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親父にもぶたれたことのある男を殴った大司教

「皆さんどうもこんにちは!カトサタンおんえあのカトちゃんと!」


「誰か俺を殺しておくれよーーー!!不死身のサタちゃんと〜〜?」


俺は動画ど素人のジョウチンに挨拶を強要すべく、ニヤニヤしながら両手をどうぞの形にして無茶ぶりした。




「ギルバート・デイヴィス。またの名をカイ・グランデだ」




「いや、意味わかんねーから」



「またの名って何?どっちなの?」



「いや、実際そうなんだからしょうがねぇだろ」


「そうかもしれないけども。それじゃ視聴者意味わかんねーだろ」



「知るか」



「いや、知れよ!ってか今世の名前カッコよすぎだろ!!」


俺はそっぽを向くジョウチンにツッコんだ。


「ま、まぁいいや。とりあえず進めるよ!……さて皆さん!我々はなんとか教会内部の潜入に成功しましたが、そこでなんと!このカイ・グランデさんが鎖に繋がれた状態で牢屋のような部屋に捕まっているのを発見しました」


「いや、発見したの俺ね」


「細かいことはいいんだよ!」


「そして、最初彼は「ぶっ●す……」と呟くばかりでしたが、サタちゃんと会話する内に、段々と理性を取り戻していきました。そして彼が捕まっていた理由が、明らかになってきたのです」



「そう。それがなんと……」


俺は核心を語るべくキメ顔でカトリーナより一歩前へ出る。



「大司教のエーギルに殴られたのです」



が、ジョウチンに邪魔された。


「いや、俺が解説しようと思ってたんだから入ってくるなよ!」


意外と入りたがりのジョウチンに向かって叫ぶ。



「エーギルは俺に言いました。"洗脳できない者は殺せ"と」



ジョウチンはカメラ目線でキメ顔をした。


「うぜー……」


「な」


俺はカトリーナと顔を見合わせてため息をついた。


「しかし俺はしなかったし、出来なかった。その結果、エーギルの能力でぶちのめされ、拘束され、そして教会洗脳用食品である"怪物ウニ"を食わされたのです」


「全部喋るやん」


「そして俺は、決意しました。このヤバい教会はこのままにしておいてはいけないと。だから、このサタちゃんとカトちゃんと共に、"親父にも何度もぶたれたことのある"俺を殴ったエーギルをぶちのめし、この教会をぶっ潰します!!」


「いや、勝手なこと言ってんじゃねーよ!」


「そ、そうだよ!あたしはエーギル倒すとまでは、まだ言ってないぞ!」


「うるせーなぁ。どっちにしろマリアとかいう人を探しに本部行くならぶつかる可能性だって高いだろ。なに日和ってんだよ」


ジョウチンはやれやれといった表情で呟く。


「エ、エーギルとなんて戦わなくたって動画で炎上させられれば教会をぶっ潰すことはできるよ!」


カトリーナは脚をカクカクと震わせる。


「いや、ビビり過ぎだろ」


「まぁ、俺もエーギルと対峙した時はカトリーナと同じ脚になったけどな」


「だったらぶちのめすとか言ってんじゃねーよ!!ほぼ俺がやる話になってんじゃねーか!」


「うるせぇ」


「あ、ダメだこいつ」


俺は諦めて動画撮影を続けた。

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