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天より落ちし光の柱は魔石を運ぶ  作者: えとう えと
第二章 ちょっと長めの進級準備編
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15話 学校がなくても先生でいなければならない


 ◼️◼️◼️資料:◼️

 

 12月22日


 15時13分


 大規模転移の発生。


 世界各地で同時刻確認される。


 中には国同士の地形のシャッフルだけでなく別次元土地が住民ともども転移しているのが分かっている。




「本当にお兄ちゃんこんなところにいたんだね」


「うん、私も写真をもらった時はビックリしたよ」


 詩の声に紗奈はそう答える。


「でも、このわんちゃん何かな」


「本当だ気づかなかった」


 紗奈は伊織しか目に入ってなかった。


「お兄ちゃんが抱えててこんなに目立ってるのに紗奈ちゃん疲れてるんじゃない?お手伝いとかたくさんしてたし」


「それを言うなら詩ちゃんもでしょ、たくさん頑張ってて偉いって褒められてたよ」


 実際、食料の配膳などは全て詩参加していて、この学校内でも印象が強い。


 その反面紗奈は【鳰】たちと伊織のことをしていることが多い、とは言え、そこら辺の生徒の何倍かは紗奈も働いているが。


「え、えへへ、そうかな?」


「そうだよ、伊織君とは違って働き者だからね詩ちゃんは」


 伊織も出会った当初は詩ほどではないにしても並程度にはしっかりしていた。


 たが、何かにつけて紗奈世話を焼いたり伊織に自分を頼らせたりすることで段々と依存させていった。


 本人は気づいてないが。


 そして、そのまま中学が別れた結果自分で出来ることが減り今遅刻癖やらなんやらのある伊織になった。


 ちなみにこれでも約一年かけて治った方だ。


「こうも人が集まると冬でも気温が高くなるね」


 体育館には多くの人が集まっている。

 

 今日は12月24日クリスマスイヴだ。


 と言ってもそれは関係ない。


 多くの生徒が避難することになった3校だが23日つまりはモンスターが現れた日にはルールが決められていた。


 主に教員が話し合い既存の時間割を活用して1日の計画を立て生活習慣を崩さずに生活できるように決められている。


 と言っても授業はなく、決められたのは食事の配膳を含めた時間と普段の授業の時間は教室内で過ごすと言うものそれ際守れば原則何をしてもいい。


 その際各担任や教員はクラスに配置され1時間の始めに首席を取る。


 これをすることで、例えば外に出てしまいモンスターに襲われるなどと言うリスクを減らす。


 ちなみに、1日の勉強のノルマはある。


 授業はないがワークなどの1時間もあれば終わる程度の宿題が課せられる。


 これは、生徒達が箍を外しすぎないようにする処置だ。


 そして今は昼休みにあたる時間、体育館のスクリーンには地上波放送が映されていた。


 学校がは各教室と体育館などの人が集まる場所はテレビをつけるようにしている。


 本来の授業の時間でも生徒の家族が既に避難してきており教室以外も付けられている。


『――――間も無く会見が始まります』


「ん?会見?」


 詩が首を傾げる。


「そうだよ、て言うかその為にここ来たんだよ、【鳰】さんに見ておいた方がいいって言われたしね」


「そうなの?詩は何も考えずにまんまとここまで……」


「伊織君もそう言うとこあるからやっぱり兄妹だね」


「う〜、お兄ちゃんと一緒か」


 兄が嫌なのではなく普段見ている兄のだらしない部分が似てしまったことに対して不満を覚える。


「ふふ、私は好きだけどなぁ、そう言うとこ」


 詩の頭を撫でる。

 

「ほんとに?」


 紗奈にそう言われると嬉しくなってしまう。


 かく言う紗奈はもちろん詩のことも言ってるが伊織()そう言うことだった。


『――ニュース各局でも多く取り上げられもうお気づきの国民の方々も多くいらしていると思いますが、2日前、12月22日、14時23分、15時13分に27県での円柱型高密度のエネルギー体を観測しました』


「あ、あの光の柱のこと?」


「多分ね」


『――そしてこの円柱は規模こそ違いますが、同じく9日に起きた、すべての都道府県に飛翔物が落下した現象と酷似し、両件ともに、特定のエネルギー通常魔素が観測されています』


「詩たちは【鳰】さんたちから聞いたから知ってるけど何で国の人も知ってるのかなあ」


「【鳰】さんが見ろって言ったって事は聞いていればわかるんじゃないかな」

 


 とそこからは詩も紗奈も知っている話を言っていく、モンスターの出現だの大規模転移など。


 この情報は結構出回っているらしく記者たちはさほど驚いたような反応を見せない。


『――そして、今回ここまで、対応がスムーズに行われているのは彼らのおかげです。』


「彼ら?」


 画面の向こうで具体的な活躍や功績が挙げられていく。


「もしかして」


『――――彼らの名前は【Nest】(ネスト)


 【Nest】それは日高蒼介が取引をし、津田詩、月宮紗奈が【鳰】から教えてもらった組織の名前。


『――――彼らは今この場には居ませんが国と協力し多くの国民の命を救ってくれています』


「へー、人数多いしでっかい組織だとは思ってたけど想像よりすごかったね」


「そうだね」


 思ったよりと言うか国とどうこうというのは頭をよぎりもしなかった。


『――えっと、』


 質疑応答に入ったようだ、記者が質問を開始する。


『――彼ら……ねすと、でしたっけ、その人たちが今ここに居ないというのは、国が会見を開いているのに誠意が足りないのでは?』


『――はあ、あのですね、私の先ほどの説明を聞いてらっしゃいましたか?彼らは今我々のために民間でありながら義務も無いのに動いてくれているのですよ、それに此処に来るより彼らがその時間を使い一人でも多くの国民の命が救われる方が良いじゃないですか』


「なんか、記者ってめんどくさいね」


「そうだね」


 それが仕事だからなあとか思いつついい気分はしないなと詩に返事をする。


 それからは、似たような展開が続いた。

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