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吸血鬼(仮)

作者:
青鹿 黎一には、幼い頃から永遠への憧れがあった。
 それは小さな日常の不変から、不老不死まで、高校生活三年目を迎えても変わらない、一種の宿願だった。
この春休みまで恋人であった佐藤 葵とも、それを原因として別れたが、佐藤に友人関係のまま隣にいると宣言されてしまう。だが、宿願と相反するが故に、別れを選択した青鹿にとっては予想外の事であった。
新学期を迎えて、唯一の友人である澤村 丹波に相談するも、現状維持以上は望めそうにない。そんな時、転校生である早乙女 玲杏が、永遠という言葉に異常な反応を見せたのを目撃する。  
その源泉を知りたいと願う青鹿は、親交を深めるために早乙女と接触するが、図らずも佐藤との一件に協力してくれるという約束を取り付ける。どこか彼女も歪であり、何時しか二人は協力関係を結んでいた。
そんな日々が続いたある日、青鹿の靴中に『汝は人狼なりや?』と書かれたメッセージカードが入れられる。実在するゲームをなぞる様に、佐藤、澤村、早乙女と悪戯が続いたが、青鹿には心当たりがあった。
佐藤を溺愛する後輩、犬迫 優女子である。
犬迫には人狼を体現する力があり、その力を以て青鹿に制裁するのが目的だったらしい。その制裁が正当なものだと、青鹿は命を手放そうとするが、それを助けたのが吸血鬼であるという早乙女だった。
早乙女は、永遠続く命に飽いた吸血鬼らしい。
 永遠が確かにそこにあると知った青鹿は、佐藤と早乙女、二人と約束を交わす。佐藤には一年をかけての決着を、早乙女には一年をかけた青春の謳歌を──奇しくも、その約束は一年の青春を約束するものだった。
 一部譲渡という形で吸血鬼の力を得た青鹿は、再び犬迫と対峙し、早乙女の協力の元、和解に遭ぎつける。
青春への一歩を歩み出した二人は、自身の気持ちに気付いてしまう。
 青鹿はこの慌ただしかった非日常に。早乙女は非日常の中にあった出逢いに。

私は恋をして──俺も恋をしたのかもしれない。
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