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剣道少女~要side~

瀬那(雛子)·····現世ではSaas系上場企業のトップセールスマンだった。誰かの声に導かれて雛子として大正末期の1920年に生まれ変わり、帝国軍とある部隊の隊長の娘としていきている。




キヨ·····雛子の剣道仲間。気遣い屋さんで道場のナンバー2で雛子とはライバルでもあり良き友でもある。

僕は満田要。

お父さんは銀行員でお母さんは働かず僕を育ててくれている。

僕は学校が終わるとお父さんと同じように銀行員になりたくて勉強を頑張っていた。

近所の友達と公園で遊んでいるといつも声をかけてくれるおじさんがいる。

そんなおじさんが今日も声をかけてくれた。

「おじさんはお仕事何やってるの?」

ふと僕はおじさんが何をしてる人なのか気になって聞いてみた。


「私はね、中学校の先生をやっているんだよ」

「中学校??」

「そうだよ。要君は将来何になりたいの?」

「僕のお父さんが銀行員で、僕も銀行員になりたいんだ!」

「そっかそっか、じゃあ中学校にも入学しないとだね」

「うん!」

「おじさんはね、中学校の先生もやってるんだけど剣道の先生もやってるんだよ」

「剣道!かっこいいね!」

「明日練習の日だけど見に来るかい?お兄さんお姉さんもいるしお友達もいますよ」

「でも僕人見知りだから、、、」

「大丈夫、おじさんが隣にいるから」

「....わかった!見に行ってみる!じゃあ今日は帰るね!みんな帰ろ!」

「明日3時にこの公園で待ってますね。気を付けて帰るんですよ~」

「「はーい!」」


剣道か...お父さんも昔やってたって聞いていた。

お父さんに近づくために、自分のできることはすべてやろう。

帰ったらお父さんとお母さんに言わなきゃ!!


次の日...

3時になったのでいつもの公園に向かったらおじさんが待っててくれていた。

「よく来てくれたね、じゃあ行きましょうか」

「うん!よろしくお願いします!」


10分くらい先生と話をしながら道場に向かった。

到着すると年上や同年代含めて7名ほどいた。


「「「こんにちは!」」」


「はい、こんにちは。今日は見学の子もいるけど、この子は後で紹介しますね」


「「「はい!」」」


「あと2人で全員かな?要君、もう少し待っててね」

「わかった!」


自分よりも年上のお兄さん、同じ年に見える子、年下の子。いろんな子がいるな、、、

あと2人はどんな人だろう、、、


「「お願いします!!!!」」


元気よく女の子2人が入ってきた。

年上なのかな、、?


「はい、お願いします^^」


荷物を置いてその女の子2人を先頭に並び、先生と向かい合っていた。



「今日はね、みんなの稽古が見たいって言ってくれてるお友達も来てくれてます。要くん、こっちに来て」


緊張するな、、、

僕は先生の隣に向かった。


「満田要くんです。先生の近所の子なんだが、剣道に興味があるって言うから見に来てもらいました」

「...満田要です。よろしくお願いします」


自己紹介をすると突然先頭にいた女の子が駆け寄ってきた。


「ねぇ!君!私と会ったことない?!」

「...え?ないと思うけど.......」


こんなかわいい子と話したことがあればきっと覚えているだろう。

きれいな黒髪で色が白く、きらきらした目。まるでお姫様みたい。


だけど僕の名前を聞いた瞬間、すごい剣幕で駆け寄ってきた。。。

反応に困っているとおじちゃんが助けてくれた。


「こら、雛子くん、急にそんな勢いで話しかけたらビックリするだろう」


「、、、ごめんね」 


「ううん、大丈夫」

雛子ちゃん、、、

やっぱり聞いたことがない名前だ。


そのあと女の子は戻って稽古をしていた。

あの女の子、すごい強いんだ。。。

剣道を実際見たことがない僕でもわかる。

他の子は空ぶってしまったりしてる子もいるが、絶対に空振りはしないしすごい当たってる。


突然の声かけもあったからか、僕は【雛子ちゃん】しか目に入らなかった。


しばらくするとおじちゃんの指示があり、'勝ち上がり'というのが始まった。

勝った人が次の人と戦うのか、、、

雛子ちゃんは...先生の前。やっぱりここで一番強いんだね。

試合はどんどん進み、雛子ちゃんと一緒に道場に来た子と、雛子ちゃんの戦いになった。

さっきまで見ていたほかの子たちとはレベルの違う戦いだ。

「メーン!!!」

もうすぐ2分という制限時間が来てしまうギリギリで一本?をとったのはやっぱり雛子ちゃんだった。


そして最後におじちゃんと雛子ちゃんの戦いになった。

なんでどっちも動かないんだろう。

お互い動いてるか動いてないかの競り合いをしているとき。


「ドー!!」


「おぉ!よく返しましたねぇ!!参りました笑」


おじさんが負けた?

先生に勝つって本当に凄い人なんじゃないかな、、?


その後雛子ちゃんは友達と喜んでいて、

面の隙間から見えるキラキラした笑顔が忘れられなかった。




この物語は一部歴史の実話を含むフィクションです。


歴史上の出来事以外の登場人物や場所は一切関係はございません。

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