ヤバそうな宗教の広報部へ電話する
無事にペペロニアに着いた俺たちは、まずはカフェで作戦を練っていた。
「PPK(ピッピンプンスカ教会)をぶっ壊~す!って言っても、実際どうする?さすがに調査無しでそんなことしたら暴虐の限りだし」
俺はロイヤルミルクティーのカップをソーサーにカチャリと置いた。
「ロイヤルミルクティー飲んでんじゃねーよ」
カトリーナからパワハラ上司のようなツッコミが入る。
「いや、別にいいだろ!」
「普通にアイスコーヒーにしとけ」
「うるせーよ!」
「でしたらまずは、教会の広報部へ連絡してみるのはどうでしょう?」
メイジーがスコーンをかじりながら提案する。
「おいカトリーナ。メイジーがスコーンかじってるぞ。良いのかよ?」
カトリーナはこちらをじと目で睨みつける。
「お嬢様のメイジーがスコーン食べるのは当たり前。判断基準はイメージがあるか、無いか。お前はロイヤルミルクティー飲んだらいけない」
「なんでだよ!」
「調べたところ、こちらがその広報部の電話番号です」
クロエが番号の書かれた紙を差し出した。
「よし、じゃあかけてみよう。でも、何て聞く?『あなた達は怪物ウニで狂信者を増やしてますか?』って聞くのか?」
「それはさすがに答えてくれないよね……」
「じゃあ、『帝国の息の掛かった企業に多額の献金してますよね?』とか?」
「『はい!』とは言わないよね」
「じゃあなんて聞けばいいんだよ」
「うーん……。あ!じゃあ、ガリレオさんの娘のマリアさんの居場所を聞いてみるっていうのは?」
カトリーナが手を打ち合わせる。
「確かに!それでしたら、相手に変な疑問を抱かせずに済みそうですわ。ここのところ、教会絡みの失踪が続いてるそうなので、その手のお問い合わせも多そうですし」
メイジーも同意する。
「確かにそうだな。それくらいのジャブで情報を引き出すのが良いかもしれない」
いきなり教会に核心的なことを聞いても間違いなく答えてくれないだろう。
であれば、人探しを前面に押し出しながら情報収集していく方がいい。
「わかりました。ですが、お二人は動画で顔が割れていますし、『カトサタンおんえあ』と名乗っては取材に応じてくれないでしょう。ここは私が電話をかけましょう」
クロエが気を遣って提案してくれた。
「マジか。それは助かる」
「では、携帯ポーポーをスピーカー状態にしますわ」
そう言うと、メイジーはポーポーを操作して机に置いた。
「では、掛けます」
クロエはポーポーに電話番号を入力した。
ーーープルルルルル。
ーーープルルルルル。
ーーーガチャ。
「もしもし?」




