やっと仲間を見つけた…!!!!
前話を覚えているだろうか…
中二病というせいで酷くいじめを受けていた俺、樋樫亮介はいじめから逃れるため、新しい学校に行くことにしたのだ。
トラウマである自己紹介を今からせねばならない。ドアを開けてしまった以上、もう思い切るしかない!
教卓の前に向かう足は一歩一歩重たい。
俺の足はピタリと動きを止めた。
ついに教卓前についてしまったのだ。
俺を吹っ切れた。!
もうどうなっても知らねぇ!!!!これが俺の個性だ!!!!
大きく息を吸って、吐いて…堂々とした表情で、
「みんな〜!注目〜〜!!今日からこのクラスの一員になるお友達に自己紹介をしてもらいます!よく聞いてね!!」
竹森支配官がそう言うとクラスメイトの視線が一気に俺に集まった。
ヴヴ…
やっぱり人の視線は俺にとってどんなラスボスよりも怖くて強い…
「じゃあ樋樫くん、始めていいわよ!」
俺は口を開いた。
「俺の名前は 幾何学的伝説」だ!!またの名を樋樫亮介という!俺は複数の魔術を操れる!!!!どんな敵であろうと俺の手にかかれば一撃だ!ただ…俺は今まで毎日毎日訓練をしてきたというのもあり、仲間がいない!よかったら俺と一緒に戦ってくれ!!今日からよろしく!」
「樋樫くん〜ありがとうございました〜!」
はぁ、終わった。トラウマはとりあえず無事終えることが出来たのだ。
でも…何故だろう。
今回はみんなの表情は引いてるようにも関わらないでくれと訴えているようにも見えない。
いや、むしろみんな目を輝かせているようだった。
不思議に思いながら今日の俺の仕事は自己紹介だけなので帰ろうとドアを開けた。と、その時だ。
「待って!!!!」
と誰かに大声で呼び止められた。
話があると言われ、ついていくとそこには黒い長いカーディガンを羽織った少年と眼帯をつけた少女と左右の目の色が違う少女が立っていた。
「あの…話したいこととは…?」
「大歓迎よ!!!!今この瞬間からあなたと私はもう仲間よ。いや、もしかしたら遠い昔から繋がっていたのかもしれないわ。」
と真面目な顔で語り出した謎の少女。
するとまだ名乗っていなかったわね!と言って「私は戯曲の小夜曲、またの名を神崎悠乃よ!」と言った。
嬉しかった。
やっと仲間に巡り会えたのだ。
帰り道にこにこしながら歩いていると横に大量のキャラクターキーホルダーをつけている同い年くらいの少年が通った。俺が驚いたような顔をして見ていると突然少年は立ち止まってこちらを向いた。
「ねぇ、知ってるかい?」
「僕達のクラスは中二病とオタクで構成されてるんだ!」
「最高だろ?」
そう言われた。なんて恵まれた環境なんだ。これで謎も解けた。こんなにも仲間がたくさんいる理由…
そう。このクラスは少し変わり者が集まったクラスなのだ。!
読んでくださった方、ありがとうございます!!!!