。王国騎士と渡り合えるほどの腕であることを示すシルバーAランクだった。しかしその鎧は頑健と言う単語の真逆を行く見た目重視の華奢な印象を受ける。とても綺麗で防御力を棄てた式典用の様にしか見えず、実用性からは程遠いと思わせる。


 そんな姿だ。数回しか見て居なくても覚えてしまう。ここ2、3日何回か見かけたことがあり、記憶にも新しい。『まさかこんなに高ランクとは思いもよらなかった』とドワーフのオカミさんは目を丸くしながら依頼資格の判を押す。


「あんた、こんなに低ランクのもので良いのかい?」

「前のパーティと別れたばかりでね。使えそうな者が居ないか探してる」


 声変わり前なのか、はたまた素からそうなのか、男性とも女性とも取れる声音だった。


「そうかぃ。納得してるならいいさ。ほら、あそこに座ってる軽戦士がコッチの依頼主さ」


 依頼用紙の下半分が切り取られて帰って来た。それを手にドワーフオカミの指した方向を確認した。もう1枚の依頼用紙を返してもらい、その軽戦士に近寄って行く。


 ◆


 とまあ、目を離したすきにこんなことがあったらしい。


「私はシュツルム・タンツェンと呼ばれています。あなたの依頼に、どうかご同行させていただけないだろうか?」

「え? そりゃ願っても無い事スけど、も……」


 同じデュオ・アームズの式典用全身鎧で男か女も分からないソロ・ベンチャー。こんなのを前に歓迎しながらも身構えないのは即日冒険者をやめたほうがいい。


「ありがたい。それで、直ぐに終らせてもう一つ早々に済ませたいのだが、いかがでしょうか?」

「は? まぁ直ぐに終らせられるんなら良いスけど、顔は見せないのがオタクの流儀なんスか?」


 疑問だらけだったが一番聞きたい事から聞くことにした。


「済まない。故あってコレを取ることは許して欲しい。ランクはシルバーAだから、戦力は保証できると自負します。」

「ああ、もういいス。スネに傷はお互い様ス。協力してくれるってんなら助かりますし。報酬は半々スよ」

「それは依頼表を見て、承諾済みです。そうと決まれば善は急げです」

「……ハァ〜」


 思わずため息をひとつ。受付の方を見て怒鳴る。


「やり辛ぇなぁ! ちっとはバランス考えて依頼受けさせろっスよ!」


 受付のドワーフオカミに怒鳴る。中指立てられた。


「この依頼のオーナーは君です。この依頼が達成されるまでは君がパーティリーダーでお願いします」

「……分かった、分かったスよっと。効率悪いとことか、あったら教えてくださいっス。シュツルムさん。オレはアリフレット。アリュフと呼んでくださいっス。それじゃ、行きましょうか」


 本当にやり辛い助っ人だ。オマケに同じデュオ・アームズ。どちらが前衛をしても問題はない。が、レベル差がハンパない。助かるがコレは冷やかしなんじゃないか?



 ◆


 これが、冒険者ギルドが作ったランク制度の表っス。ちょいちょい出てくるから貼り付けとくっスよ。

______________________

 ランクについて。

 以下10段階。1ランク、Lvは15までありこのレベルはギルドと国の定めた総合レベルで戦闘死亡率を減らす目安である。その為、スキルのレベル等はここに反映されない。15Lvで上のランクへ昇格することで強さを判別している。レベルアップは試験制度。


 Gods:魔王、勇者、英雄


 ゴールド

  Aランク(Legend):勇者パーティーのNo.2~4

  Bランク(Excellent)

   :レアボス、騎士団長、有名冒険者、英雄候補

  Cランク(Special)

   :大ボス、一個大隊を任せられる騎士


 シルバー

  Aランク(Sv-Legend)

   :中ボス、魔導騎士、ベテラン冒険者

  Bランク:小ボス、中堅どころ、

  Cランク

   :冒険者での総人口最多、遺跡ゴーレム等


 カッパー

  Aランク:リザードマン

  Bランク

   :オーク、ホブゴブリン、レアクラスゴブリン

    ノーマルサーヴァント

  Cランク

   :試用期間を終えた者。駆出し~見習い

    ゴブリン、コボルド

 セラミクス(ノーランク)

  いわゆる試用期間。

   先輩と一緒に依頼を熟し、適性を見る。大抵は

  コボルドやゴブリンの退治が主で、時期によって

  は商隊護衛などの時もある。


 尚、これには昇格試験が存在するため、ランク例外は幾らでもいる。特にアイテム依存系冒険者はここに当てはまりにくい。


______________________

 お読みいただきありがとうございます。

 気に入られましたら、お気に入り登録、PT評価等よろしくお願いします。

 また感想を頂けましたら、とても頑張れます。

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