違法動画のアップロードを阻止する
「う、うわぁぁーー!!ほ、ほんとに飛んでるぅぅぅーーーー!!!」
俺が飛び上がった翼の爆風で少女が吹っ飛ぶ。
「俺はなぁ、そういう炎上系の再生数稼ぎが一番嫌いなんだ!」
俺は真紅の瞳を応用し、『索敵』を発動した。
この状態になることで、世界がグレースケールになり、敵のみが赤く光って見えるようになる。
空からぐるりと辺りを見渡すと、ちょうど大きな木の枝の死角に赤く光るフクロウを確認した。
どうやら枝でこちらに見えない位置に止まっているらしい。
しかし、尻尾だけがぴょこぴょこ動いていた。
「ちょっぴり見えてんだよ!!鳥公が!!」
俺は翼をはためかせ、全力で大きな木へ向かった。
「ポーポー。アップロード中。アップロード中」
なんとか追いつくと、やはりフクロウは枝の上にいた。
「プーチュープサーバーと合体。合体」
大きな瞳の中に『アップロード中』の文字と、残り時間を示すゲージを映し出し、「合体」とかブツブツ喋って俺の動画をサーバーに上げようとしている。
気づかれないように背後から近づくと、その頭を上から平手でむんずと掴んだ。
「ダメぇ~~~~!」
突如後ろから頭を押さえられたフクロウはビックリ仰天すると、枝から落下した。
着地してフクロウを拾い上げると、落ちた衝撃で目がぐるぐるしており、なんとかサーバーアップは防げたようだった。
「ちっ。あぶねー……」
そこへ先ほどの少女がダッシュでやってくる。
「ポーポー公爵!!大丈夫!?」
俺の手からフクロウを奪い取ると、こちらをキッと睨みつけた。
「お前、こんなか弱い動物をいじめて人の心は無いのか!?」
「人の心が無いのはお前だ。再生数のために冤罪で炎上させようとしやがって」
「ぐぐぐ……」
「罰として教えろ。こいつは何なのか。そしてプーチュープとは何なのか」
「そ、それくらい教えなくたって知ってるだろ!あえて言わせていじめる気か!?」
「マジで知らないから聞いてるんだよ」
「は、はぁ~?」
「俺はこの世界の人間……というかそもそも人間ではないんだけど、まあそれは置いといて……」
俺はゴホンッと咳払いをして、真実を告げた。
「この世界とは別の世界から来た美男子なんだ」
「び、美男子だって!?」
「いや、驚くとこそこじゃねぇだろ!!」
そこから俺は少女に自分の事情をかいつまんで説明していった。




