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魚の国  作者: ひつじつじ
3/7

魚の国?



「〜〜〜、だから、〇〇〇〇」


誰かの話し声が聞こえて目を覚ました。

周りを見ると珊瑚や貝殻、藻などが飾られている。


「ん?ここ、どこ…」


ベッド?のようなところで寝ていたようだ。



「目をサマシましたか!」


急に響いた声に驚き、声の主の方へ振り返る。


(魚の顔の…人間?!)


体は服を着ているし人間のようだが、ヒレや手足に水かきのようなものがついている。

何より顔が完全に魚なのである。



「驚かせてしまってスミマセン。ここは『魚の国』でゴザイマス。ワタクシはこの国の管理をしていますカマツカ族の"ジョセフ"とモウシマス」


「魚の国…?」


「そしてこちらは…」


手を向けた先には、冠を被った同じく魚の顔をした人間が座っている。


「この国の王子、ワカサギ族の"ディラン王子"でゴザイマス」


ディラン?という名の王子が口を開く。


「僕はディラン。君は人間なのだろう?皆から聞いている」


皆とはあの魚の大群のことだろうか?


「名をなんと言う?」


王子に聞かれて思わず答える。


「私は(えみ)。人間です」



それを聞いたジョセフが話し出す。


「では、ここでの名前は"クララ"にシマス。よろしくオネガイシマス、クララ」



(クララ…)



ふと、もしここがあの湖の底なら…と考えた。


「湖で行方不明になった男の子をずっと探しているんです。名前は"(あい)"と言います。5年前くらいの事なんですけど、何か知らないですか?」


2匹は不安そうな表情で見つめ合う。


「確かにここは湖の底にアリマス。ただ、ワタクシは3年前に生まれたノデ、5年前の出来事はワタクシにはわかりかねてシマイマス」



「そうですか…」


やはり魚の寿命はそんなに長くないのだろうか。



王子が口を開く。


「その男の子を探すのを手伝おう。ここで生活をしていたら、もしかしたら手がかりが見つかるかもしれない」


王子が続けて話す。


「ただし、一つだけ条件がある」





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