第3話 オレは
「それは、幼女に変わってしまった、ということだ。」
・・・・・へ?
「いや、それはおかしいだろ。だって俺にはちゃんと玉もちんもついて・・・・ついて・・・アレ?」
オレは体中を弄った。
しかし、その感触はなかった。
「まて、じゃあいつから・・・あ!」
オレは思い出した。
飯が出来たとき、母はハジメ「ちゃん」と言っていた。
オレを呼ぶときはいつもハジメ「くん」なのに・・・
オレは思い出した。
昨日、シングルベッドに四人で寝たことを。
「あ・・あああ・・・」
「気付いたか」
ああ、気付いた。
オレは幼女になっていたんだな。
「ありがとう。」(鼻血ブーーー)
「やばい!!またあの惨劇を見るなんていやだ!!!」
「惨劇ってなんだ?」(鼻血ブーーー)
やばい、意識が遠のいてきた。
!?
何かを打たれた。
キュウニ、ネムタク・・・・
目が覚めた。
完全に目が覚めた。
目の前の惨劇を目撃して。
あまりにも異様だった。
幼女が裸で血まみれになって、横たわっていたのだ。
もしかして死んでいるのか、全く動こうとしない。
しかもそれらの顔は、すべて笑っていた。
恐怖だ。
人がやってくる気配がない。
それに、ここは遺体安置室のように狭く、そして暗かった。
もしかしたらここは、本当にそうなのかもしれない。
幼女の裸とはいえ血まみれなのだ。
あいにくオレは、それでも喜べる性癖を持ち合わせていない。
コワイ。
オレは叫んだ。
しかし、コダマするばかりで返答はなかった。