村
雪だ雪だと盛り上がる村の子供達を見ながら
俺ら大人は、
廃材を燃やして作った焚き火で暖をとりながら、子供たちの様子を横目で見ていた
「はぁ めんどくせぇ」
俺の口からぼやきが漏れるが、周りの奴らは特に何も言わねぇが
誰かが頷いたと思ったら場に集まっている6人全員が頷いた
今日は珍しくまぁまぁ多い6人の男共が集まっている
俺のような嫁さんだけがいて、
子供がいない者はだいたいが子供の扱いが得意ではない
偏見かも知れねぇが
まぁ、ヴェネテみたいに子供の扱いが得意な奴もいるがな
あいついくつだよ あ?まだ20?
若けぇなぁ。
あっ転んだ
ふはっ 子供達に雪あての的にされてやんの。
おっ ヒット
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なんで俺らはこの場にいるのかは
そりゃぁ あのクソ村長に 金を積まれたからに決まってだろ!!
作物が多く実らないこの季節暖を取ることが重要になる
そしてその間、ガキ共はじっとしてられるかと聞かれるとそんなことはねぇだろ。
はぁ
全く嫌になる
今ここには子供は全員いない
ヒベルとラルシとその兄弟共
その5人は、俺らに何も言わずどっかにいきやがったんだから
たくっ、あいつらふざけんなよ。
帰ってきたらぶん殴ってやろうか?
大したことのない怒りが目の前にある炎を見るとぐつぐつと煮えてきた
「なぁー、グールドこれ飲むか?」
と俺と同い年で独身者のジェルバが俺に酒を渡してくる
ジェルバはもうある程度出来上がっているようで、頬は紅潮していた
俺はそれを奪うように取り
一気に飲み干す
「うっぇ、マジィ」
だが酒は俺の口に合わなかった
俺は口に含んだ苦い酒をぺっと吐き出した、
酒は地面にベシャりと落ち 地面にシミができた。
今年は珍しく湖の氷が張っていて、
大勢の子供が親に連れられて湖にやってきている
湖の周りは甲高い子どもの楽しそうな声に包まれている
いつもだったら、俺ら大人どもは近所で出会った動物の狩の話をして
子供らは放って話に没頭できるんだが
今日は生憎ヒベルのガキがいねぇ
「そういえばさっきヒベルのガキがジャン爺に叱られてたけど、何であいつ叱られてたんだ?」
俺が疑問をぶつけるとツェラーがイキイキとした表情で
「あいつ凍っている部分を破ろうとして そのまま氷割ったんだよ」
そりゃぁ 怒られるに決まってんだろ ボケが
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あいつはいつもだったら、
自分の弟だけじゃなく周りの子供も面倒を見てくれる
優良坊主なのだが……
今日は何年かぶりの大雪だった事と、
仲のいいダチと久しぶりに再開できたことで抑えていた好奇心が爆発したのかはわからねぇが
いつの間にか、湖の周りから兄弟達諸共消えていた。
はぁ、全くまぁいいや戻ってきたらどこ行ってたのか聞くだけだ
あいつらももうガキじゃねぇんだからこんなこと気にしなくていいんだけどな、
昔から見てたさがか、あいつらのことは気にしてしまう。
冬だからか日が暮れてくるのが早く
俺は村の子供達に聞こえるように
「そろそろ日がくれるから帰るぞ」と俺は子供達に声をかけ始めた
ガサガサガサ
ふと林の方から音がした
「」
ピンッと 音に気づいた大人どもがその方向にナイフを向けた
だが俺らが思っていたのとは違った。
出てきたのは ラルシとサナラだった
ラルシは俺らを見つけるとひどく安心した表情を見せたが
何かを必死に伝えてくる
「森の……奥……っ、…ひみ……き…ちに……行っ……た、ら」
二人はどこか慌てたように俺らの近くにきて特にラルシが何かを伝えようと声を出そうとしていたがが息切れで声が出ないのか
空気が外に漏れるような音しか聞こえなく
村の奴らはラルシの背中をさすったり
サナラから話を聞こうとしていたが、サナラも泣きじゃくっていて
こちらも何かを話しているが単語になっていなかった
俺らは困り果てていた
ふと俺は森の方を見た
見えてしまった。
ラルシの背後に金眼が見えた。
喉が引きつったあれは魔獣の目だ
俺は一歩後ろに引き下がる
俺の横にいたジェルバが
「おい、ラルシ 」
「ヒベルの坊主はどこだ?おまえさんいっしょに森に行っただろう」
とラルシに話を聞こうと近づく おい待て、ジェルバ ラルシの後ろだ
それを伝えれば、よかったのかもしれないだが
俺は恐怖で足がすくみ 声が出せなかった
「」
魔獣がジェルバの腕に食い掛かりもげる
ジェルバの悲鳴と他のやつの悲鳴そして
俺に迫る牙
それが
俺が見た光景
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なんだかさっきから外がやけに騒がしい
何かあったのだろうか
俺は外を覗いてみた
だが特に変化はない
「気のせいか」
農具の修理をまた再開する
あいつら 今頃雪楽しんでんだろうな。
「何やってんだろうな」
コンコン
玄関が軽く叩かれる
「? 玄関なら空いてるぞ どうぞ」
カラン




