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Legendiaより愛をこめて〜ホルムズ危機、そして私たちは恋を知る   作者: おーがすてぃーぬ


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スリーライツ ―ジブラルタル前哨―

今回はレジェンディアの三人娘、スリーライツの出番です。


ジブラルタル海峡は世界でも有数の船舶密集海域。

そんな場所を通過するため、船団の隊形を整える役目を彼女たちが担当します。


元海軍の航海士たちですが、レジェンディアでは少し自由すぎるくらい元気です。


海のパレード、楽しんでいただけたら嬉しいです。

北大西洋の夜。


レジェンディアのブリッジには、静かな緊張が流れていた。


レーダーにはいくつもの船影が映っている。


ジブラルタル海峡が近い。


キャプテン・ヘンリーが腕を組んだ。


「……ここからは、あいつらに任せる。」


リヒトが頷く。


「はい。」


そのとき。


ブリッジのドアが勢いよく開いた。


「グッモーニンッ!!」


三人の女性航海士が飛び込んでくる。


リサ。

ミカエラ。

アレックス。


レジェンディアの若きオフィサーたち。


通称――


スリーライツ。


リヒトがため息をつく。


「……静かに入って来れないのか。」


アレックスは平然と操舵席に座った。


「今日はあたしたちのステージだもん。」


ミカエラはレーダー前に立つ。


「海峡、激混みね。」


リサは通信席へ滑り込んだ。


「素敵なパレードにしなきゃ!」


キャプテン・ヘンリーは、そのテンションの高さをまったく気にしていない。


短く言った。


「……始めろ。」


リサが通信を開く。


軽い声が夜の海に流れた。


「ハーイ、ダーリンたち!」


「レジェンディアのスリーライツよ!」


「みんな元気してた?」


すぐに返事が返る。


『おお、待ってたぜハニー!』


『Ho〜!ミカエラー!!』


ミカエラがレーダーを見つめたまま言う。


「Grizzly。」


『こちらGrizzly。なんだい、Baby。』


「そのまま先行。」


「速度維持。」


『了解。』


アレックスが舵を軽く切る。


レジェンディアの巨体が、ゆっくりと向きを変えた。


巨大な船が、生き物のように動く。


ミカエラが次の指示を出す。


「Golden Bear。」


『ここだ。』


「左へ五度。」


「あたしの後ろ。」


『了解、ハニー。』


アレックスが笑う。


「Black Dobel。」


『こちらBlack Dobel。Baby、俺はデカいぜ。』


「んもう、積極的なの嫌いじゃないわ。」


「でももう少し後ろ。」


『Ok,Baby。』


リサが最後の指示を出す。


「Black Deal。」


『こちらBlack Deal。』


「右ライン維持。」


「あたしに合わせて。」


『了解。』


数分後。


レーダーの船影がゆっくり動き始める。


そして――


隊形が整った。


先頭

大型コンテナ船 Grizzly


左右後方

中型タンカー

Golden Bear

Black Deal


中央

LEGENDIA


最後尾

大型タンカー

Silver Wolf

Black Dobel


巨大な船団が、レジェンディアを中心に並ぶ。


まるで海のパレードだ。


アレックスが満足そうに言った。


「はい、完成〜♪」


ミカエラが腕を組む。


「完璧ね。」


リサが通信を閉じた。


「レジェンディア、進路クリア。」


キャプテン・ヘンリーが頷く。


「針路維持。」


「ジブラルタルへ入る。」


舵を握るアレックスが笑った。


「了解、キャプテン。」


リヒトが小さく呟く。


「……さすがだな。」


「船の長さも排水量も、全部計算している。」


ミカエラが肩をすくめた。


「でしょ?」


そして続ける。


「この配置なら、アラスカでも航波を盾にできる。」


「変態共が来ても余裕ってわけ。」


その瞬間。


レジェンディアは静かに前へ進み出した。


巨大な船団を引き連れて。


ジブラルタル海峡へ――。


三人娘の操船回でした。


レジェンディアは優雅なクルーズ船ですが、周囲を守っているのは巨大な商船たちです。

コンテナ船やタンカーが作る航波を利用して隊形を組むことで、船団全体の安全性が高まります。


海の上では、船の大きさや性格がそのまま個性になります。


次回は少し雰囲気が変わり、北大西洋の夜へ。

静かな時間の中で、レジェンディアは次の海へ向かいます。

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