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人と神様の国取り合戦  作者: きりきりきりたんぽ
称号『復讐者』
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領主様、襲来!

「……え?お前ら気づいていたのか?

その上でため口で話していたのか?こちらの気も知らないであんなことをしてくれたのか?」


 5秒ほど沈黙が続いた後、ギルマスが口を開いた。

最初は文字通り呆然と言った感じだったんだけど、途中からわなわなと肩が震え始めた。

もしかしなくても怒ってるかな。


「ゴルド。今はそれはいいから、話を進めるぞ。

でだ、ゴルドから見てブラッディ・ベアを討伐できると思うか?」


「……難しいでしょう。今はBランクの冒険者もいないですし、Cランクの冒険者の数も不足しています。

私が出たとしても、分が悪い賭けになるでしょう。」


「では、お前は4人を見捨てるべきだというのか?」


「いえ、それは論外です。それをしてしまえば、冒険者になろうとする子供達が減ってしまいます。

特に、この4人はDランクになってすぐにオークロードを倒したっていうことで有名です。

それにブラッディ・ベアという脅威は残ってしまいます。」


「うん?では、お前はブラッディ・ベアの討伐を選びたいがそれは戦力的に難しいと言いたいのか?」


「そうなります。ほかの町のギルドに先ほどギルド専用の魔道具で救援を求める旨を伝えましたが、増援期待できないでしょう。

引退した元Aランクの冒険者から助けを得られたら、もしかしたら…。」


 元Aランクの冒険者がいたの?聞いたことないけど。


「それはできない。彼女は静かに暮らしたいからとこの街に来たんだ。

戦いに巻き込むわけにはいかない。それに噂では引退した理由が癒えない傷だったらしいしな。」


「では……。」


「ああ。戦力として期待はできないだろう。

だが一つだけいいことを教えてやろう。」


「いいこと、ですか?」


「ああ、私がいる限りこの街が落ちることはない。

私の仕事はこの街を守ることだからな。だから戦力はすべて討伐だけに使えるぞ。

それならばできるか?」


「……ブラッディ・ベアだけであれば、もしくは。

しかし、魔物を引き連れていた場合まったく足りませんね。」


「そうか……。

お前はどう思う、レオ?」


 またか。

なんで振ってくるんだよ。

それにどう思う、って答えづらい質問だな。

答えるとしたら、


「……もしそれが、ジークさんと戦ったのと同じだったら勝てるかもしれない。」


「というと?」


「ジークさんが追い払った時、攻撃したところが急所だったとしたら。そこに攻撃を集中させることができれば勝てる、と思う。」


「……なるほど。お前たちだったのか。ブラッディ・ベアに遭遇したところをジークに助けられた子供って言うのは。

少し()()()()()()()()。」


え?今なんていった?

見るっていうことは鑑定か?


っ!?なんだ!?この、変な感覚は!?体の奥をかき乱されているみたいだ!

率直に言うと普通に気持ち悪い。


「……やはりな。『復讐者』をもっているか。それも対象がブラッディ・ベアと。

ゴルド、この4人なら倒せるかもしれないぞ。」


「どうしてそうなるんですか?

確かに4人の成長は目覚ましいものがありますが、それでもまだ無理でしょう。」


「……まあ、これくらいなら話してもいいかもしれないな。

『復讐者』に限らず称号はただあるだけ、というわけではない。

称号はいくつかの効果をもたらす。スキルとは違い、条件はないがな。

例えば、剣や杖のスキルはその武器を持った時に攻撃力が上がったりするが、称号の場合は常に攻撃力が上がる。

で、肝心の『復讐者』の称号は三つ効果がある。

一つ目は復讐相手と戦う時に攻撃力が上がる。どれくらい上がるかといえば、相手の防御力分上がる。つまり、自分の攻撃が相手の防御力に関係なくそのまま入る。

二つ目は―――――。


三つめは―――――。


といったところだな。これで、4人なら勝てる確率が高いといえるだろう?」


「……そう、ですね。確かにそれならば行けるかもしれません。

でもそうなると、この4人だけで戦った方がよさそうですね。」


「だろうな。お前たちに任せることになるが大丈夫か?」


「元々4人で倒すつもりだったので大丈夫だよ。」


「そうか。ならばいい。

ちょうどいいから、資金も少し渡しておくか。これで万全の体勢を整えろ。」


そういいながら袋から金貨10枚ほど取り出した。

……え?金貨10枚?オークロード2、3体分?


「話は以上だ。

何か今のうちに聞いておきたいことはあるか?」


聞きたいこと?山ほどあるけど、まずは


「鑑定にLVMAX以上があるの?LVMAXでもさっき言ってたことは見えなかったんだけど。」


「ああ、あるぞ。やり方は教えられないがな。」


まあそうか。でもあるっていうことが分かっただけでも良かったかな。


「どうやってこの街を守るんですか?」


領主様が入ってきてから一言も話していなかったヒカリが質問した。


「それも教えられないな。だが心配する必要がないとは言っておこう。」


「鑑定で見ていいですか?」


「だめだ。ただ、鑑定スキルを持っていれば、見られているときは分かるから不用意に鑑定しようとするなよ。」


ーーーーーー。


「質問もなくなったようだな。なら私はここらへんで失礼する。

残された時間は少ないから大切に使えよ。あと資金がなくなったら私の所まで来い。」


 そう言い残し、質問にすべて答えた領主様は帰っていった。

じゃあ、僕達も帰ろうかな。

そう思って席を立ちあがったら、


「ちょっと待て。話すことがある。」


 途中から全く話していなかったギルマスから怒りに満ちた声をかけられた。

わあ、帰りたい。

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