超演技派大女優。
私は、【演技派大女優よ!】
私は、どんな男でも落とせない男なんかいないの。
この私の名演技に、誰もが引っかかるのよ!
___女の涙は、男心にグサッとくるらしい。
*
___以前、私が落とそうと思っていた男は?
一代で大手企業に上り詰めた社長の息子でボンボン。
歳も、40代前半で親のお金で今までまともに働いた事もないし!
従業員には、ワガママ放題、好き放題に言っていたらしいのよ。
自分より年上の人には、自分の立場を利用してパワハラをして
若い女性社員にはセクハラをする! 職場では相当、嫌われていた
らしいけど、本人は気にもしていなかったみたい。
・・・ただね? この男は、女の子を好きになる事がないらしく。
遊ぶだけの一夜限りの関係を持つ女の子達が山ほどいたらしいわ!
___相手の女の子を傷つけようがお構いなしなのよ!
・・・こういう男って?
ただ単に、親の愛情を受けてなかったんじゃないかしら?
___特に、母親のね!
この男の母親は、外で浮気をしてそのまま幼い彼を置いて家を出て
いったらしいわ!
・・・それからというもの、女性を信じないみたいなのよ!
▽
___そんな彼の心を私が溶かしてあげようと思うの。
私は、偶然を装い彼に近づいたわ!
『___あら? ごめんなさい! 大丈夫ですか?』
私は、彼好みの女に変身して彼の前に、、、案の定、彼は私を見るなり
口説いてきたのよ。
『___あぁ! なんて美しい! これも! 【縁】です! 良ければ?
僕とLINE交換をしてもらえませんか?』
『___えぇ!?』
『___また、君に会いたい! お願いします!!!』
『・・・分かりました。』
『___ありがとう!』
*
___早速、彼とLINE交換をして数分後には彼からLINEがきたわ!
『___今度の日曜日はお暇ですか? 僕とお食事でも行きませんか?』
『___えぇ!?』
『とっても、ステキなところなんですよ。君に似合う場所です。』
『___えぇ! 分かりました。』
『じゃあ! 楽しみに待っていますね!』
『___ははい。』
___こんな風に、彼と会う約束をしたのよ。
・・・約束の日曜日。
___彼と待ち合わせをした場所に行ったら?
彼は、私をステキなお店に連れててくれたの。
しかも!? 中に入ると?
VIP扱いで、個室の部屋に通されたわ!
『___なんて美しいんだ! 僕と結婚前提に付き合ってくれませんか?』
『あら? まだ、あなたの事を私は何も知らないのよ。』
『___そうだね! でも、付き合ってから僕の事を知っていけばいい
じゃないかな?』
『___ダメよ! 私は慎重なタイプだから、そう簡単に彼氏を作らない
ようにしているの!』
『___そんなところも、魅力的だよ! 僕はどんどん君にハマっていく!
今日は、もう一つ君をいいところに連れててあげたいんだ! 勿論行くだろう?』
『___ごめんなさい、この後、、、予定があるのよ。』
『___そんなの断れよ! 僕と一緒にいるんだから!』
『あなたって? そんなに子供っぽい事を言う人なの。残念だわ!』
『・・・・・・い、いや? じゃあ、今日はこの後、送るよ! 気を付けて
帰るんだよ!』
『___えぇ! ありがとう。』
『・・・・・・あぁ!』
___彼が私に言われて、大人の男性を演じたのは直ぐに分かったわ!
彼の、横暴で子供みたいにワガママなところも調べが付いているしね!
___年齢の割に、中身は幼い!
なんでも、親から与えてもらったからそうなったのよ!
だから! 私が彼の“それ”を全て奪うわ!
___彼には、反省してもらわないとね。
▼
___3ヶ月後。
私は、彼の心を完全に開いたわ!
そして、私は彼の“それ”を全て奪って消えたのよ!
___それって?
何か知りたいでしょ! 【お金】よ!
根こそぎ、何もかも私の名演技で彼は全て私に渡してくれたわ!
最後に彼が私に言った言葉が忘れられないけどね。
『___お金なら、全部君にあげるよ! だから、僕の傍にいてほしい!』
真剣な顔で、私の目をじっと見つめながらそう言ったわ!
___流石に、私も情が移りそうだったけど?
彼には、反省して欲しいのよ。
だって! 私の親友が彼のお父さんが働いている会社で働いていてね。
彼女は社長のパワハラとセクハラで、人生めちくちゃにされたのよ!
____本当は、“それ”が目的だったわ!
そんなの! 絶対に許せないでしょ!!!
【___だから、私も社長の息子である彼を許さないのよ!!!】
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