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経験値は   になる  作者: 杏原 千鶴


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21/27

お断り

結局 俺は酒の誘いを断った

なぜ奴が俺に、酒を飲ませることに固執しているのかは


わからぬままだ。


一向に引かないベルレンズに苛立ちながらも、

本日分の仕事締めをした時のことだった




「……………」



視線を感じ前方を見ると、ブラックワインを味わいながら、

酒を煽っているベルレンズと目があう




こちらのことをじっ…と

何かを観察するように だが、


その蒼目は私を見ているようで



見ていない





ベルレンズが立ち上がると

椅子はガタリと傾きそのままバランスを崩して

椅子は倒れた


「おい、椅子倒れたぞ」

とっとと直せ 





だがベルレンズはこちらに近づいてくる



















「あなたは、我が王国を裏切るのですか?」





















蒼目を見開き空な目でこちらを凝視してくる

「…………どういう意味だ。」








私はご親用に机下に隠していた短剣を掴んだ

























キィンッーーーーーーーー


ボンッ!





耳障りな音 それに伴い重い破裂がした

私の短剣とモルディトの魔法がぶつかる



不快な金属音と焦げ臭い匂いがあたりに広がる


ご親用として掴んだ 

短剣は見事に溶け

鉄の水となりカーペットの上に

ジュワリと広がった


短剣を構えた左腕が爛れ、机の上とカーペットに真新しい血痕がジワリと広がっていく


「モルデット、貴様何のつもりだ…」



私は攻撃を浴びせてきた当人を睨む



「あは、大丈夫ですかぁ_?」

モルデットは楽しそうにくすくす笑いながら俺と距離をとった

奴は策士だ、だが同時に王国魔術師でもある



 こいつ今 詠唱したか、


パチンッ

モルデットが指を鳴らすと火球が生まれた

その火球は13個ほどあるだろうか


「ふふ、今度は腕だけではすみませんよ」



モルデットが歪な笑みを浮かべ

こちらに火球が近づいてくる

させてたまるか。



ダンッ


左足に力を込め、俺はやつを捉えるために机を跨ぎ動いた

肉体強化をせずとも俺は素早かった


モルデットに一気に距離を詰め 補足す














ア、







自由がきかなくなくなる










視界がおかしくなる

地面が割れるような歪むような

俺の体が自分の体じゃないような





ビチャッ

口から何かが出た


途端 身体が床とぶつかった





足に力を込めてモルデットに近づいて叩き切ろう

そう思って動いたはずだ




だが体が

地面にぶずかる

おれのがらだはゆがにはいずぐばっだ


がらだが、

いう事をきがない



_____________________


































「ハハ、だからお酒飲まないのですか?って私、優しく聞いたじゃないですか」

ああ面白い 

私は地面に這いつくばっている男の髪を踏んだ

ブチッと木賊色をした美しい髪が数十本

千切れる音がした



「無様ですね、シャルロックさん。」

思わず笑みが溢れる

「ですが、勘違いしないでください。」



私はあなたに攻撃はしていないのですよ。

なんてたって私は火属性ではなく、雷属性なのですから。





私が勧めた酒を飲まないのが悪かったのですよー

















香の効きを抑えるために私はランダルク産のブラックワインを飲んでいましたのに。











男は痙攣しながらもこちらを睨んでくる

「ふふ、僕のこと憎んでますか?」


僕がそう彼のことを見下すと、彼の紫色の眼光がさらに鋭くなって私のことを睨む

「はは、苦しくないのですかぁ?」

彼のことを見下ろしていると、ふと彼の近くに何かが落ちていることに気がつき

それを拾い上げる


「これなんですか?」


僕は彼の前にしゃがみこみ、それを拾った途端

「ア」

焦った様子で彼の手がこちらに伸びてきた

ので一歩後ろに下がる

彼の腕はこちらに届くことなくだらりと垂れる


「綺麗ですね、これ」

拾った装飾品をころころと手の中で転がした

私の手元にあるのは

ローズクォーツを中心に精巧に作成された何かの装飾品だ


炎魔法の火力によりぐにゃりと金属部分は大きく歪み銀は黒くすんでいた。 


これは婚約の指輪だろうか。


「シャルロックさん〜」

私は彼の目の前で、それをぷらぷら揺らした

彼の痙攣が治った?

いやまだ残っているか、


だが、

彼の手が「返せ」とこちらにまた伸びてくる




「ああ、返したいところなのですが」






ザンッ、ビシャ 


あたりに が広がった










私の影に潜ませていた



キルジェー・バイパーがシャルロックの を叩き切った

彼は悲鳴をあげず私のことをただ睨む


「はは、悔しいですか?」



雷霊サングリアよ、其方の力を我が手に 








我が王国を裏切るあなたに制裁をですよ

私《僕 俺》 の魔力が膨れ上がる


















「なーんてね」




「僕がやるわけないじゃないですか」

バカが、私は彼のそばから離れた












「キルジェーくん頼みました」

私の影の中に控えていた男が頷く


よく見るとさっきとはまた違った髪色に変化している。


さっきの青髪と赤目も綺麗だったが

今度は金と銀を混ぜた髪色と黒目に変化している


彼は口を開き詠唱をする


「水霊 ウォルティメット 其方の力をお貸しください」


ぷくぷくと、どこからか水が集まりキルジェー君の手に溜まる





魔法が集まりフォリルライトの身体を包みこんだ



ああそうだ、

「 キルジェーくん頼みがあります 」


彼はめんどくさそうにこちらを見る



「なんですか、我が主人」


私はカーペットに這いつくばってまだ痙攣しているシャルロック君を指差した


















「 の採取をお願いします。片方でいいです」

 



キルジェーくんはただ頷くだけ




































「ああ、やはり美しい」

カランッ



淡い紫の球体がワイングラスの中で

音を立てて転がる


なんて美しいのだろう


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― 新着の感想 ―
ここまで読ませていただきました。 一言で言うなら「圧巻」この言葉がしっくり来る内容だと感じました。 「淡い紫の球体がワイングラスの中で音を立てて転がる」 言葉を失いました。 この先、シャルロッ…
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