yes神様noタッチ
目が覚める、ここは知っている空間だ、真っ白な明るい空間、目の前には白いワンピースを来て宙に浮かんでいる女神様。
「はいどーも神でーす」
「あっ」
「なんで倒れたの?」
「えっ?いやおら頑張った方だと自分では思ってるんですけど…」
「いやいや、ああいう時は普通覚醒!うおーーー!ギったん!バッタん!って無双するとこでしょ!」
「おらにそんな力無いですし…」
「・・・もしかして、僕があげた進化の石忘れてない?あれ使えばあの程度の人間なんとかなってたと思うよ?」
進化の…石?言われて思い出すなんやかんやあって忘れてたけどそう言えばそんな石貰ったような…貰ってないような…
「あちゃー、やっぱり忘れてたのね…ほい!」
神様が手をおらに突き出すと突然おらの胸元から光が出てくるその光は一点に集まり見覚えのある赤石が表れる、ゆっくり落ちていく赤石を掌で受けとる。
「放おっておいたら君使いそうにないから今使ってみようよ!」
「えっ!?」
「さぁ、ディナータイムだよ!」
神様がおらから赤石を奪い取ると空間から腕が生えてきておらの脇腹をコチョコチョしだす。
「やwやwめwて」
「そぉぉぉぉい!」
それはそれは清々しい笑顔と美しいフォームで赤石をおらの口内目掛けて投げつけてきた神様。
「うごッ!?」
「ストライクッ!キャッチャーアウト!」
赤石の速度をもろに受けて転げ回るおら、それを見て器用に空中で笑い転げる神様。
「よく噛んで食べなよ!」
突然の神様の奇行に驚いたけど…あれ?美味しい?
表面はわたがしの様な上品な甘味とその中にとろけ出てくる旨味噛めばポロッとビスケットの様に崩れる食感が相まって唾液すらも美味しいと感じるこの美味!
「美味しい!」
赤石が美味しい過ぎて赤石すぐ飲み込んでしまった…もっと!もっと赤石を!っと突然神様がスッと雑草を差し出してくる。
「雑草だなんて失礼だね!」
「なんかごめんなさい…」
「謝れてよろしい、許す!」
「それで何ですかこれ?」
「それはそれは貴重なエリ草ーと呼ばれるとってーもありがたい物で数年に一枚しか採れない凄い物」
「そ、その様な物ものをな、なんでおらに!?」
「まあ嘘なんですけどね」
「神様…」
話を聞くと前におらが師匠から取ってこいと言われてた癒し草、本当は魔力草と言われる物で今回の草はそれの上位版だそうです。
効果は疲労回復、健康促進、魔力増強、効能増幅、だそうです。
神様曰く
「10本でお求め易くなんと、な ん と!9900円!さらにさらに初回限定『何にでも効く飲む薬 神様の御墨付き☆』を付けて9900円!えっ?胡散臭い?まだ高い?ご 安 心 く だ さ い、効果を実感して頂けなかったら全てお使いになっていても半額の5000円キャッシュバックさせて頂きます!」
この神様何を言ってるんだ…
「むっ…少し遊んだけど神様に向かって失礼だと思わないのかい?まあその魔力草の一番上がエリ草ーって訳だよ」
「なっなるほど…」
「ほら、食べて食べて」
「あっ、はい」
魔力草を口にいれた瞬間。
「にっがッ!」
「ふははははは、僕に向かって幼女と言ったこと忘れてないからね!この恨み今晴らしてやる!」
神様が「ハッ!」と言うと口が開かなくなる、苦い!なにこれ苦い!癒し草に全然癒されてない。
「んんん!んんっんん!ん!」
「ふはははは!許さん絶対に許さん!まだまだこれからたっぷり味わって貰うよ!」
ガサガサと音がすると空中から魔力草が表れ意志を持つかの様におらの口を強引に開いて入り込もうとしている。神様を見ると指を気持ち悪く動かして迫って来ている。おらが神様を掴もうとじたばたしていると神様がドヤ顔でおらを見下していた。
「ふはははは!僕には絶対に触れないよ!」
あれから時間が経ったと思う、魔力草を6本飲み込んだ所までは覚えているけどそれからは記憶が曖昧になっていて片言にウマーと言うマシンになっていたおら。あっ、足元に何か転がってる?
「ん?なになに
『ちょっとやり過ぎちゃったごめんね☆後ろのドアから帰れるからよろしく去らばじゃ!GODより』
神様…」
後ろを振り返るとアーチ状で中に四角いガラスが付いているドアがある。
ドアノブを触るとバチッと強めの静電気が腕に伝わる「いたっ」っと声が漏れるとガラスに日本語が映る。
「バーカ引っ掛かった~」
あんの神様…威厳とか分かっているのだろうか。
TVショッピング風に書いてるときがとても楽しかったです。