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彼女の性癖(ひみつ)

エロくてエロくないでもちょっとエロい(どっちやねん


エロいってやつがエロいんだよ!!

 私は如月きさらぎ あおい


 27歳某最大手商社の営業部OLで主任をしている。


 有名私立大で優秀な成績を収め、トントン拍子に昇進して部下までいる美人にしてスタイル抜群の才媛として引く手あまたの話題のOL。それがわ・た・し、如月葵。



挿絵(By みてみん)

COM3D2にて作成:如月葵ステータス(眼鏡は虫除け用の伊達。まだ乙女なのは秘密♡




 でも、私には人に言えない秘密がある。


 何時も付き纏うアイツが居ること。そして私もアイツに夢中だということ・・


 仕事の時も一人の時もいつでも気ままに好き勝手に私を弄ぶ。ものすごく迷惑なんだけどでも離れられない。今日もまた、アイツに蹂躙され身悶える時間が訪れる。








 その日、お昼に話題の「ナポリタソ」を食べて微妙な気分になっていた時アイツが忍び寄ってきた。



 ああっダメだめよ・・こんな・・やめて、お願い



 私は弱々しく抗議の言葉を口にする。誰にも聞こえない口の中だけで・・

 まだ人がいる午後の事務所。こんなところで、みんな見てるのに・・



 大丈夫、キミのことなんか誰も気にしてないよ。見てみなよ、PCをのぞき込んだり書類整理とかで君のことなんか見てやしない。自意識過剰だよ。



 ・・イケない・・ダメ・・来る・・来ちゃう・・



 私は「ソレ」に抗えない、抵抗する術がない。ただ静かに気付かれないように耐えるだけ・・

 一人の時なら思うままアイツと最後まで弾けるのを嫌がりはしない。

 でも今は昼で会社の事務所でみんないる時間。



 ダメよ、堪えて



 アイツはそんな私のことなど気にせず好き勝手に貪る。

 高まりは渦を巻き静まることなどない。



 許して、お願い・・お願いよぅ・・

 来る・・凄いのが・・すっごぅいのが・・



 マズイ、私はここではクールなお姉ぇさんなのよ!!そのイメージを壊すわけにはいかないの!!

 堪えろ私!!内なる小宇宙コスモを極限にまで燃やすのよ!!

 幸いと言うべきか今まさにコロナ禍の最中で皆マスク姿。ちょっとお口がだらしなくなっても解らない。



 はっ、ちょっと待って

 ダメよ、そこにアイツは付け込んでくるの

 究極の力で押さえ込むわ



 私は最後のつもりでありったけの力を込めて押さえ込みにかかる。

 何とか押さえ込みに成功するがもう次はない。究極の力を全力で使ったのだ当たり前。



 この超美麗OL葵タンが衆目の中、醜態を晒すわけにはいかないのだ!!

 こんなところで溢れさせることなど有り得ない!!(ちょっと溢れているのは内緒よ♡)

 私はヤレばデキる娘!!



 私のピンク色の脳細胞!私にあなたの力を貸して!!あなたの本当の力を見せて!!



 もうやめて!!脳細胞あのこのLIFEはゼロよ!!



 そんな泣き言には耳を貸さず、私はアイツに対抗する力を求めた。



 キュピーーーーーン(閃いた!)

 あった、有ったわ!

 そうよ、対抗出来ないなら対抗しなければいい。

 耐えられないなら耐えなければ良い。逃げられないなら逃げなければいい。



 逆転の発想。



 ならば



 逡巡することなく席を立つ。



 ツカツカと私は部長のもとへ歩いて行く。

 アイツが構わず私をいたぶりつづける。



 やめて、もう少し我慢して!私も我慢してるのよ!

 そうしたらいくらでも好きに吐き出していいから!!



「部長」

「どうしたかな?如月くん」




 内臓脂肪が心配なお腹の出方をした紡田目ぼうため部長、通称メタボ部長が、若い頃はイケメンだったであろう和やかな笑顔を向ける。どうしてこうなった!



 ダメっ、こんな時まで!

 アッアッアッ駄目っっっ溢れちゃう!!



 私はだらしなく口を半開きにしていた。マスクしてなかったらやばかった。やばかったのよ!!




 アイツ!!



「営業に出かけるので営業車の使用許可をお願いします」



 私はマスク越しに愛らしい笑顔で部長にお願いする。



「んんっちょっと待って」PCを操作し「16番が空いてるからそれ使って」

「ありがとうございます」



 地下駐車場へ足早に向かう。急げ、もう耐えるための障壁のLIFEはゼロ。無理矢理に人前でイカされてしまう!!


 不審に思われないように歩を早め、すれ違う同僚に愛想を振りまくのも忘れない。

 デキる女は違うのよ!


 そんなことでイキってないで早くいく!エレベーターでもアイツの虐めに耐えつつ駐車場になっている地下に突き進む。


 ヤバいマズイ

 イケないダメよダメダメ


 そんな弱気な心とアイツの攻めに耐え抜きついに目的の車へと乗りこむ。


 まだ!!気を抜いてはダメ!!

 とにかく社外に出ないと!!



「営業に出ますね」

「おや、如月さん。事故に気を付けてくださいね」



 警備員との挨拶を交わし、ついに自由な外へと脱出したのだ!



 その安心感にたまりにたまったものが轟音と共に溢れでる。


「ぶわ~~~はははははははは・・

も~~~~おっかしいwぎゃはははははははははw

くっくっくっはははははははははは」


 たまりにたまったものが噴出を止めるのに10分を要した。



 あいつがああしてこいつがこう言って、ぎゃははははははw




 如月葵、別名「徳川弥生」


 とあるネット小説サイトで小説を書いているサラリーマン作家。

 コメディを得意として最近人気急上昇の期待の新星。

 アイツ=アイデアが所かまわず湧き出て自分でウケて笑い出し不思議ちゃん扱いを受けていた。

 今はうまく隠しているが何時まで続くのだろう。


 それでも彼女はこう言う。




「こんな楽しいこと止められる訳ないじゃない!

創作って、快感なんだから!!」





こんな時無いですか?


ここのところマスク無しには外歩けませんw

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― 新着の感想 ―
[良い点] こんばんは! 前書きで皆さん騙されますね。 面白く書くのが上手です。 四月咲 香月 様が書く、笑ってしまうお話は好きですね。 コメディーは良いですね。 楽しいお話を読ませていただき、…
[良い点] 思い出し笑いでしたか。 予想が外れました! そのために営業車を借りられるとはさすが主任!
2021/08/01 19:18 退会済み
管理
[良い点] 見つけました! こちらですね! 最初は尿意か便意だと思ったのですが、成程そう来ましたか! 私も何度マスクに助けられた事か……(笑)。 オチでふっと緊張が解けて、自然に笑いが込み上げて来まし…
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