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2

 


あっという間に時間が経ち、私は休日の朝からグレイ公爵家に来ていた。



今日は約束の婚約式の日取りを決める日だった。



今回は1人では無く、私の隣には両親と兄が並んでいる。


グレイ前公爵は戦時中に命を落としていて、元王女である前公爵夫人も10年前に他界していた。


公爵に兄弟は無いため、今回の顔合わせは彼1人と私の家族となった。



両親はしきりに公爵に感謝し、父は婚約式そっちのけで領地経営についての話をし始めている。


母は公爵の綺麗な顔に一頻りきゃーきゃー言った後、よく尽くすようにとずっと私に言い聞かせていた。


兄だけは、複雑そうな表情で私と公爵を交互に見つめている。



結局、早い方が良いということで、婚約は来週行われる王宮での舞踏会で発表し、正式な物とすることになった。



両親たちは最後まで浮かれて上機嫌で宿に戻って行った。


兄は王宮に用事があるとのことで、王宮の自室に帰る私と帰りの馬車に一緒に乗った。



「ビビ、本当に公爵様と結婚するのかい?」


兄が心配そうに尋ねてきた。



「そうよ、兄さん。素敵なお話でしょう?これで今年の冬は安心ね。」にっこり微笑めば、兄の表情は益々曇った。



「でもビビ、こんなに身分差があって、この結婚で君が幸せになれるとは思えない。きっとすごく苦労するよ。」



兄は優しすぎて優柔不断なところがあるけど、頭はすごく良い。


きっと私の立場がどうなるのか両親よりもずっと理解している。



「苦労は覚悟の上よ。貴族の娘なのだから政略結婚は当たり前でしょう。彼は悪人ではないし、ちゃんと守ってくれるはずよ。」



「…ビビ。彼は本当に君を愛しているのか?君を守ってくれる?じゃあどうして、君の足はそんなに痣だらけなんだ?」



今日私は水色のロングワンピースを着ていた。

足なんて見えないはずなのに、と驚いて足元を見れば、座った体勢だと丈が短くなって膝下の皮膚が少し見えていた。


王宮での嫌がらせは相変わらず続いていて、私の体には新しいものから治りかけのものまで大小様々な打撲痕や傷があった。


みんな骨が折れたり、命に関わるような嫌がらせはしてこない。


突き飛ばしたり、足を引っ掛けたりとせいぜいその程度なので、私は全て無視するようにしていた。



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