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甘々姉と嫉妬妹に愛されすぎる同居生活♡ ~親の再婚で幼馴染姉妹と家族になったけど、どっちも愛が重くて寝かせてもらえないのだが~  作者: みなもと十華@姉喰い勇者2発売中
第4章 愛とお仕置きと運命と

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第123話 もう限界だ!

 すぐ扉の向こうにクラスメイトが居るのに、俺たち三人はキスで昂ってしまう。もう止まれないくらいに。


「そうちゃん♡ んっ♡」


 ノエルねえが愛情たっぷりのキスをする。柔らかなくちびるが天にも昇りそうな心地よさだ。


「壮太♡ ちゅ♡」


 負けじとシエルもキスをする。恥ずかしくてたまらないくせに、ちょっと大人ぶっているのがいじらしい。


「う~ん♡ そうちゃぁん♡ もっとご褒美ぃ♡」


 ノエルねえがキスをおねだりだ。ただでさえ色っぽいのに、浴衣姿でブーストしてからの、蕩けた顔でキスとか最強すぎるだろ。


「こら、壮太♡ 私にもご褒美だよ♡」


 更にシエルがキスをおねだりする。こいつ、段々エスカレートしているような?

 さっきまで緊張でガチガチだったのに。

 外ではクールな女王様なのに、こんな甘えた顔をされたら歯止めが利かなくなりそうだぞ。


「そうちゃん♡ んっ♡」

「壮太♡ ちゅ♡」

「そうちゃん♡ あむっ♡」

「壮太♡ はむっ♡」

「そうちゃん♡ んぁ♡」

「壮太♡ んちゅ♡」


 おぉおおぉい! これどうなっちゃうの!?

 このままだと止まらなくなっちゃう!

 俺は莉羅りらさんと約束したんだ。二人同時に……しちゃダメだって。

 こんなにキスされたら最後まで行っちゃいそうだ!

 二人同時に朝チュン展開しちゃうだろぉおおおお!


「すす、ストーップ!」


 俺が二人を止めようとしたその時だった。


 ガチャ!


 倉庫の扉が開き、星奈せいなと明日美さんが顔を覗かせる。


「そうちゃむ!」

「壮太君!」


 あっぶねぇええええ! ギリギリのタイミングだった。

 ちょうど俺が二人を離したから、キスしているのが見られなかったはず。

 ただ、サンドイッチ状態で密着しているのは見られたのだが。


「そ、そうちゃむ……大丈夫?」

「壮太君……汗びっしょりだよ」


 明日美さんが言うように、俺もシエルもノエルねえも汗びっしょりだ。

 特に二人は汗でしっとりした浴衣が乱れ、ダークブロンドの髪が顔にかかり色っぽい。キスで昂った火照った顔が、余計に色気を増している。


「だ、大丈夫だよ。倉庫の中が暑くて」


 何もないと主張したい俺だが、二人は完全に何かあった顔だ。


「うぅ♡ 恥ずかしいよぉ♡」

「うくぅ♡ そ、壮太、浴衣が乱れちゃった。ばかっ」


 ノエルねえは蕩け顔でポエポエしているし、シエルは真っ赤になって浴衣を治している。

 やっぱり事後っぽい。


「はううっ♡ 大人の階段上っちゃったかもぉ♡」

「壮太のエッチ♡ スケベ♡ ヘンタイ♡」


 更に追撃だ。ノエルねえは恥ずかしそうに赤い顔を両手で隠し、体をプルプル震わせている。

 シエルといえば、照れ隠しなのか拗ねた顔で俺の腹を指でツンツンしているのだが。


「そぉおおおおぉちゃぁああぁむぅうう!」

「そぉおおおおぉたくぅううううぅん!」


 眉をひそめた星奈せいなと明日美さんの声が響いた。



 ◆ ◇ ◆



 俺たちは神社の隅にあるベンチに、三人で並んで座った。


「はい、ジュース買ってきたから」


 途中で買ったジュースを二人に手渡す。

 熱中症になったら困るからな。


「あ、ありがとね♡ そうちゃん♡ はぁう♡」

「うむ、大儀たいぎである」


 相変わらずノエル姉は赤い顔でうつむき、シエルは意味不明だ。

 これ、キスしてた時は興奮状態で暴走してたけど、今になって恥ずかしくなってるんだよな。

 俺もだけど。


「壮太君、中で何をしていたのかな? してたのかな?」


 俺の前に仁王立ちした明日美さんが問いかける。笑顔で首を傾けて。

 目が笑ってないぞ。


「な、何もしてないよ」


 弁解しようとするが、目が泳いでしまった。

 そんな俺の動揺を、明日美さんは見逃さない。


「そうかな? 私、勉強したから火照った肉体には詳しいんだ。姫川さんも先輩も性的興奮後の反応だよね。壮太君が何かしたんだよね?」


 何を勉強したんだ!? 何を!?

 明日美さん、夜の勉強ばかり捗って耳年増になってないかい?


「ま、まあまあまあ。そうちゃむだって男なんだよ。あんな狭い倉庫で女子と密着してたら、そりゃエッチしたくなっちゃうよね。許してあげよっ」


 星奈せいながフォローしてくれるも、それ完全に俺がエッチなことしたみたいだよね。


「そうか。その手があったんだね」


 明日美さんは、何かに気づいた顔をする。


「壮太君と一緒に教室のロッカーに入れば、強制的にエッチの流れに……?」


 明日美さんアウト!


「興奮した壮太君の息子をアレすれば、私が壮太君の息子を産むことに? きゃっ♡」


 完全アウトぉおおおお!

 それ冗談なのか? 息子に息子を掛けてもアウトだから!

 この子、可愛い顔して凄いこと言うよな!


「明日美さん、そういう冗談は……」

「冗談だと思う?」

「えっと……」

「私ね、歳の近い親子に憧れてるんだ」


 思い切り本気っぽいのだが!


「うふふっ、冗談だよぉ。壮太君のドギマギしてる顔みてると、何だか体がゾクゾクしちゃうの♡」


 最後にドSっぽい言葉を残して、明日美さんは星奈せいなと一緒に歩いて行く。


「じゃあ私たちは戻るね」

「そうちゃむ、またね」

「今日はありがとう。また学校で」


 俺が手を振ると、二人は大きく手を振りながら人混みに消えていった。

 何だかんだいっても、俺たちの秘密がバレないように気を遣ってくれてるんだよな。

 明日美さんのアレは本気っぽいけど。


「えっと、少し休憩したら屋台を回ろうか? 少し経てばクラスメイトもどっか行きそうだから……えっと」


 両側に座る二人に声をかけてみたが、急激に恥ずかしさが込み上げてくる。しどろもどろだ。

 さっきの熱烈キスを思い出しちゃったじゃないか。


 それは二人も同じなようで――――


「は、はあぁああぁ♡ ち、違うんだよ。スケベじゃないからね。あの時は盛り上がっちゃったの。何かこう胸がキューってなってね。夢中でキスしちゃったのぉ♡」


 ノエルねえは真っ赤な顔を両手で隠しながら、スケベじゃないと主張する。


「そ、そそそ、壮太! か、勘違いしないで。あれはおねえのキスが、ドルバンゲイン11話のセシリアみたいにエッチだったから。エッチなおねえに影響されただけで……うくぅ♡」


 シエルに至ってはアニメの話と混同している。これは完全にテンパってるな。


「エッチじゃないからぁ」


 エッチじゃないと主張するノエルねえ。どこからどう見てもエッチだけど。


「確かに……ノエルねえはエッチだよな。こう雰囲気とか体つきとか」

「そう、おねえはエッチ。偽らざる真実」


 俺とシエルはエッチなテンションなのをノエルねえのせいにする。

 これにノエルねえは、真っ赤な顔で手をブンブン振るのだが。


「もうっ、もうっ、もぉおおおっ! シエルちゃんもノリノリでキスしてたでしょ!」

「うくぅ♡」


 図星でシエルも真っ赤になる。

 ついでに俺まで顔が熱い。

 三人並んで黙り込んでしまった。キスの熱を冷ますように。



 サラサラサラ――


 吹き抜ける風が心地いい。

 汗で濡れた体を乾かすように。


 汗…………シエルとノエルねえに密着され、キスをしながら二人の汗が……。

 何だか大人の関係みたいで気恥ずかしい。

 本当に事後みたいだ。

 頭がカーっと熱くなり何も考えられない。

 恋人同士になって、そういう関係になれば慣れるのか?

 今の俺には大人の関係とか想像できねえぞ。


 恋人同士の想像で、姉妹二人を同時に思い浮かべてしまった。


「あああっ! 冷静に考えて、これはヤバいのでは。義理の姉弟で、同居クラスメイトで、しかも姉妹を同時に好きになっちゃうとか。もう完全に修羅場直行なのでは?」


 頭を抱えた俺に、両側から甘い声が響く。


「そうちゃん♡ お、お姉ちゃんはいつでも良いからね♡」

「そ、壮太♡ 血が繋がってないから合法だよ♡」


 どうしよう。二人とも本気だ。

 このままでは本当にエッチしちゃいそうだ。

 今までは家族になったからブレーキを掛けようとか、好きなのは俺だけだと思ってたから我慢できたんだよ。


「ヤバい。我慢の限界だ。もう時間の問題かも……」


 体の奥がゾクっと疼き、俺は肩を抱える。

 すると、両側から二人が体を寄せてきた。


「そ、そうちゃん♡ する?」

「壮太♡ わ、私も容赦しないから♡」


 ぎゃああああああああ! もう本当に限界だぁああ!

 毎日のように甘々な催眠と密着と意味深な態度で、俺の貞操は崩壊寸前だぁああああ!


 この後、みっちり密着されたまま姉妹デートした俺は、莉羅りらさんのお土産を買って帰るのだった。

 また莉羅りらさんの心配と欲求不満を増大させそうな気がする。



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姉喰い勇者と貞操逆転帝国のお姉ちゃん!

書籍情報
ブレイブ文庫 第1巻
ブレイブ文庫 第2巻
COMICノヴァ

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