不幸すぎた男
「…よ…起…ぬか、汝よ起…ぬ…、起きぬか!!!」
「ヒッ、殺さないで殺さないで殺さないで──」
「何を寝ぼけておる」
「えっ?あ、あれここは」
真っ白な部屋、照明が無いのに明るい空間、おらの前に立つ否、浮かんでいる自分とは違う姿をした人、その人の背後から神々しい光が射す純白のワンピースを着た神のような、でもどうして…
「うむ、落ち着いたようだね」
「あ、貴方はだ、誰ですか」
「ん?僕は神様だよ」
「えっ?」
「だからカ・ミ・サ・マ!GODと書いて神と読む!」
やたらテンションの高いGOD(笑)
「君、初対面なのに失礼だね、まさかとは思うけど僕のこと信じてない?」
「えっ、おらなにも言って…か、神様は心の中読めるんですか?」
「うん、だって神だし」
「なんで浮いてるんですか?」
「だって神だし」
「後ろの光は…」
「だって神だし」
平然と心を読み、質問を だって神だし で終わらせる神様、本当に神様なのだろうか。
そんなことよりここはおらはどうしてここに…
「君はね、魔力切れで倒れていて空腹で、って君!ご飯食べないと死んじゃうじゃないか!君は僕の楽しみを奪うきか!」
「お、おらご飯貰えなくて…」
「あっ、そうだ君もしかしてこの字読める?」
唐突に神様が何処からか本を出してそこのにはこう書かれている、『あなたは日本人』
「あなたはにほんじん、ですか?」
「やっぱりか…うーん、なんで記憶が残ってるんだろう僕のミスかな…」
「あ、あの記憶が残ってるってどういうことなんですか」
「うん、その事を説明するためにここに呼んだんだ、君はねこの世界とは別の世界、地球っていう惑星の日本って国の田舎に住んでたんだけどその世界で死んじゃったんだ」
「おら死んだんですか!?」
「うん、死んだねそれでね」
「それでねじゃないです!なんで死んだのにここに!?それにおら生きてそれに別の世界にって─」
「うん、言いたいことは分かるけど少し黙ってて」
「っ!?」
神様が低く寒気がする声でそう言われておらは声がでなくなる。
そういえば体も動かない、何をされたかもわからない。
「うん、静かになったね続きを話すね」
そう言って神様が続きを話しだす。
「えっとまどこまで、そうそうそこで君が死んじゃって君がこの世界で新しい命になる、はずだったんだけど僕のミスで何故か君の前世の記憶も残っちゃったんだよ」
「それでね、前世で不幸だった君にこの世界で新しく生きてもらおう!って思って晴れてこの世界に誕生いや今回は転生かな?それでね君はこの世界に来たんだけどそれだけじゃ君の不幸は治らなかったんだよ!流石だね!心当たりがない?両親にいい風に思われてなかったり大きな熊に命を狙われたり」
おらの運そんなに不幸だったのか…それにあの事も全部おらが不幸なせい…それと神様ニヤニヤしながらこっち見ないで…
「心当たりあったみたいだね、それでその運のために今僕が出てきてるわけここまでいい?」
「は、はい」
おらの不運なくなってほしいお父さんにあんな目をされるのは嫌だ。
「うんうん、それでね、はい」
「ほわっ」
神様がおらの頭に触って体の中に暖かい何かが入ってくる。
いきなりの事で変な声がでてしまう。
「ちょっと君気持ち悪いよ」
真顔で言われると傷つく。
おらの心に20のダイレクトダメージ、ガラスのハートに罅が入った!
「ご、ごめんそんなに落ち込まないで」
「いいですおら気持ち悪いですから、緑色で急に喋ってうるさいですから」
「ごめんなさい僕が悪かったですこれあげるから許してよ」
神様がおらに何処からかだしたのか赤い小さな石をくれる。
「この石なんですか?」
「それはね、進化の石だね、君に使うと進化できるよ使っても自分にストックされるから今使ってもいいと思うよ、それ君の今の世界じゃすっごく貴重なんだよだから許してよ」
進化の石を貰って使おうと思うと進化の石が赤い光を放って消える。
「か、神様」
「ん?あぁ使い方分からないの?ちょっとこれ見て ステータスオープン」
神様がそう言うとおらの目の前に読めない文字と数字の画面が現れる。
「読めない?これでどう」
「あっ」
そう言うと画面が揺れるそこにはさっきの本に書いてた文字似たような文字に変わる。
そこに書いていた文字は
………………………………………
レベル5 ♂ 種族 ゴブリン 状態 空腹
体力 F
魔力 F
力 F
防御力F
魔攻 F
魔防御F
素早さF
運 F
スキル
棍棒術LV1
称号
転生者
………………………………………
「えっ」
「うん、見えたみたいだね」
「あ、あのこれ」
「ステータスは高い順にSABCDEFだよあ、それとね君の前のステータスこれだよ」
………………………………………
レベル5 ♂ 種族 ゴブリン 状態 空腹
体力 F
魔力 F
力 F
防御力F
魔攻 F
魔防御F
素早さF
運 -SSS
スキル
棍棒術LV1
称号
転生者
………………………………………
「えっ」
「そろそろ僕限界だからまた今度ねそれじゃあさよなら!ちゃんとご飯食べるんだよ!ゴホン、汝よ去らばだ」
「ちょっと待ってェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ」
神様はそう言い残し白かった部屋が次第に黒くなり神様が遠退く。
おらは叫びながら意識が徐々に無くなり真っ暗になった瞬間意識が無くなるのであった。
神様の姿が無くなるのと同時に
「幼…女、女……神…」
「ちょっ、おまっ!今なんていっ─」
小さな身長の見栄を張って浮かんでいた女神(笑)の声が聞こえた気がした。
幼女女神(笑) 僕っ子 テンション高め
熊肉パーティーなんてなかったんや…