冒険者ギルドにて
変更点
全体的に読みやすくなるように行間の調整をしました。
2話…主人公たちは西側で最大の街であるウェスタ―というところに住んでいる旨を追加しました。
3話…冒険者ギルドの本部が聖都にあり、支部はほとんどの街に設置されている旨を追加しました。
10話…少女は剣ではなく、魔法で攻撃しようとしているように表現を変更しました。
まだ全部の修正が終わっていないので2章の作成をしながら、引き続き修正をする予定です。
「まあ、とりあえず冒険者ギルドに行ってみるか。情報を集めてから魔物探しに行ったほうが効率がいいだろうし。」
「そうだね。」
「異論なーし。」
「そうですね。」
確か冒険者ギルドは学校の隣にあるって先生が言ってたっけ。でもギルド内に何があるかは教えてもらってないから、直接行って職員の人に聞いてみるか。街の周りの地形や魔物の種類とか特徴を知れる場所があるといいけど…。
カララーン。
冒険者ギルドに入るとギルドの中は静かだった。冒険者はみんなもう依頼を受けて行ってしまったのか、受付に座っている職員の人たちしかいない。
「すいません、質問があるんですが。」
受付に座っている職員の一人に声をかける。書類仕事をしていたその人が顔を上げて
「どうしたんですか、アントン?」
と答えてくれた。…ん?どうして名前を知ってるんだ?アントンの後ろに立っているから顔が見えないぞ。
「えっ?…あっ!先生だ!」
はっ!?
「昨日ぶりですね。早速依頼を受けに来たんですか?」
「はい、そうです。…って言いたいところなんですが、今日はまず情報を集めてから依頼を受けに行こうと思っています。」
「それはいいことです。…そうですね、この冒険者ギルドを少しだけ案内してあげましょう。」
「いいんですか?」
「いいですよ。ほとんどの冒険者の人は依頼を受けて外出中ですから、今は暇なんですよ。」
「冒険者の皆さんはもっと早い時間に依頼を受けに来るんですか?」
「そうですね、だいたい討伐依頼は昨日説明した通りに事後報告でも大丈夫なので事前にギルドに来ることはないですね。ほかにも依頼を受けに来る人はもっと早い時間に来ます。それこそ6ノ刻くらいですね。」
「なるほど…。」
先生に冒険者ギルドの中を案内してもらった。
まず、ギルドの左半分を占める受付周辺について教えてもらった。掲示板は受付の側の壁にあって、そこに依頼が貼ってある。といっても貼ってある依頼は街中の雑用だったり、商隊の護衛などで魔物討伐依頼や薬草採取依頼などの常時依頼は貼ってない。常時依頼は受け付けに行けば、おすすめのものを教えてくれる。依頼を受けるときはそれを掲示板からはがして受付にもっていく必要がある。もちろん受けられる依頼は推奨依頼が自分のランクと同じか下のものだけである。
次に右半分を占めるいわゆる酒場について。酒場では冒険者が討伐した魔物を使った料理や酒が売られている。もちろんこれらにも意味があって、酒に酔えば口が軽くなるし、口が軽くなれば情報をポロッと漏らすようになって、結果的に冒険者間で情報を交換できるようになっているらしい。特にその時食べてる魔物やその日討伐した魔物についての情報交換が行われる。実際、この酒場があるのとないのとではかなり違いがあるらしく、冒険者ギルドには必須の施設になっている。またこの酒場は冒険者じゃなくても利用することができる。
「そして、最後にここら辺の地理や魔物の情報ですが、2階にある情報部屋で見ることができます。持ち出し厳禁なので、そこで覚えてもらう必要があります。」
「紙とかもらえないんですか?」
「自分で持ってきた場合に限り利用が可能ですね。あまり、紙を持ち込む人はいませんが。」
なるほど。紙を持っていくことは今のところできそうにないから、その場で覚えていく感じになりそうだな。
「今から情報部屋に行くことってできますか?」
「できますよ。こっちです。」
情報部屋には大きな机が2つあった。片方の机の上にはこの街付近の地図があった。
なるほど、東から西に行くにつれ、草原から荒原に変わっていく感じか。南北ではあまり違いがないが強いて言えば北のほうがちょっとあったかそうってことくらいかな。なぜか真西に伸びる1本の道があるけど、これはいったいなんだ?
もう片方の机の上には魔物の姿絵とその特徴が書かれた紙が魔物ごとにおいてある。
…へえ、ここら辺はたくさんの種類の魔物がいるな。ネズミに、ウサギに、ブタに、トリに、クマ、…クマ!?どういうことだ!?ここら辺では普通にブラッディ・ベアとかが出るってことか?いや、注意書きがあるな。
『体毛の色によって魔物の強さが全く違う。白っぽい色の魔物は総じて弱く、黒っぽくなるにつれ強くなっていき、凶暴性も増していく。特に真っ黒の体毛を持つ魔物を見つけた時は要注意だ。即討伐に移るもしくは、それが厳しいと判断したときは冒険者ギルドに報告しなければならない。というのも、魔物は長く生きるにつれて体毛が白から黒に変化し、真っ黒になった後は体毛が少し赤みがかってくる。つまり、真っ黒の体毛を持つ魔物は高い知性を兼ね備えたブラッディ種へ進化してしまうということだ。そして、ブラッディ種の脅威は広く知られているだろう。』
……つまり、村を襲ってきたあのブラッディ・ベアはもっと強くなっている、ってことか。




