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第六話 哀しみを負う者

登場人物増えるよ!

やったね!


 スケルトンが不協和音を奏でているのと同時刻、村唯一の小さな教会に一人の男が入ってきた。

 ギィィっと木の扉が開く音が誰もいない教会に響く。

 彼は迷いのない足取りで奥の小部屋へと進むと両手を広げた大きさほどの四角い箱の前に屈むと、慎重に触り始めた。

 それは緊急時の連絡用に一つだけ渡されていた「電話機」と呼ばれる遠方の相手と話をすることのできる機械だった。

 そしてその箱についている受話器を耳に当て、ボタンを一つ押すと独り言を話し始めた。


 「……えぇ……アンデッドが……はい、私どもではとても手に負えませんのでどうか増援を……」


 ぼそぼそとしゃべる男は小さなステンドグラスから漏れる月明かりの中で瞳を怪しく光らせながら頭を上げる。

 その顔は濃いひげに覆われていた。


 「イ=モス教団を――」





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 「アンデッドが……そうですか……」


 とある町はずれのスラム街で一人の女性が小さな機械を耳に応答する。

 彼女は夜の暗闇に溶け込むような黒い服で全身を隠し、ヴェールをかぶっていた。


 「みなさん、また新たな哀しき魂の救済に向かいます。良いですか?」

 「はい、シスターアリアナ」


 彼女の周囲には何が悲しいのか涙を流しながら付き従う従者が十数名いた。

 彼らは皆、同じような黒い服を着ており白銀の十字架に見立てた剣を腰に下げている。

 そしてそれを地面に突き立てると天に祈りをささげ始めた。


 「あぁ……どうか彼らの哀しい運命に救いを」

 「「救いを……」」


 一人だけ背丈ほどありそうな大きな十字架を地面に刺したシスターアリアナも一筋の涙を流した。

 彼女たちの落とした涙は黒い水たまりとまじり合い、赤黒く染まった地面へと吸われていく。

 

 「では、哀しみを終わらせに行きましょう」


 祈りを終え、巨大な十字架を片手で抜いて背負うシスターアリアナに続いて信徒達は立ち上がった。

 人々を悲しみから救うイ=モス教団の信徒たる者の務めを果たすため。

 ――歩き始めた彼らの黒いローブには赤黒い染みがびっしりと付いていた。

 それが何の染みなのか。

 物音一つしないスラム街で何があったのか。

 それを知る者はもう誰もいなかった。


濃いキャラは難しい。

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