第8話 ミーティング
「ちょっと待って!」
ライト「どうした?」
「いや、自由にしてていいって言ったけどさ。俺ここのこと何も知らないだけど……」
ライト「ああ…そうだったな、すまん すまん。だが私には時間が無いからなぁ。とりあえず地図渡しておくから自分でなんとかしてくれ。それじゃまた明日」
ライトは急ぎ足でどこかへ行ってしまった。
「ええ…俺のこと放置かよ。でもあいつ一応指揮官だから仕方ないか」
俺は地図を見てこの国の基地(城)を一通り回った。
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食堂、トレーニングルーム、宿舎、シャワールームなどなどかなり充実していた。
「これなら困ることは無いかな。でも特にすることがあるわけじゃないから寝るか」
(周りからの視線も怖いしな)
そう独り言を呟きながら俺は部屋に戻った。
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「うーん、よく寝たぁ」
俺は数日前までニート生活で体内時計が狂っていたはずなのにきっちりと起きることができた。
テーブルの上にメモがあった。
10:00 第2会議室集合
紙には綺麗な文面でその文が書かれていた。
「10時かまだ割と時間あるな。朝食とって早めに行っとくか」
この世界の料理は現実とほぼ変わらなかった。強いて言うなら和洋折衷な料理が多いぐらいだ。
(食堂でこれだけ美味しいものが食えるのか、学校の学食とは違……)
俺は学校での生活を思い出していた。思い出したくないはずなのに。そして、思い出すほどに心臓の動機が速くなる。
(落ち着け、過去のことなんか思い出しても意味ないだろ)
そう自分に言い聞かせて呼吸を整える。
そして、美味しいはずの朝食を味わわずに素早く完食し会議室に向かった。
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ライト「おお、来たか。随分と早いじゃないか」
「うん………暇 だったから」
まだ少し声が震えていた。ライトはそれを怪しんでいたが、あえて触れなかった。
ライト「では早いが会議を始める。まず分かっているだろうが作戦の目標は敵駐屯地の破壊だ。具体的な内容はまず私が駐屯地に侵入し、ステルスで敵を倒していく。お前は敵の居場所を伝えることと、戦闘状態に入った時に私をサポートすることだ。作戦開始は06:00から、以上だ。何か意見はあるか?」
「いや、特に」
ライト「第1準備室にお前の装備がある確認しておけ。では、解散」
(俺は彼女の実力を知らないが彼女だけに任せていいのだろうか……指揮官ではあるけど第1にまず女だ。
そんなことを考えながら浮かない顔をしていると
ライト「私をそんなに安く見ない方がいいぞ?」
全て見透かされてるかのような完璧な回答が帰ってきた。俺は顔を上下に振り、逃げるように準備室に向かった。
ありがとうございます
進みが遅くてすみません