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天より落ちし光の柱は魔石を運ぶ  作者: えとう えと
第六章 鳥取ダンジョン編
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77話 クラスメイトは話しかけてこないのにモンスターは寄ってくる

なんか文も変だし短いけど許してください。


「はぁ」


 俺は何もない地面を歩く。いろんな建物なんかの残骸がそこら中にあるから下手な田舎よりは色々とあるが、それでもこの景色を見て何かあるとは言わないだろう。


 先程、オペレーターに場所を聞こうとしたが通信が切れていた。2人は大丈夫なのかとも思ったがそれを確認するにしてもここに突っ立てるわけにはいかない。と言う事で今はとにかくまっすぐ歩いていた。


「はぁ〜『チッ通信が切れてやがる!』とか言いながらインカムを踏み潰して格好つけてみたかったけど一応ネストの備品なんだよなぁ」


 ネストの物を壊しても弁償はさせられないだろうが怒られるのはやだ。


 早く人を見つけないとな。
















 


 そう思っていたが案外簡単に見つかるようだ。


 見つけたのは黒髪の少女、モンスターとの戦闘中のようだ。こんなところにいるのだから勿論ネストの一員だろうが苦戦しているようだ。少女の周りにはモンスターが湧いていて囲まれている。一体一体は対処できるが数が多すぎるって感じか。


「しゃあねぇか」


 そう思い、刀を抜く。そしてそのまま走り込みモンスターの首を狩る。ちなみにモンスターは牛だ。こいつらはどこにでもいるようだ。


 飛んだ首が地面に転がる。


 何をするにも声を掛けなければ始まらないので話しかけることにする。


「あの〜」


「あ、ありがとうございます」


 少女が近づいてくる。


「いえ、気にしな――」


 おい、なんでここにいる?

















「で、聞きたいんだけどなんで伊織がいなくなった後の攻撃は効いてるの?」


 蒼介は隣に座る紗奈にそう問いかける。彼女は今瓦礫に腰掛けているのだがそれですら妙に様になって絵になっている。


「それは単に伊織君の攻撃が弱かったから」


 そう、紗奈はいう。先刻伊織が攻撃を行った際ゴートマンにダメージが入らなかったのは単純な力不足。確かに魔法耐性自体はある。だが、伊織の攻撃が入らなかったのは魔法耐性があったからではない。そもそもあの瞬間伊織は魔法ではなく単純な刀での攻撃を放っている。なら何故、蒼介の鎖が効いたかだが、ゴートマンが拘束から逃れようとしたため皮膚が剥がれるという結果に至った、ならば答えは簡単ゴートマン自身の力が跳ね返ってきていたのだ。その際魔法耐性は意味をなさずダメージが入った。


「そして、私の攻撃が効いたのは只、魔法耐性を上回る出力を出したから」


 魔法耐性と言っても限度はある。どんな魔法も無効なんて訳ではない。


「まぁ、わかったけど。伊織に言ってあげればよかったのに」


 伊織本人は頭の弱さもあってなのか、紗奈の攻撃のことに対してなのかは定かではないが自分の攻撃が効かなかった理由を魔法耐性のせいにしていたのならば、その事実を伝えてあげ無ければ気づくことはない。


「別にいいじゃない、伊織君の本気の攻撃ならこのくらいの相手なら倒せるんだから」


 紗奈からすれば伊織に直接そんな事を言えるはずもなかった。間違いを気づかせることは大事な事ではあるがそれで伊織がショックを受けたらそれ以上に勝手に紗奈がショックを受けてしばらく寝込む。月宮紗奈はそんなめんどくさい性格をしていた。


「まぁ、いいや、それより伊織を探そう」


 そう言って2人は歩き出した。

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