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番外編2:お隣のウサギとカメ

ユニークアクセス20000人記念です。

昔々あるところにウサギしおんとカメせいいちが住んでいました。


二人はとても仲良しで、いつも二人で遊んでいました。


「ねぇせいいち、あっちの山の頂上まで競争しようよ!」


「うん、いいよ〜」


「負けた方は勝った方に今日の夕飯のおかずを一品差し出すこと!」


「妙に現実的な賭けだね……、でもわかったよ」


「じゃあいっくよ〜、よーいどん!」


ウサギしおんはあっという間に走り去ってしまいました。


「相変わらずしおんは足が速いなぁ……。ん〜っいい天気……」


カメせいいちはウサギしおんに大幅に差をつけられているにもかかわらず、ゆったりと歩いていくことにしました。


なぜならカメせいいちはとてものんびりした性格をしていたからです。




一方その頃、遥か先をひた走っていると思われたウサギしおんは実は少し進んだあたりで立ち止まり、カメせいいちが追いついてこないのをしきりに気にしていました。


「まだかなぁせいいち、早く追いかけてきてくれないかなあ」


ウサギしおんは競争がしたかったわけではなく、カメせいいちに追いかけてもらうというシチュエーションがしたかっただけだったのです。

ウサギしおんはわくわくしながらカメせいいちが追いついてくるのを待っていました。


しかし、カメせいいちは現れません。

ゆっくり歩いているカメせいいちがウサギしおんのところまでたどり着くにはまだまだ時間がかかるからです。


「まだかなぁ……、遅いなぁ」


ウサギしおんはだんだん寂しくなってきました。

ウサギしおんはとっても寂しがりやなのです。


「もう……、遅いよせいいち……くすん……」


寂しくなったウサギしおんはそのままふて寝を始めてしまいました。




カメせいいちがウサギしおんのところまでたどり着く頃にはウサギしおんはすっかり寝入ってしまっていました。


「あれ、しおんが寝てる? そっか、いい陽気だから眠たくなっちゃったのか。……よし、僕もお昼寝しようっと」


カメせいいちはウサギしおんの隣に寝転がると、昼寝を始めてしまいました。


「くすん……ぐぅ」


「……zzz」





空が赤く染まるころ、二匹は目を覚ましました。


「ん〜っ、よく寝たね〜」


カメせいいちは大きく伸びをしました。


「確かによく寝たけど、競争はどうなったの?」


「今から行って帰ってくると夜になっちゃうよ。また明日にしよう、ね?」


「うん、そうだね。それじゃあ帰ろっか?」


二人は夕焼けの中、並んで歩いて帰っていきましたとさ。


めでたしめでたし?

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