6話 そうだ、計画に巻き込んでみよう。
「イサーク! テラーの様子がおかしいんだけど!? ずっと僕のあとをついてくるんだ!」
そもそも普段からテラーさんは、本当は好きなんじゃないの~?なんて揶揄いたくなる位頻繁にトーマス小父さんに突っかかっていく。
ので、思わず「いつも通りの事ですね」なんて言いそうになった。
「なんか用かって聞いても、なんでもないって怒るし!」
そんな風にトーマス小父さんが泣きついてきたのはあれから2、3日後の事。
テラーさんのストーカー精度は驚くほど低いけど、あれに数日と言えど気付かないトーマス小父さんの鈍さも相当なものだと思う……。
「最近他にも色々おかしいんだよ! シャルはあんまり喋ってくれなくなったし、村の人たちは遠巻きになったし、子どもたちは僕を見ると泣くし!」
おかしいのは多分あなたです。
とても猟奇的になったので、仕方がない。
トラウマものの光景でしたよ?
「イサークは良くてなんで僕はダメなの!?」
「なんでそこで俺の名前が出て来るの!?」
とんだ言い掛かり、もといとばっちりである。
「僕はイサークと同じことしかしてない! なのにイサークは子どもに懐かれたままじゃないか! シャルもそう!」
トーマス小父さんが地団太を踏む。
いい大人が癇癪起こすのやめてください。
大体トーマス小父さんの主張は、前提条件が間違ってると言わざるを得ない。
俺は小父さんのようなヤバい行動はしていな、……くもない……いや、やはりあそこまでヤバい行動はしていないはずだ!
一緒にされても困る。
というか、不名誉なのでマジやめて。
どんぐりの背比べと言うなかれ、どんぐりの中で1cmは大きな違いだ。
憤慨している小父さんには言えなかったけども、俺としてはチビどもに関しては少し遠巻きになってくれるくらいで丁度いいと思っている。
馬鹿の一つ覚えのように毎回タックルまがいの突撃を受ける身にもなって欲しい。
あいつら全員、前世がイノシシなんじゃないかな。かな?
それか、もしかしたら俺の背骨に恨みでもあるのかもしれん。
ってか、シャルとの仲まで悪化してたとか聞いてないだけど?
まあ、聞いてしまえば予想もつくけど。
ただでさえ微妙な立場なのに、父のさらなる奇行のせいでシャルも被害を被ってるんだろう。
シャルも水臭いぜ。
言ってくれればいいのに。
力にはなれないけど。
…………オーケー、だから言ってこないんだな。
シャル、お前は正しい。
それにしたってこっちの事情、シャルに説明してないの?
わかってくれるかは別として、理由があるのとないのとでは心情的に大分違うと思うんだけど。
意味の分からない奇行と、畑の為の猟奇行動。
……うん。
どっちにしても嫌なものは嫌だわ。
どんまい、トーマス小父さん!
とか考えてたら、小父さんには小父さんなりの主張があったらしい。
「シャルに事情を? 言うわけないじゃないか、イサークが黙ってろって言ったんだろう」
は? そんな口約束に素直に従ってたんですか、そうですか。アンタ馬鹿ですか。
正直は美徳、とか俺は思うけど、世間的には馬鹿と言われるのがこの世知辛い異世界。
俺やトーマス小父さんの方が異端なのだ。
そんな俺でも、家族仲を拗らせてまで口約束を貫く必要はないと思います、はい。
約束をしたのは俺自身だけど、少しくらい例外を作ったって怒りゃしないよ。
「そういうところから秘密は漏れていくんだよ! イサークは認識が甘い!」
ずびしっと指を差された。
小父さんの味方をしたはずなんだけど反対に怒られた、おかしいな。
「いくら大人びていても、イサークもやっぱりまだ子供だな」
やれやれと肩を竦める小父さん。
おや、とても腹が立つぞ?
そもそも、俺は大人びたつもりはない。
生粋の異世界産の子どもたちに比べれば、見た目も中身も足りてない自覚がある。
頑強さとしたたかさという点で特に。
そうは言っても、自分を子供だ子供だと主張するのもどうなんだろうと思うので、俺は話を無理矢理戻すことにした。
さっきから本題がズレまくってる。
これではいつまでたっても話が進まない。
「とにかく、今はテラーさんの話です」
「そ、そうだな。シャルと村の人の目も気になるが、まずはテラーだ。こう付きまとわれてはイサークに頼まれた極秘計画を進めることもできない」
頼んでない頼んでない。
どっちかっていうと押し付け……、いやいや譲渡したんです。
今はあなたが主体で、勝手に、好きで、やってるってことで一つヨロシク。
そもそもG計画ってなんだ、俺が頼んだはずの計画らしいけど詳細を知らない上に名前がダサい。
「どうしましょう? テラーさんに素直に話してみます? 一緒に……ん゛ん゛……G計画進めてくれるかもしれませんし」
G計画とか、口にするのは屈辱だけど。
まずは正攻法を提案してみる。
そしてトーマス小父さんの話にノッてみる。
だがトーマス小父さんは顔色を変えた。
「ちょ、ちょ、ちょっと待って! もう少し時間を! 僕に自由を! 試したいことを試せる環境を!」
どこのスローガンですかい。
トーマス小父さんがダンおじさんと同じようなことを言い出した。
「万が一手を取り合えてもあのテラーだよ? あれこれ口出してくるに決まってるじゃないか! やりたいことが出来なくなるの? この楽しみを邪魔されるの? 下手したら計画中止? ダメだよ! イサーク、それは絶対にダメだ!」
がっと掴まれた肩がとても痛い。
力説ってこういう事を言うんだな。
でも本音はもう少し隠した方がいいと思う。
建前で覆えば説得力も出ると思うんだ。
例えば「これは村の為に」とか「人類の進歩が」とかね。
まあ確かに、俺には説得は必要ないんだけども……。
だって、小父さんの楽しみと俺の興味が同じ方向を向いているので。
つまり!
俺にも今すっごく試したいことがあるから――っ!
キリっと表情を作り直す。
「じゃあもう仕方がないですね。テラーさんの目を他に向けるしかない。根本的解決にはなりませんけど、時間稼ぎにはなります」
「それが難しいから困ってるんじゃないか!」
「……一応、考えがあります」
「え、本当に!?」
真面目腐った顔でトーマス小父さんと頭を突き合わせる。
数日の時間があったことだし、実はテラーさんに有効そうないくつかの対処法は考えた。
その中で、今回は一番穏便に済みそうな手段であり、自分の試したいことを実行する機会としようと思う。一石二鳥、いいじゃん。
なので、さすがイサーク!なんて褒め言葉は辞退しますよ、小父さん。
「成功率は、あまり期待しないでもらいたいですけど」
申し訳なさそうな顔はブラフだ。
だって、俺は興味が満たされればそれでいいので。
成功してもしなくてもいいんだな、これが。
小父さんの趣味が邪魔される分には構わないし?
トーマス小父さんと違って、俺は計画中止の心配はしていない。
少なくとも小父さんの言うG計画には参加してくれるだろう。
だって、あの人も畑好き、というか土壌大好きだし。
なによりテラーさんは負けず嫌い。トーマス小父さんと畑の件で水をあけられるのは絶対にイヤなはずだ。
なら協力するしかない。
木狂いダンおじさんに畑馬鹿トーマス小父さん。
この仲間にテラーさんが入ったところで、俺は痛くもかゆくもない。
よし、それじゃあ早速テラーさんの興味を引くだろうモノの調達に、――シャルの一人でも連れて行こう。
「え、シャル!?」
「え、ダメ?」
「いや、別にいいけど、…………息子をあまり変なことに巻き込まないでね」
何の心配をしているのかと思いきや、ハハ。
俺にないものは勇気と度胸。
つまり、心配ご無用さ!
「……鈍感力って大切だなぁ」
なにを頓珍漢なことを。
さて、シャルを同行者に選んだのは当然、お話をするためだ。
あ、ドナと違って肉体言語じゃないよ?
体と頭の作りが彼らとは根本的に違うので、俺がお話と言ったらただのお話。
「イサークが僕を誘うなんて珍しいね」
「そうか?」
「そうだよ! イサークときたら『思いついたら即行動』なんだもん。ついて行く暇もない」
ついて来たかったの?
意外だな。
シャルに好奇心とか、皆無かと。
「イサークがいるなら別だよ! でもたまにはこういうサプライズもいいものだね」
「……そう、か?」
「そうだよ。で、今日はどこに行くの? なんにしても、イサークがいるなら楽しいに決まってるけどね!」
ちなみに、シャルは僕っ娘ではない。
正真正銘の男の子なのであしからず、萌えるべからず。
「あ~……、楽しみにしてくれてるのは嬉しいんだけど、今日誘ったのはワケがあってな」
ああ、シャルが萎れた!
胸が痛む!
あくまで、友情的に!
「実は秘密裏に進めてる計画があって! トーマス小父さんにも一口噛んでもらってるんだ!」
俺は速攻本題を切り出した。
勿体ぶってると俺の良心がシャルの精神攻撃にやられそうなので。
「それを言うために?」
「そう! 最近の小父さんの行動がおかしかったのは全部俺のせい! だから小父さんと仲直りしてくれないかな」
小父さんが話さないなら俺が話そう。
親子の仲を裂くのは本意ではない。
べらべら全てをゲロるくらいの重大案件である。
正確には秘密裏に進められている計画なんてものは幻だけど。
シャルが納得してくれることが重要なのだ。
「……別にケンカなんてしてないけど」
シャルがぶすっとむくれた。
「なら、なんでそんな拗ねてるんだ」
「だって、そんなことでイサークの手を煩わせるなんて。……父さんのくせに」
え、俺!?
びびびっくり!
急に人の名前出してきて驚かせるのは親子共通なんだな!?
「大体、父さん最近ずるいんだ」
「な、なにが?」
聞いちゃいけないような気がしたけど、怖いもの見たさで聞いた。
ひょろ長い俺と比べなくてもシャルは背が低い。
そのシャルが上目遣いで俺を見て、頬を赤く染める。
シャルのヒロイン力が高い。
現場からは以上です。
「だって、イサークの友達は僕でしょう? なのに、ずっとイサークと楽しそうにしてるんだもん」
だもんってなんだ、だもんって!
尖らせた口があざといー!
ドナ!
ドナさん!
助けて!
なんなら最近ツンデレ株上昇中のユリアでも構わない!
今の俺には生粋の女の子の力が必要だ!
「僕だってイサークと遊びたいのに!」
つまり、不仲の原因は俺!?
それ以前に!
遊ぶて!
遊ぶって!?
働いてしかないぞ、俺は!
日中その①チビの世話。
日中その②畑の手伝い。
夕方その①家の仕事。
夕方その②ダンおじさんのイザベラ自慢を聞く。
夜間、寝る。
その合間、趣味のゴブリン素材活用!
ほらな、遊ぶ暇なんてねーんだよ!
「しってるよ! だから遠慮してたのに、父さんときたらイサークの事情なんて無視して困らせてるじゃないか!」
こ、困ってはいないぞ……?
興味ない分野なので、ありがたいなと思ってるよ。……丸投げできる人がいて。
逆説的にどうでもいい、ともいうけどな!
「で、どうして今さら僕にそれを?」
ずずいっとシャルが迫ってくる。
「いやあ、……なんていうか、うん、」
トーマス小父さんの奇行が原因で拗れた(はずの)シャルとの仲を戻そうと(いう幻想を)ね。
とか、言えない。
「ふふ、まあ言わなくてもわかるけど。あれでしょ? 僕を仲間に加えたいって言うんでしょう? その極秘計画とやらに」
シャルが秘密を共有する悪友のような得意気な顔をした。
うっわ、トーマス小父さんそっくりぃ!
見当違いな答えと相まって、すっごい腹立つぅ!
我が心の女神、ドナよ。
ご出演の依頼は取り消しますぞ。
キャンセル料は発生しますか?
「イサーク? 違うの?」
しゅんと音がしそうな勢いでシャルが小さくなった。
ドナ!
ドナさん!
やっぱり来てえー!
「違わない違わない! そう、シャルにはぜひ手伝ってもらいたくてな! (なんだかよくわからないまま存在することになってる)極秘計画とやらを!」
「やっぱりそうだと思った! 父さんが誘われてるのに僕が誘われないわけないからね! 僕が、イサークの、本当の、友達なんだし!」
と、友だち圧しが強い。
「で? で? どんな計画なの?」
なんだろう、この短時間で多大な疲労感が……。
今さら隠す意味もなくなった俺は、肩を落としてゴブリン素材の話をした。
イザベラの主食と、除草剤と肥料の話だ。
イザベラに関してはアンタッチャブルであるとよく言い聞かせる必要があったがね。
あれは寂しい独り身男の心の支えなんだ、邪魔してはいけない。
シャルの反応は予想外だった。
「は? ゴブリンの除草剤!? 肥料!? 待って、なんてものを食べさせるんだ! そんなワケの分からないものを食べてたなんて!」
とても、マトモな感性が逆に新鮮!
おえ~、とシャルは本気で青ざめた。
俺は感動した。
こんな所で求めていた正常な反応を貰えるとは!
長く待ち望んでいながらいつまで経っても得られなかったものがここに!
やっぱりおかしいのはダンおじさんやトーマス小父さんの方だよな!
おお、やはりお前は俺の心の友!
「心の、友……こころの、とも……こころの……うふふ」
シャ、シャル?
どした?
おーい、戻ってこいー。
「これから素材取りに行くんだぞ~。手伝ってくれるんじゃないのか~?」
「は! ごめんごめん、友達だからね! もちろん手伝うよ? 思う存分、頼りにしてくれていいから!」
こいつ、友だちをなんだと?
『友だち』が重すぎやしないか?
いや、俺しか友だちがいないんだから、こうなるのは当たり前、……なのか?
くだらない事を悩んでいる間に目的地に近づいてきた。
「森? なにを手伝えばいいの?」
もちろん森の中ではない。
俺もシャルも、未来の英雄たちの護衛なしに森に入るような蛮勇はない。
イザベラの外、森の手前。
「もちろん、Gから素材を採取するんだよ」
「え、ゴブリンを殺すの? 僕たち二人で?」
腰が引けてるぞ、シャルよ。
「するわけねーだろ。俺たちなら死ねるぞ?」
アホか、そういうのはアランたちの特権だ。
言い捨てて俺は育ちつつあるイザベラの外周を回りだした。
慌ててついてくるシャルは知らないだろうが、新鮮さに目を瞑れば、かなりの確率でゲットできるのである。
なにがって?
串刺しGが。
「ほらな!」
「ぎゃあああああ!!!」
シャルが素早く人を盾にした。
じとっと睨めつけてみても、心の中では仕方がないと思ってたりする。
根っから臆病者ですからね、俺ら。
ちょっと前なら俺も同じ反応をした自信がある。
が、人間慣れる生き物なのだ。
溶解が始まっていないのを確認してから、おいしょと躊躇なく串刺しGをイザベラの棘から下ろす。
溶解はイザベラの棘すら溶かすから、早めに回収するのはわりと重要事項だったりする。
ゴブリンって実はイザベラにとっては餌であり、天敵でもあるんだよな。
もちろんゴブリンの溶解はダンおじさんの最も警戒するところ。俺たちが回収しなくてもそのうちおじさんが見回りで見つけただろう。
ちなみに最近のダンおじさんの「イザベラ報告」によると、まだ未完成ではあるものの棘の生える方向を寄せることが出来るようになってきたとか。
聞き流してたけど、地味にスゴくね?
内側に棘はなく、安全。
外側に棘は密集して、より凶悪に。
いつか完璧にしてみせると息巻いていたのを思い出す。
……これ、アランたちが英雄になる前に、ダンおじさんが村の救世主になってしまうのでは?
「ちょ、イサーク、何を!?」
Gが死んでいるのを確認してもビビッて俺の後ろにいたままだったシャルが、離れろとばかりに俺の服をぐいぐいと引っ張る。
首が絞まる、苦しいからヤメテ。
仕方なく後ろを振り向きつつ説明を。
「なにって、ちょっとばかりゴブリンから拝借物を……ね?」
「ね?……て」
シャルがドン引きしてる。
俺の手はGの顔に伸びている。
実はゴブリンに目蓋はない。
故に奴らは瞬きをしない。
ので、死んでいても目はかっぴらいたまま。
そりゃこわい。
死体がこっちを見てる気分になる。
だが、問題はそこじゃない。
じゃあGはどうやって目を守っているかという話なのだ。
答えは今回の拝借物に行きつく。
俺はぐりっと目玉に指を突っ込んだ。
ぐにゃりとした感触に肌が粟立ったが、ゾンビの脳みそを掻き回した時よりマシだと言い聞かせた。
指を曲げて、えぐり取る。
「ぎ、ぎゃああああああ!!!」
叫んだのはGではない。
やつは死んでいる。
俺でもない。
Gの死体には慣れた。
「な、な、なななんあなななななあなんんあああにやってんのおおおおおろろろろ」
日本語でオケ。
いや、現地語でお願いします。
しばらく観察していたが、シャルの混乱は当分収まりそうにない。
意味のある言葉をしゃべってくれない。
なので、俺は淡々と作業に戻った。
Gの目は一対、二個だ。
よいしょ、と。
「ぎぃえええええええええ!!!!」
……Gの気持ちを代弁してるのかな?
びっくりするからやめれ?
優しすぎるのも考え物だな。
「よし、これで二つ」
光に翳してみる。
余計なものがついているが、それはまあ後で処理をするとして。
「あ、やっぱり」
前に実験と称して採ったものと少々の違いが見受けられた。
予想通りだ。
ということは、大量とは言わずともそれなりの数は欲しい。
洗浄と選定は後でするので。
「シャル」
と後ろを向いて呼びかけると、シャルは何を頼まれているのかを早々に察してぶんぶんと首を振った。
目が回る勢いだ、相当イヤなんだと思われる。
……でもな?
「友だちだろ?」
「え!?…うん、そ、そうだね! 僕と君とは友だちだ、なんなら親友と言っても過言じゃない」
いきなりジャンプアップしたな。
まあいい。
「……ということは?」
「ということは、……親友の事は信じないと! うん、イサークはあんまり味方がいないし、僕が力にならないとね!」
一つだけ言っておく。
友だちがいないのは俺じゃなくてお前だ!
俺にはドナとかシャルとか、ドナとかドナとか、……なんならアランとかユリアとか、リンとかチビとか、いるし!
い、いるし!!
叫びたいのをぐっと我慢する。
「と、いうことは?」
「手伝うよ!」
いいんだけどさ?
俺的にはありがたいんだけどさ?
…………お前、さすがにチョロすぎやしないか?
『そうだ、(ないはずの)計画に(成り行きで友人を)巻き込んでみよう。』