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経験値は   になる  作者: 杏原 千鶴


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魔王討伐という名誉ある仕事

ラルシ・べガルド

サナラ・べガルド

幼き兄妹たちは

勇気ある者達と称えられた

魔王討伐という名誉ある仕事を受けた



兄妹たちは旅に出る


魔王討伐をする仲間を募るためだ

_________________________________









半ば強制的に

王国から追い出された

王国に選別として渡された金は

大銅貨2枚 価格にすると2000ルベリアン


食事で計算すると 二人分合わせて 約2食分


___________________________

「そこの兄さん!これ食べて行かないかい!」

誰かに、話しかけられたかと思い振り返ったが


話しかけたのは、僕らではなく違う人だったらしい


ミファタリアリルバイス王国市場には、

王国から許可をいただいた商人達が、簡易屋台を開いていてその中から様々な人に話しかけては、客が商人から物を買って。

商人はそのお金で収入を得て今度は別のところで物を買う


そうやって世界は回っている




のだろうか。





どこか


同じ世界のように見えても


僕たちには切り離されてしまった世界


そう見えるのは 気のせいだ



そうおもいたい



__________________________

グゥゥウ

歩いていて後ろからついてきている、サナラのお腹がなった。

「にいちゃんお腹減った!!」

サナラがぐずりだした、

お腹すいた!お腹すいた!とサナラは僕の手をぐいぐい引っ張って屋台の方に戻そうとする


育ち盛りの僕たちは最近ロクな食事を食べていない


それに量も

あまり十分な量ではない、 

サナラはお腹空いたと言いながらも

心配そうに僕を見てくる

「サナラ、わかったからご飯買おう。」



僕はサナラの手を引いて

価格が比較的安い 少し焦げたパン二つと

味があまりないが比較的安価な野菜が入った 野菜の包み

をそれぞれ2個ずつ屋台で購入した



残りは 900リベリオン

「……仕事、見つけなきゃ。」

言うだけ、何もこの状況は変わっていない。



僕らが持っている荷物は、ミファタリアリルバイス王国から支給された

小ぶりのナイフ一本

それをしまう皮袋、

道中で拾った、誰かが捨てたのであろう壊れかけの火打石



「サナラ、あと少しでまた違う街に着くから」

そう言ってもサナラからの返事はない、

ただ頷くだけ


__________________________

幼き兄妹達の歩みは止まることはない



二人の兄妹は 魔王を倒しに行くため



共に倒してくれる仲間を見つけるために旅に出たのだった

___________________________

どれだけ歩いたのだろうか、王国を出発してどれくらい?

わからない。


時間が、ただ過ぎていく

周りが農村だからだろうか。

時間が過ぎる感覚はあるが、前に進んでいる感覚はない



本当に、どれくらい経ったのだろうか?





「サナラ、大丈夫?」

僕は僕の後ろで歩いているサナラの方を振り向く

額に汗を浮かべながらも歩を止めない

サナラは、

僕よりあまり疲れていないようで



ただ頷き返す





だけど…






どこかその瞳は僕をみていない。

「………サナラ?」


僕がもう一度呼ぶと、サナラは驚いたように顔を上げる


が、その瞳はいつものようには輝いてはおらず

むしろ、陰っている

「ねぇ、にいちゃん」

サナラは早足でこちらにさらに近づき僕の袖を掴んだ

キョロキョロ視線を動かし周囲を気にしている




何かに………怯えている?



周りに、僕たち以外の人がいないことに安心したのか

サナラは僕の耳元に口を近づかせて


静かに話し始める


「にいちゃんは……その、、」


喋ろうとして口を閉ざすそれを繰り返す



意を決してサナラは口を開いた

「綺麗な目の人と会った?」

綺麗な目の人、そう聞かれ僕は首を傾げる



サナラは僕から離れ地面に落ちていた小枝を拾い


何かを描いていく

枝と土が削れる音と土埃が宙に舞いながらも

黙々と何かを書き続けるサナラの動きを目で追う


 「できた!!」

サナラは嬉しそうな声をあげて僕に描いたものを見せてくれる

「あのねこんな人!!」

と僕はサナラが地面に描いた絵?を見た


それは多分 人 


いや、男だろうか


目がすごく鋭いながらもサナラの絵からでも顔立ちは整っているのがわかる

「このおじちゃんね!すっごく目がキラキラしていたんだよ」

綺麗な目の人………



綺麗な…



思考を凝らしていると

サナラが言っていた人が、ピンと来た

「あっ。」

思わず声が漏れる

僕もその人に会ったことがある。



あれは確か、、

ふと視線を感じてサナラの方を見た

サナラは驚いたようにこちらを見て、目をキラキラ輝かせていた



多分サナラが言っている人と僕が今考えている人は多分同じ

「もしかして、スレンの花と同じ色の人?」

スレンの花は淡い紫色の花だ

気高くも子供の僕の話を真摯に受け止め聞いてくれた方


僕が……村で見たあの光景を


































__________________________________

あの時

僕が見たのは 何かを咥えたラダウンドだった

何を咥えていたかなんて、わかっていたことなのに


その姿を見た途端

足が動かなくなった

周りの誰かが叫んでいたが、

ラダウンドの人間よりも何倍に大きい爪が

サナラに向かってきた

咄嗟にサナラを僕の方に引っ張った


ゴキッ グチャ


ラダウンドの爪が大人の腕に当たった

「アア‼︎」

だがラダウンドはそれには興味がないようで


ラダウンドはこちらに駆けて来て


僕とサナラを森の方に蹴った。


ヒューーーーーーーー 

足元に何かガリガリガリガリと何かとぶつかって雪が削れる音がすると思ったら


鈍い音がした

体が木にぶつかったと思ったら

よろめき体は前に倒れた

ボフッ 雪が舞う


雪に体が埋まり動けなくなる

視界が狭まり体が動かない

サナラはどこ?????


グルルルルルルルルル


何かの鳴き声?

ドサッと木から落ちて来た雪が

体に積もって動けない、

体が痛い

腕が動かない


サ、ナ…どご…

声がでない 頭回らなぃ


「ザ…ナラ」

動けない、


「アアぁあぁああ!!」

ひめいが聞こえる


どっち、

左??

右???

首を動かじて、

左右を見るがぁ


口の中に雪が入る


「やだ!やだ!やだ!」

サナラの泣き声が聞こえたほうを見た


あっ、

まずい

まずい

まずい



手が動かない 雪から立ちあがろうとしても指は地面に積もった雪を掻くだけ

うごげない


キシャアアアア

ラダウンドの声が聞こえる

こっちではなくまだサナラをジロジロ睨んでいる

「や、めろ…」

サナラにぃ ちかずくなぁ

足をバタバタ動かしても体が雪から這い出れない

バタバタ動かしてモゾモゾ動かし雪から脱出しても


立ち上がれない

感覚がない足で立ち上がる、、ことはできない



ラダウントがサナラにその大きな牙を向けている


まずい!まずい!


咄嗟に地面に落ちてた木の枝を掴みぃ


ラダウンドの方に投げる


ゴンっと


大きな音を立てて

木の枝がラダウンドとぶつかった


「さ、サナラに触るな!!!」


ラダウンドは低い声でこちらに唸ってくる



グルルルルル 魔獣は姿勢を低くして


足元で倒れたサナラではなく


今度は僕に






照準を向けた

足が恐怖ですくんでさらに立ち上がれない

「く、ぐるならこい!!」

何も無防備な僕に情けをかけるほど


魔獣は優しくない

ダンッ‼︎ 

大きな鳥が飛ぶように

ラダウンドが俺に覆い被さった


グルルルルル 

唸り声が耳元で聞こえた

刹那

僕は雪が積もっている地面に叩き落とされた

キッキッキ とラダウンドの嬉しそうな声が正面から聞こえる


ラダウンドから逃げようとして体を動かそうとしても


両方の手にはラダウンドの爪が食い込んでいて動けない


……ッ、……ハッ……



恐怖で呼吸が乱れる


喰われる

喰われる

喰われる

喰われる









だがラダウンドは何かを楽しんでいるのか

口を大きく開けるだけだ





ヒッ


ラダウンドの涎が頬に付く


大きな口がこちらにさらに迫ってきて 恐怖で目を瞑る














ザリッ






ドンッ!!









カッ キンッ‼︎‼︎



重く何かが当たる音と

キエエエエエ‼︎と何かの悲鳴が聞こえた










何がおあったのか怖くて目が開けない




悲鳴も何も聞こえなくなり


カチャカチャ ガチャカチャ

何かが擦れるような音が聞こえる


恐る恐る目を開けると僕に覆い被さっていたラダウンドは

木にぶつかり伸びていて





目の前に




鎧を纏っている 人がいた


その人の鎧にはべったりと血がついていて

僕の前にしゃがんだ




「少年」

鎧を纏った人が僕に近づいてくる


反射的に自分は後ろに足を引きずった。

その人は僕の数歩前で止まった




「……………勘違いするな、俺はお前の味方だ」


彼は僕の前にしゃがみ鎧を脱いだ


「少年、ここは危険だ。私の手を取ってくれ」

そういって彼は僕の前でしゃがんだ

淡い紫の瞳がこちらを心配そうに見て



きた


______________________________________




これが僕が覚えている記憶

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