きっかけ〈後編〉
こんにちは!エステルです。今のところ、ライトに書けず、ずるずるとなっていますが、学校での生活は上手に書いていきたいと思います。よろしくお願いします。
ある日、また小田先生が病室に来た。しかし、私の知らない女の人と一緒だった。
──私の知らない先生なのかな?
その予想は外れていた。小田先生のお母さんだったのだ。小田先生が口を開く。
「今日は大事な話があって来ました。」
私はよくわからなかったけど大事な話、というので少し痛かったが体を起こした。
「…その…単刀直入に言うとね…私は青田さんを引き取りたいんです。」
──えっ、要するに小田先生が私の面倒を見てくれるの?それ自体はありがたい話だけど…
「あの…なぜなんですか?」
「青田さんはきちんと面倒を見てくれそうな親戚がいないって聞いてね。そしたら私のお母さんが面倒を見てあげたらって。」
小田先生のお母さんも口を開いた。
「そうなの。実は私たちは母子家庭でね、片親の子達の苦労はわかる気がするんよ。だから両親がいらっしゃらないのはますます辛いでしょう?もちろん、この子の家に来たって両親が得られるわけではないけど行きたい学校に行かせてくれる家族がいるってすごくいいことじゃない?だからよかったらこの子のうちにこない?」
「え、あの…それは迷惑になるのでは…?」
私が戸惑いながら聞いた。すると先生は、
「施設に行くとなると今の学校に通えないかもしれないんです。できれば青田さんには転校してほしくないしね。」
さらに先生のお母さんが
「もうすぐ退院なんだって?なら帰りにこの子の家に寄って行ったら?。多分狭いし部屋も散らかっとるじゃろうけど。」
二人の誘いはとても嬉しかった。確かに施設に行くよりはいいかもしれない。
「それなら…お言葉に甘えて。」
二人が帰ったあともずっとさっきの事を考えていた。心が踊った。あの事故以降初めて明るい気分になった。でも他の問題もある。祖母は県外に住んでいて体が悪い。多分私を預かることは無理だ。でも、小田先生にお世話になることを嫌がることもあるかもしれない。それに父は会社とビルを持っていた。それの名義は父、母、そして私が入っている。これからこれらの遺産はどうなるのだろう。もしこれらを売って遺産を手に入れることができたら小田先生に金銭的な面で迷惑をかけることはないはずだ。
親が死んだばかりだというのにもうそんなことを考えているのか…。まあ、遺体はまだ見せてもらってないし無理もないのか…。
そんなことを考えていると、医師がご両親にお会いになられますか、と聞いてきた。私は、はい、と頷くと傷だらけの足で霊安室へ向かった。




