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俺は猫×あたしは魔女  作者: 七師
サバイバル実習<前編>
81/130

04

 あたし、ミレイ、デミにシシーとバドアス。今まで組んだこともない組み合わせだけど、上手くできるんだろうか?


 「そう言えば、ところで、今年のサバイバル実習ってどこになったの?」

 「え? マナ、知らなかったの?」

 「うん。実は……」


 サバイバル実習の場所は例年3月くらいに決まるので、今頃はみんな知っているのが普通なんだけど、あたしはあんまり興味がなかったからいちいち確認していなかったのだ。


 「キリシュ島ですわ」

 「カルネ!」


 と、脇からカルネが急に会話に参加してきた。


 「あの、マナさん。もしよろしければ、わたくしも同じグループにさせていただけないかと思うのですが……」

 「んーーー」


 カルネも一緒か。そうすれば人数が6人になってペアを作った時に余りが出ないからいいかもな。


 「いいよ」

 「ええっ、よろしいんですか?」

 「何? そんな驚くこと?」

 「マナ、何か変わったね」

 「ミレイまで何言ってんのさ」

 「ちょっと、去年のことを思い出して」


 そう言えば、去年はミレイと2人きりのグループで、合宿先では2人で魔法の訓練ばかりやってたっけ。それから比べると今年は随分人数が多いな。全部、向こうから一緒に行きたいって言ってきただけだけど。


 「去年は誰も一緒に行きたいっていう人がいなかっただけじゃない。あたしのせいじゃないわ」

 「まあ、そうなんだけどね。(声がかけられるようなオーラじゃなかったのが原因なんだけど)」

 「それにしても、カルネにしてもデミにしても、何でそんなにあたしと『訓練』がしたいの?」

 「マナ……、ちょっとそれは多分、そう思ってるのはマナだけだと思う」

 「?」


 ミレイが何かよくわからないことを言ってる。サバイバル実習っていうのは人里離れた所で思いっきり訓練するためのものだよね?


 「普通はね、サバイバル実習ってのは夏休みに仲のいい友達とみんなでキャンプに行って目一杯ハメを外して遊び回ろうぜ、ってイベントなんだよ」

 「なんですと!?」


 そうだったのか。あたしはてっきり普段学園内じゃ危険すぎてなかなか練習できない魔法の特訓をするためのものだとばかり……


 「じゃあ、去年、ミレイには申し訳ないことをしちゃったね」

 「え?」

 「だって、去年は2人で魔法の訓練ばかりやってたから」

 「ああ、そんなこと。僕は君と一緒ならそれだけで楽しかったよ」

 「でも、せっかくの遊びなら、もっと実践的な模擬戦をたくさん入れればよかったかなと」

 「そっちかっ!!」

注)マナは意外に天然で脳筋です。

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