積もった雪
いつもならまだ寝てる時間だったが
なんだか肺が押し潰されるような感覚に僕は目を覚ました
「うっ……」
体に乗っかる重さに思わず呻いてしまい目を開けると
サナラがいた サナラの青緑色の目は爛々と輝いて僕はサナラと目が合った
サナラは何か楽しいことがあったのか、とても明るい表情で
「にいちゃん、おはよう!」と笑った。
僕はサナラに笑って
「サナラ、おはよう」挨拶を返した
サナラは僕の布団に乗っかったまま
「早くー布団から出てくださーい」とこのまま僕をもう一度寝かせてくれそうな雰囲気は全くない
「あのさ、兄ちゃんまだ眠いからもう少し」
寝させてくれないかなと言おうとしたが、サナラは僕の言葉を最後まで聞かずに口元を膨らませて
「だーめ!」
と僕の体に掛けていた布団はそのままサナラに剥ぎ取られた
「さむっ!」
僕が体に突如きた寒さに呻いている中、サナラは目をキラキラ輝かせて
「兄ちゃん!早く!家の中よりお外の方があったかいよ!早く!外に遊びに行こうよ!」
みんな待ってるよと寒さに震えながらサナラの姿を改めて見てみると寝巻きではなく、いつもの服装より幾分か暖かそうな服装に着替え終えていた。
僕はサナラに急かされて、寝巻きから暖かい服装に着替え始める
サナラは僕が着替えている間でもいつものように
「兄ちゃんはーやーくー」と僕を急かすが急かされるのはもう慣れっこなので僕は特に反応をせず着替える
着替え終えた瞬間僕はサナラに手を引かれて
玄関横にある窓を開けてと頼まれる
この窓は立て付けが悪いしサナラはまだ身長が足りていないくこの窓は立て付けが悪いため押すのに力が必要なので
この窓を開けるのは僕の役目だ
サナラはワクワクした様子で窓の外の景色が見えるのを楽しみにしている
「早く!早く!」
雪が溶けちゃうよ!とサナラの可愛らしい主張を聞きながらも
「サナラ、危ないから少し下がってて」
僕はサナラを自分の後ろに下がらせた
元気がいい返事が聞こえサナラが下がったことを再度確認してから、
僕は精一杯の力を込めて窓を開けた
ドサドサドサ ゴトン!
その音と共に窓が開いた
窓の外には僕の腰ほどまで積もった雪の山ができていた
サナラは雪の山を見つけて窓から顔をだし「わぁ!」と歓喜の声をあげていたが
僕はその反応とは真逆で冷や汗をかいていた
サナラは僕が窓を開けている間にも窓から外を覗こうと身を乗り出していたから
窓から離していて正解だった
視界に映るのは外にできた小さな雪山だ
その雪山を見て僕は改めて昨晩の吹雪の凄まじさを感じ
「にいちゃん見てすごいね!」
と歓喜の声をあげているサナラの頭を僕は撫でながら思った
サナラの顔面に落ちてきたあの雪が当たらなくて本当によかった。
窓を開けたことで少し疲れが来て一休みしていたら
「あっ!」とふとサナラが声を上げた
どうした?と僕が立ち上がるとサナラは雪が降り積もっている木々の近くを指さした
「にいちゃん!あそこ見て!」
サナラは何かを見つけたらしく楽しそうな声が聞こえて
僕は窓からサナラが指をさす方を一緒に見た
最初は雪に反射した太陽の光のせいでよく見えなかったが
瞼を擦ると視界は徐々に光に慣れてきたのか、目を凝らしてよく見てみると、
雪の中に小さい小動物の足跡があった。
サナラは僕がそれが見えたことを確かめるように
「見えた?ねぇ見えた!?」とワクワクした様子で僕の背中に乗っかってくる。
「ちょ! サナラ危ないってば」
僕はハイテンションなサナラを背中から下ろそうとするが、サナラは楽しそうな声を上げて僕の背中からなかなか離れてくれなかった




