表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

43/144

店主と客が襲いかかって来るヤバい飲食店

「そ、その。父ちゃんが呟いてた『ぺぺン』って、ピッピンプンスカ教会が崇める神様の名前なんだって……。それで……友達のキイチのお母さんも怪物ウニ食べたら、『ぺぺン』って叫びながら教会に向かったって……」


「マジかよ……」


俺は少年に粉砕された怪物ウニを拾い上げる。


その話が本当であれば、これは単なる名物ではない。


何か宗教的な思想を植え付けるヤバいものだ。


俺は"真紅の瞳"を発動して怪物ウニを観察した。


「……げ!!これは……」


その瞬間、俺の目にあるものが飛び込んできた。


「サ、サタン?」


カトリーナが俺の顔を覗き込む。


改めて怪物ウニを見ると、砕けているから見えづらいが、そこに見えたものーーーそれは。



「魔王の芽やん」



「な、なんですって!!?」


メイジーが大声を上げる。


「いや、マジだって。俺って"真紅の瞳"で中身の構造まで観察できる人じゃないですか」


「いや、知らんけど」


「その眼で見たら、ギガントクラブとかギガントプラーケンに入ってたコレと同じもんが見えた。これに比べるとちょびっとだけど」


俺はキレイな水晶のような魔王の芽を内ポケットから取り出し、両手に持った。




「「「ギャァああァアア!!」」」




その瞬間、店内には全員の叫び声が響いた。



「サ、サタン!!それはヤバい!!お願いだからしまってくれ!!」


「サタン様!!やめて下さい!や、闇の魔力が強過ぎて息ができませんわ……!」


「や、やめなさい!それは、き、危険過ぎます!!」


「サ、サタンさん!気持ち悪いっ……!」


少年を含め、各々が苦しみ始め、そして魔王の芽から距離を取ろうと後ずさる。


「サタン!マ、マジやめろって!しまわないなら出ていかせてもらうから!!」


カトリーナは店の扉に向かって走り出す。


「おい!ちょ、待てよ!」


イケメン風の声を上げながら、魔王の芽を持つ両手を前に出して、カトリーナを追いかける。


「ギャァアアア!!やめろーーー!!」


そんな感じで俺たちが楽しく追いかけっこしていると、奥のテーブルの客が立ち上がり、こちらに歩いてきた。


「あ、あ……。ぺ、ぺぺ、ぺぺン……。ぺぺ……ン。ぺぺン……」


ぞろぞろと全員立ち上がり、ブツブツと呟く。


よく見ると目の焦点は合っていないし、よだれもダラダラ垂らしている。


さらに俺の持つ魔王の芽を求めるように両手を伸ばしてくる。


「ゾンビやん」


そして、厨房からは店主も出てきて、同じように魔王の芽に手を伸ばしてきた。


「ぺ、ぺぺン。ぺ……ぺ……ン。ぺ……ぺ!ぺ!ぺぺぺペーン!!!」


そして飛びかかってきた。



「なんだこの店は!!!」



あまりにお客様へ対しての礼儀がなってない店に大声でクレームを入れる。


「ぺぺーーーーーン!!!」


しかし店主は聞く耳を持たず、包丁で切りかかってくる。


「うわっ!ヤバいぞこいつ!!」


俺が避けようとした瞬間、クロエが日本刀を抜刀し、店主の包丁をはたき落とした。


「ふっ!!」


その勢いのまま、刀の繪で首を打つと、店主は気絶した。


「へー。強いんだな」


俺はクロエに向かってそう言った。


「メイジーを守れるくらいには」


「じゃあ、あれも頼むよ」


俺はぞろぞろと奥のテーブルから歩いて来る客を指してため息をついた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ