表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/58

第42話:旅行へ行こう

昨日の夜、須藤から電話がかかってきた。


『実は親戚が海沿いの旅館を経営してて、タダで泊まれるんだけど遊びに行かない? もちろん朝倉さんも一緒に』


その場で詩遠に行くかどうか確認を取り(なぜか少しも迷わずに返事が来た)、了承したので行くと返事をした。


そして今、僕と詩遠は待ち合わせの駅で須藤を待っていた。


「っと、ちょっと早く来すぎちゃったみたいだね」


あたりを見回しても、須藤の姿は見えなかった。

まだ集合30分前だし、仕方がないかな?


……あれ、詩遠からの返事が無い。


「…………詩遠?」


「……え、う、うん! そ、そうだね!」


……そういえば、昨日の夜辺りから妙に詩遠が緊張しているような気がする。

よく見ると右手と右足が同時に出てるし、なんてべたな……。

ん〜、親抜きで旅行するなんて中学の修学旅行ぐらいだったから緊張してるのかな?


「詩遠、ほらリラックスリラックス。子供だけのお泊りで緊張するのは分かるけどさ、きっと楽しい旅行になるって」


「そういうことじゃないんだけど……、ありがと、心配してくれたんだよね」


僕が気遣っていることに気がついたのか、詩遠はぎこちない表情から微笑を見せてくれた。


「うん、やっぱり詩遠は笑ってた方がかわいい」


僕は思ったことを素直に口に出した。


「なっ……! もう、そういうことすぐ言うし」


あれ、かわいいって言うの実はあんまり嬉しくなかったのかな?


「もしかしてあまり言わない方がいい?」


「ううん……、私には、いっぱい言って欲しい……かも……」


「……」


「…………はっ!?」


自分が言った事に気がついたのか、詩遠の頬が見る間に赤く染まった。


「いっ今の無し! 無かった事にして! お願い!」


「かわいいね〜詩遠は〜、うん、かわいいかわいい」


僕はかわいいを連発しながら詩遠の頭を撫でてあげた。


「うう……、恥ずかしいからヤメテ……」






「……出て行きづらい、あの空間には入り込めない……」


ちょっと遠くで出るタイミングをうかがっている須藤には、僕も詩遠も気がつかなかった

だいぶ投稿が遅れてしまいました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ