転生したようです
豪華なシャンデリア、天蓋付きのベッド、きらびやかなドレス…。ここはどこ?
「ティアナ様、おはようございます。」
ティアナ?それ、誰の名前?・・・あ、私か。
「お、おはよう?」
あれ?でも、声が違うような?それに、体も小さいし。まるで子供になったみたい。・・・きっとこれは夢だ。仕事に疲れて、夢を見ているんだ。
「ティアナ、おはよう。」
「おはようございます。」
だけど、夢という割にはリアルだね。意思がはっきりしているし、食事もできるし。あぁ、美味しい。朝からフルコースはキツイけど。何人前だよこれ。
「ごちそうさまでした。」
「・・・これだけでよろしいのですか?」
「ええ。」
もったいないけど!食べきれないから!
「分かりました。ではティアナ様、こちらへ。」
え、どこ行くの?
着いた場所は客間のような・・・というか、客間だった。
「本日より、ダンスレッスンとマナーレッスンをお教えします。」
「えっ・・・え?!」
「ティアナ様ももう5歳。社交界で恥をかかぬよう、これらの事は必須となります。」
「わ、分かりました・・・。」
その後、鬼のようなレッスンが、数時間続いた。
「こんなの、夢でもひどすぎるよ・・・。」
でも、明日は夢から覚めるだろうし、早く寝ないと!
翌朝。昨日と変わらない光景に、私は絶叫した。
「これ、夢じゃない!!」