ここが戦国島
戦国島ーー。
地図にも書かれていない島に、それは存在しているーー。
「ここが、戦国島か」
俺、木下武尊は、今日からここで暮らすことになる。
本当だったら、東京で家族と暮らせていたのだが、フリーダムな姉のせいで、家族がバラバラになり、俺は仕方なく祖母の住んでいる
この島に来たんだ。
そうさ、けして両親に存在を忘れられてた訳じゃない!
やべぇ、あまり考えると寂しくなるから、考えないようにしょう・・・・・・。
しかし、この島ーー。
どこから入るんだ?
「すいません。ここの入り口どこですか?」
俺は、船の運転手なんだろうか?
と疑問になるくらい白髪で、ヨボヨボなじいさんにきく。
「あぁ、なんだって?」
「ですから、ここの入り口どこですか?」
「あー、ばあさんなら、天国にいるよー」
このじいさん、耳が遠すぎる!
「戦国島の、入り口どこですか!」
「あぁ、あれじゃよ」
じいさんが、指しているところを見ると、何もない海の上だった。
「えっ?あそこですか」
「そうじゃ」
その場所は、四方を尖った大きな岩に囲まれている場所だった。
「でも、あそこ海の上ですよ」
そう、岩があるのは海の上だった。
「そうじゃ、あそこだけ特別に見えんか?」
そう言われてみると、あの岩の中心だけ妙に静かだ。
なんせ、波がきてないのだ。
「確かに、今日はかなりの波なのに」
嵐とまではいかないが、今日はかなりの波である。
乗り始めた時は、何回も嗚咽をしたほどだ。
そうこうしてると、目的の場所についた。
やはりと言うべきか、岩の中心は、船が一つ入るかどうかの、広さだった。
「さて、始めるかのー」
よっこいしょ。と言いながら、じいさんが俺の近くまで歩いて来た。
「さて、本当に戦国島に入るんじゃな?」
じいさんが、俺に覚悟をするように視線で言う。
しかし、俺には疑問がある。
「じいさん、どうして同じ質問ばかりするんだ?」
そう、このじいさんは、俺が船に乗ってからこの質問をくどいくらいにきいてきた。
「決まっておるわい。この戦国島は、お前が暮らしていた世界とは、別物だからじゃ」
「どうゆうことだ?」
そう言うと、少しため息をついてーー。
「まぁ、入ってからのお楽しみじゃわい」
「なんだよ。教えてくれないのか?」
やかましい。と言いながら、両手を俺の胸に当てる。
「では、行くぞーー。本当にいいんじゃな?」
俺は、即答していたーー。
「もちろん。」
その瞬間、辺りが光りに包まれた。
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