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第37話:夏の始まり


1週間以上休んでしまいました。

楽しみにしてくれていた方、本当に申し訳ないです。

ミーンミンミンミン……


蝉の鳴き声が響き渡る夏休みの朝、僕は今日も元気に活動――


「あっつ〜……」


していなかった。


まさかこれから夏ですよというこのタイミングでクーラーがお亡くなりになるなんて……。

でも、いきなりボンッって音がしたときにはかなりびびったなあ。

それ以来うんともすんとも言わなくなっちゃうし。

修理してもらおうと電話したけど、何故か同じような電話が殺到してて明日にならないと来れないというこの状況。

現代っ子の僕は死んでしまうかもしれん……。

ここにいるとやばい、早く避難しなくっちゃ……でもどこへ?


「誠一、ちょっといい……っていうか暑っ」


窓から入ってきた詩遠が、救いの女神に見えました。


「詩遠!」


逃がすまいとがしっと詩遠の肩を掴む。

もちろん痛くないように適度に力は抜いてる。


正面から詩遠の目をじっと覗き込む。


「え、あ、誠一? さすがにこれは急展開というか私もまだ心の準備が……でも強引なのもちょっと嬉しかったり恥ずかしかったりでも初めてはもうちょっとロマンチックな方が好みとでも言いますかええっとだからその……えっと……」


真っ赤になって目線がうろうろしてる詩遠の顔に手を添えてまっすぐ見つめあう。


「詩遠……」


「せ、誠一……」


どこか陶酔した様子でそっと目を閉じる詩遠。


「クーラーのある詩遠の部屋に避難させて」


「…………はい?」






「ああ……文明の力って偉大……」


「それはよかったですねー」


詩遠さん、セリフが棒読みです。


僕は詩遠の部屋のクーラーの前に陣取って文明の力を再確認していた。


詩遠はさっきからむすっとした表情で椅子に腰掛けている。


うーん、どうしたんだろう?

僕が一人で涼しいところを占領しちゃったから拗ねてるのかな?


「詩遠、もしかして僕が部屋に来たのって迷惑だった?」


「へっ!? いや別にそういうわけじゃ……」


「そっか、よかった〜。ほら、詩遠も一緒に涼もう?」


僕が座っている床の隣を叩いてここにおいでと催促してみる。


「うう〜、その言い方はずるい、自覚が無いのがさらに始末に終えない……」


詩遠は椅子から立ち上がって僕の隣……ではなく僕の膝の上に腰を落ち着けた。


「詩遠……?」


「別にここに座ってもいいでしょ?」


「いいけど……」


それで会話は終わりだといわんばかりに詩遠は黙り、僕らはしばらくそのまま涼んでいた。






(居間とかに行けばクーラーあるのにって思ったことは黙ってよう、うん。そうしたら誠一が明日も来るし)


「詩遠、どうかした?」


「別に、何も〜」

毎日更新は元来筆不精の作者には厳しかったみたいです。

これからは2〜3日に1回更新していく予定です。

これからも『お隣の詩遠さん』をよろしくお願いします。(礼)

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