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天より落ちし光の柱は魔石を運ぶ  作者: えとう えと
第六章 鳥取ダンジョン編
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69話 新き良きものもあるが古き良きものもある


 【鳰】はモニターに今回の件の思い当たる人物の資料を表示した。モニターはステータスの応用で空気中の魔素に投影されている。何処でも基本的に出す事が可能と言うこともあって最近は重宝している。とは言え室内には通常のモニターも多くあり、コレを使うのは今回の様に共有しなければいけない内容があった場合くらいだ。いくら便利といえど魔力を消費する事に加えパソコン関係に至っては通常のものの方が使いやすい。


 魔法技術で投影されたモニターには人物写真と細かな詳細が書かれている。


「……三級、沖田イオですか」


 この名前は黒帯も知っている。津田伊織を指導するにあたって閲覧した資料の中にあった第6回階級試験のことを調べた際津田伊織同様三級に上がっているのは確認済みだ。だがどう言う事だろうか?彼女が使うのは体術だった筈だが。いや確か魔法も所持しているのだったか。


 【Nest】に入る際自分の戦闘スタイル、魔法など所持しているの異能の類は報告が義務付けられている。それ以前に計測機器で情報はとられる為嘘はつけない。だが、沖田イオは隠蔽の類のスキルを獲得しているのか、わかるのは魔石の有無それに加えて魔石の色くらいだが別に属性自体は大体色で判別できるのでそこまで心配は要らない。稀に月宮紗奈の様に所持している魔石は黄色に近い魔石をしていても光魔法でも雷魔法でもない場合もあるが。


「ああ、この沖田イオだが、モンスターが活発化、統率を取る様になったと報告がきた数日前に鳥取にゲートを使って入っている事がわかっている。それに加え、階級試験ではモンスターへの干渉をおこなっているように思える記録が残っている」


 どちらか片方だけの情報であればあまり決定的とは言えないが双方の情報があれば可能性は高まる。


「わかりました。では、沖田イオの捜索ですね」


 黒帯はそう言う。容疑者が判明しているならすぐに探すべきだろう。


「ああ、オレが他の奴らにも手を回しておくがお前も頼まれてくれ。詳細はあっちを通して端末に送る」


 【鳰】は何やらキーボードを叩きエンターキーを叩いた後に顔を上げる。


「だが、あくまでも容疑者だからな。犯人じゃないことも忘れるなよ」


 黒帯はその言葉に返事を返した後退出した。

















 俺はポケットから取り出した端末の画面を覗き込む様に見る。小さい文字は読みにくい。


「えーと、人探しか?」


「そうみたいだね。と言うか伊織今初めて見たの?」


 俺の呟きに蒼介が言葉を返す。そう言えば昨日は通知だけ見てしまった後見るのを忘れていた。


「忘れてて」


「はぁ、だから態々朝言ったのに」


 蒼介は頭を押さえながらため息をつく。頭痛だろうか?


「頭でも痛いのか?」


「お兄ちゃん馬鹿なの?」


 いきなりの妹の罵倒に心が痛む。何故そんな酷いことを言えるんだ?思いやりのある子に育てた筈なのに。


「伊織君この人を探すんだよ」


 紗奈が態々自分の端末を見せながら教えてくる。俺も同じの持ってるんだけど。やっぱ馬鹿だと思われてるのかなぁ。


 写真に写っているのは女の子だった。歳は俺たちと近いだろうか?写真の隣を見ると15歳と書いてある。一つ上だ。黒髪を肩のあたりまで伸ばし紺のメッシュの様なものが入っている。魔力の影響なんだろうがこう言う感じにもなるのか。ちなみに顔は整っている。美しいと言うより可愛いって感じだ。


 階級は俺と同じ三級でどうやら階級試験にいた人の様だ。多分合わなかったと思うけど結構広かったからそんな人もいるだろう。

 

「ていうか、何で探すんだ?」


「伊織君それも書いてあるよ」


 そう言って紗奈はスクロールして詳細の部分に指を指す。


 どうやらモンスターを操っている疑惑があるらしい。コレもし人違いだったからなんか可哀想だな。多分蒼介から事前に人数を聞いた感じそれなりに俺たちの他にもいる様だし。


「で、俺たちが探すのは街中と」


 俺たちへの指示は街中の捜索であった。これなら詩も一緒に行動できるが。できはするが本当に良いのか?


「でも、街中なんかにいるのか?モンスターを操るならそれなりに近づかないとだろ」


「とは言っても相手が本当にこの子なら食事くらいはするだろうしこっちにいてもおかしくないんじゃない?」


「まぁ、そうか」


 蒼介の言葉に納得して早速捜索を開始することにした。

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