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光輪の元勇者

「10年もの間行方不明になっていた女子高校生が発見されました。彼女は自宅に突然現れ、奇跡的な生還を果たしました。彼女の名前は明かされていませんが、このニュースは地元のみならず全国で注目されています。」

深淵の勇者はしっかり家帰ったようだ。俺は3か月遅れて戻ったのにまだニュースになっている。

派手なことは嫌いなやつだったから、さぞイラついているだろう。

よほど深淵の勇者を頼ろうかと思ったが、迷惑かけたからなあ。最後は敵認定されてたんじゃないだろうか。

うん、会うのはやめよう。

自分の性癖のことがあり、家族とは疎遠だった。今更家には帰れない。

勇者のスキルを有効にしてもらったことだし、海外を放浪した。俺に日本は狭すぎる。


光輪の勇者の装備は派手だ。全身金色フルアーマー、背中に金の翼付き。縦長のでっかい盾も金色でダイヤなどの宝石で女神の意匠が施されている。武器は片手剣、これだけは普通、町の武器屋で購入した。

そして背中から後光が常に射している。

その姿で世界を回ったものだから、都市伝説になっちゃったよ。

「伝説の始まりは、1000年も前のこと。ある国の王女が悪者に騙されて拐かされてしまいました。その国には光輝く装備に身を包んだ勇者が現れ、王女を救うため旅立ちました。彼は次々と試練を乗り越えながら冒険を続け、ついに王女を見つけ出し救い出すことに成功しました。その後彼は光輪の勇者と呼ばれ、人々から慕われる存在になったのです」

1000年前ってなに?俺、王女いらない、王子がいいな。あと光輪を名乗った覚えはないんだけどなあ。なんでみんな知っているんだ。

TV撮影されたり、ネットに上がったり、結構有名になったから、深淵の勇者が会いに来たりしないかなって期待してた。いい年になって一人は寂しい。

異世界の話、真眼の勇者の話ができる相手がほしい。

こちらに戻って10年。深淵のも気性が多少穏やかになってるかも?

会いに行ってみようかな。


「貴様、なぜここにいる」10年前の異世界時代より、殺気を増した深淵の勇者。

おっかない、おっかないよ。オバサンは人類最強って本当だ。

「光輪の!会いたかったぞ!」

そして恋焦がれた真眼の勇者がいた。


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