ep2
中は思っていたより簡素な造りだった、そして同じく簡素な机の上に一冊の大きめの、
本があった。
(こんな地下室を作ってまで見つけづらくする本って…)
「あっ、エロ本か…」
ひどい言われようである
「んじゃハーツ家一の天才と言われた男の趣味をみるとするか」
と言いつつアルンは本をめくる…そこでアルンは、、
絶句した…否、絶句せざるを得なかった
「なんだよ…これ…」
その本には{この本がまだあるということはいま読んでる君に資格があるってことだ
なぜ私がアウトオラリオンの5分の3だけしか探索できなかったのか、
残りの5分の2の地域を探索しなかった理由を知る資格がね、
…この本を読みたくない、ハーツ家ではないなら今すぐ閉じたまえ、
では、話すよ、私は大発見を見つけるという謎の使命感に駆られていたんだ、
そして私は5分の3の地点で美しいものを見たんだ、水晶のように透ける花で飾られた
大きな門を、
それを見た瞬間私は感じたよ、私はこれを見つけるために生きてきたんだと、
そして驚くことにその門の奥に耳がとがった羽が生えた人間…そう妖精を見た、
でも私は、その扉には入らなかった…そしてアウトオラリオンの探索も、
そこで終わりにした…心から望むものにこの本がわたっていることを}と書かれていた
そして、アルンにはふと聞こえた
「私は…願い続ける」と
「…なんだよ…なんだよこんな…ドッキリみたいなこと突然教えんじゃねぇよ…]
数分間うずくまっていたアルンは、
おもむろにバッグの中にその本と地図を詰め込み、
11代目が着ていた冒険服を身にまといバッグのふちにハーツ家に伝わる神弓を掛けた…
「これで…ハーツ印の地図は終わりだからな…文句は…ねぇよな…」
倉庫から出たアルンは、まずバッグから地図を取り出しバツ印が付いている
アウトオラリオンの中腹を目指して歩き出した。