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人と神様の国取り合戦  作者: きりきりきりたんぽ
称号『復讐者』
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初めてのオーク戦 決着

「…まったく、しょうが、ないな。」


 僕の方に向かってきたオークを見て、心身統合を使おうとした。


「し、…。」


「ブモオォォォッ!」


オークを見れば、肩に大きな火の槍が刺さっている。


「やっぱり!これなら、オークでも1発で倒せるし、あのオークにも攻撃が入るよ!」


「よし!時間稼ぎじゃ俺がする。

ヒカリはレオの回復だ。任せたぞ。」


「分かりました。無理しないでくださいね。」


 よく見ると、もう群れの長以外のオークは動いていなかった。

マジか、もう3体も倒したのか。速いな。


 オークが一声鳴くとアントンに向かって前足を繰り出した。

アントンはそれを盾できれいに受け流して、距離を取る。

オークはすぐに距離を詰めて、今度は後ろ足で蹴りを放つ。

それもアントンは盾で受け流すして、距離を取る。

その陰でシズクが頭上に魔法を浮かべて、魔法の準備をしている。


……なるほど。そういう感じで攻めるのか。


「光属性魔法 ハイヒール。

レオ、大丈夫ですか?結構吹っ飛ばされてましたけど。」


「うん。もう大丈夫だよ。

ああ、今のうちにもう一回あれの鑑定をしてみるか。」


名称 オーク

LV 14

HP 21/210

MP 0

SP 0/160

攻撃力 880

魔法力 0

物防力 180

魔防力 180

回避力 0


スキル 『身体強化魔法 LV1』『体魔変換 LV2』

称号 『群れの長』


「あれっ!?めっちゃHP減ってるじゃん!

シズクの魔法で決着がつきそうだね。」


「そうなんですか!?それなら、シズクの魔法が当たればそれで倒せそうですね。

でもシズクが撃てる魔法はこれで最後です。

もし外れたら、その時動けますか?」


「うん。それで多分魔力も全部使い切っちゃうけどね。

あと、一回ぐらいあれに通用しそうな攻撃はできるかな。」


「そうですか。私の魔法は普通のオークにも通じませんでした。

だから私にできることは支援魔法をかけることだけです。」


「気にすることはないよ。

これだって、役割分担なんだから。」


「そうですね。なら私もあと残ってる魔力は少ないですが、気休め程度の支援魔法ならかけられます。

光属性魔法 ラックモア。」


 ヒカリが僕に魔法をかけてくれたけど、特に変化はなかった。


「今の魔法はかけると少し運がよくなるっていう魔法です。シズクにもアントンにもかけている魔法です。」


「なるほど。でも気休めっていうには十分すぎない?」


「そうですか?

あっ。シズクの魔法が完成したみたいです。」


 ヒカリの声につられるようにして、シズクの方を見るとさっきと同じくらいの大きさの火の槍が頭上に浮かんでいた。


「行けるよ!」


「分かった!

……よしっ!頼んだ!」


 アントンがオークの前足を盾で受け流して、オークは体勢を崩した。


「ファイヤーランス・5重!」


 そこに向かってシズクの魔法が飛んでいく。

このままいけば当たる。

そう僕達は全員思った。


 でも、また想定外のことが起こった。


ズルッ!


「「「「え?」」」」


オークが体勢を崩したまま倒れこんでしまったのだ。

その結果、踏ん張って持ち直すことを想定していたシズクの魔法は少しずれて耳に当たった。


「ブモゥ!」


「…う、嘘…。」


シズクの死にそうな声が聞こえてきた。


「出番が来ちゃったね。来ないと思ってたけど。」


「そうですね。頼みましたよ。」


「うん。

アントン!もう一回だけ頼む!」


「ッ!?動けるのか!?

いや、今はいい。もう一回で決まるのか?」


「うん、任せて!!」


「よし、じゃあ次で最後だ。

来るぞ。」


 今度はさっきとは逆に身体強化と武器強化に全部の魔力を回す。

もう、これで全部使い切る覚悟で行くぞ。


「よしっ!

これであとは任せたぞ、レオ!」


「おうっ!!」


 アントンがさっきと同じようにオークの攻撃を受け流して、体勢も崩してくれた。

アントンもボロボロだな……。


「これで、最後、だぁぁー!!」


 僕はオークの首に剣を()()()()()


グサッ!


 そう。斬るのではなく、刺した。

面ではなく、点で攻撃した。

その結果、


「ゴフッ!」


群れの長は口から血を吐いて、力が抜けたのか倒れた。

()()()に。


 まあそうだよね。

普通にオークの正面から首を刺したんだから、HPがなくなって体に力が入らなくなったらこっちに倒れてくるよね。ふざけんな。血もかかったのに。


「うわぁぁぁぁ!」


もう魔力も尽きて身体強化もできないし、両手は剣を握っていてすぐには離せない!

このまま潰されるっ!


「おいしょっ、と。」


 そう思っていたら、アントンがオークを片手で持ち上げて助けてくれた。


「大丈夫か?」


「うん、大丈夫。でもよく魔力残ってたね。」


「今さっき、そのオークを倒したことでレベルアップしたみたいだな。

お前もレベル上がってるんじゃないか?」


「うん?

……あ!上がってる上がってる!」


身体強化も普通に使える。

今のうちに剣を抜いておこうかな。


ズッ!


うん、剣が抜けたけど血だらけだな。あとで手入れの方法をギルドで聞いてみようかな。

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