第5話 さよなら
「おい、アイリ。大丈夫か?」
「えっ、ちょっ、誰?あわわわわ、消えて消えて!!」
複数人いた俺が消えた。
「あっはははは。こんにちは。あなたは誰ですか?」
そうか、目隠しをされているのか。
「俺だよ。ハジメだよ。」
「ええっ!ハジメくん!?」
さらにあわあわしだした。
「べべべ別にさっきのは私の願望とかじゃないんだからね!勘違いしないでよね!!」
さっきのがアイリの願望なのか?
それってつまり・・・
「アイリ、もしかして俺のこと好き?」
アイリの頭上に円が浮かんだ。
「そんなことないよー!」
「でもアイリの頭の上に、丸がついてるぞ?」
「あわわわわ、これは違うの!違うんだって!!」
「ふふふふふ、ははははは!!!」
「ど、どうしたの?ハジメくん。」
「アイリ、大切な話があるんだ。」
「え、どうしたの急に。」
「アイリ、俺は、お前のことが好きだ!!」
この場に花吹雪が舞い上がる。
「えええええええ!!!!」
「ああ、好きだ!」
「ああ、もう言うしかないじゃん!」
アイリは顔を赤面させた。
「ハジメくん。私もハジメくんのことが好き・・・です!」
もう花びらでこの場所か全部埋まりそうだった。
「ハジメくん、私と一緒に現実に戻ろう?現実に戻ったら、今度恋人としてデートに行こう?」
「ああ、そうしよう。」
その時、この空間が歪み出した。
そして、みるみるうちに、時が遡っていった。
そして、またあの空間に俺はいる。
「やあ、また会ったな。」
「ああ、また会ったな。」
今度は、空に幼女が浮かんでいない。
「そういえば、なぜ俺は記憶が戻ったんだ?」
「それはお前が悟ったからだ。」
どういうことだ?
「お前がアイリの事が好きだ、と悟っただろ?だからお前は記憶が戻ったんだ。」
「まだ理解が出来ないんだが。」
「悟った結果、お前は元の小五ロリに戻ったんだよ。」
よくは分からないが、今はそれで理解しよう
「さあ、お前が15歳に戻るまでもうすぐだ。しっかり受験、頑張れよ!」
そうだな。今度はあの不良がいない学校に行こう。
俺が進む先に光が見える。
俺は幼女の楽園に別れを告げた。
「バイバイ、またね!」