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魔王しとけ!

村人の食事も終わって落ち着いた頃、俺はメイジーのこと、異常な食糧税のこと、その背景にある陰謀のことなど、全てを村人に話していた。


「ってわけで、マルタの食糧税に関しては、普通じゃ考えられないらしい」


「な、なんと……」


若返った村長も考え込む。


「通常は村とか町から一人労働省に送ることで、逆に食糧税を負担になり過ぎないように調整したりしてるみたいよ」


「え、ええ。そういった話は聞いたことがあります。この状況では、にわかには信じ難いですが……」


「俺は労働省のトップであるメイジーの親父と直接話して聞いたけど、マルタがそんな食糧税になっているとは知らなかった、と言ってたよ」


「で、では……やはり……私の息子が……」


ーーー村長の息子であるローラン。


帝国労働省で働き始め、税率を意図的に85%に引き上げて私腹を肥やしているのではないか、という村人の推測だ。


実際に、少し高価な装飾品を身につけるローランの姿を見た者もいるという。


「それはまだわからない。ただ、この件には税収や税率を管轄している『ゲイル』という人間が大きく関わっていると聞いた。そいつに会えば全てがわかるはずだ」


「そ、そうですか……」


村長は息子を想う複雑な気持ちからか、顔を伏せた。


「まぁローランが関わっていてもそうでなくても、税率の調整についてはメイジーの親父も協力してくれるはずだ。だから安心して待っててくれ」


「う……!かたじけのうございます……」


「いや、いいよ。でも、もうあのきな臭いダリア軍には参加しなくていいからな。なんかあいつら怪しいし」


反乱軍に参加していた村人も同じことを思っていたのか、素直に頷いた。


「サ、サタン様……!あなた様は本当に……救いの魔王様でごさいます……!何も贄などお返しできておりませんが……!」


「いや、だから魔王じゃねーし!」


「またまた……ご謙遜を……」


「魔王じゃねーっつーの……。なあ?カトリーナ。俺なんてチャーミングな韓流系美男子だよな?」


「……………」


カトリーナはポーポーを見ながら無視してくる。


「おい……カトリーナ?」


「……………」


「おい、何無視してんだよ。美男子過ぎて兵役免除されるか考えてるのか?」


するとカトリーナは「ふぅ」とため息をつくと、言った。


「お前はデレデレ魔王だよ。特に下半身はね。いつ襲われるかわかったもんじゃない」


「なんだそれ!」


「性欲魔界の魔王だろ」


「うるせーよ!お前なに不貞腐れてんだ、さっきから!」



「魔王しとけ」



「なんだ魔王しとけって!」


そんな俺とカトリーナのやり取りを見て、クロエがメイジーに向けて呟く。


「いつも思うが、サタン様とカトリーナ様は息ぴったりだ」


「え、ええ……」


メイジーは心なしか微妙な顔をする。


「まだ出会ったばかりだとは思えない。あのような関係をソウルメイトと言うのだろうか」


「っ……。そ、そうですわね」


「……メイジー?」


クロエはメイジーの反応に首を傾げた。

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