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俺は猫×あたしは魔女  作者: 七師
サバイバル実習<前編>
95/130

18

 と、そこへ近くにキャンプしている別のチームの学生がやってきた。


 「あの、肉か魚を少し分けてもらえないですか?」

 「えっ、魚ならいっぱいあるからいいけど、用意してなかったの?」

 「いえ、そうじゃなくて、海からキャンプに戻ったら誰かにキャンプが荒らされてて、野菜は被害が少なかったんですけど、肉類の被害が大きくて」

 「え、何その嫌がらせ。誰がやったかとか分からないの?」

 「それが、ちょっと」

 「でも、ここって無人島のはずだよな。ていうことは、学園の学生の誰かか?」


 あたしが話しているところに、バドアスも口を突っ込んできた。見ると、カルネも興味津々で耳を傾けている。


 「何のために?」

 「さあ?」

 「もしかしたら、熊とか野生動物のせいかもしれないんで、だとしたら私たちの食材管理が悪かったわけだし」

 「熊か。たしかに、森の中にそんな痕跡があったな」

 「一応、明日、実行委員の方にも報告しておくので」

 「うん。わかった。あたしたちも気をつける」


 熊ね。案外、竜だったりして。


 一瞬、そんなことを思ったが、話してもカルネを面白がらせるだけだと思って黙っておいた。


 「そろそろ出来上がりよ」


 結局、最後の方はバドアスもカルネも全然役立たずで、ミレイが仕上げを全部仕切っていた。ご飯はもう炊きあがって蒸らしに入り、カレーは弱火で最後のひと煮込みというところだ。


 「お。じゃあ、そろそろ隠し味の出番ね」

 「隠し味?」


 何やらカルネが張り切ってテントの中に入っていって、クリーム色のものが入った瓶を抱えてきた。


 「ちょっと待て。何をするつもりだ」


 身の危険を感じたのか、バドアスがいち早くカルネの行く手を阻んだ。


 「何って、カレーに隠し味を入れるのよ」

 「だから、何を入れるんだ?」

 「ふふっ。自家製マヨネーズよ!!!」

 「「は?」」

 「これは知る人ぞ知る極意なんですが、マヨネーズをカレーに入れるとね、まろやかになってコクが出てとてもおいしいんですわ」


 カルネがマヨネーズの瓶を持ってどや顔で宣言する。


 「君はジキか!」

 「なっ、なんですって!?」

 「入れたきゃ皿に盛られてから入れろ。周りの人間を巻き込むな」

 「ぐぬぬ」


 マヨネーズをカレーにか。……、油っぽくなりそ。ニキビできたらやだな。

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